ダイヤをミル打ちで囲む【花のように可愛い婚約指輪】細いダイヤリングを作る

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手作り婚約指輪(エンゲージリング)をご紹介
ミルグレインでダイヤを囲んだ可愛いデザイン
極細プラチナリングと相性の良いダイヤリング

 

指輪の制作日記を見て頂きありがとう御座います
手作りジュエリー専門店・ジュエリーコウキの
2代目、池田が書くブログでございます(^ω^)

いつも沢山の方にブログをご覧いただき感謝です
本日は、ダイヤのエンゲージリングの作り方です

まず私が作る指輪はすべて鍛造(たんぞう)です
素材のプラチナを鍛えて造る=鍛造リングという事
鍛造は、のちほど詳しくご説明させていただきます

 

そして婚約指輪のパーツ、1つ1つ部品も手作りで
作り組み立てていく完全オーダーメイドの指輪です

婚約指輪のデザインですが、ダイヤをミルで囲み
花のように可愛く魅せて、リングは細目を意識して
茎や葉をイメージさせるようにして制作をしました

婚約指輪は既に完成しておりますので
完成品の写真を見てください(^ω^)

 

 

シンプルですが繊細で可愛いデザインです(*´Д`)
洗練されたダイヤリングのフォルムが印象的ですね

こちらのエンゲージリングがどうやって作られるのか
包み隠さず公開して説明していきますのでお楽しみに!

そうそう最近、ブログを見ましたという
同業の方からご連絡を頂いたりするんです Σ(゚Д゚)

 

この業界の方やハンドメイドを趣味としている方など
やり方を詳しく教えて下さいや、ここの工程で使う
道具やメーカーを教えて下さいなど、仕事の依頼とは
違いますが、人との繋がりが純粋に増えて嬉しいです!

私が、指輪の制作日記を書くようになったきっかけは
ご注文を頂いたお客様が、記事を見て喜んで頂く為で
想い出や記念に残したいとの思いで始めたんですよね

それがいつのまにかご依頼主様も含めて沢山の人から
ブログを見て頂けている現状に嬉しくて興奮しますw
記事を書くモチベーションを保てる事ができます(*´Д`)

 

さて、早速ですが指輪の作り方です
ダイヤのエンゲージリングの制作工程です

1枚のプラチナの板ですが、ただの板ではありません
プラチナの塊を叩いて炎でナマシて(焼いて)伸ばして
このようにプラチナを板状に成形したんですよ(^ω^)

部品1つ1つを、こんな感じで叩いて伸ばして作ります
そしてこの板を丸めたり曲げたりしてパーツを作ります
プラチナの塊を成形しながらパーツに仕上げるんですね。

地金(プラチナ)を鍛えて造るから鍛造と言います

角床という鋼の台にプラチナを置き金槌で叩きまくる!
適当にガンガン叩いている訳ではなくて、プラチナが
均等に鍛えられるように満遍なく叩く作業が続きます

文字だけでは鍛造を伝えるのが少し難しいですので
動画で作業をアップしておりますのでご覧くださいませ
このような作業を時間をかけ、じっくりと叩き上げます。

 

焼きナマシ(炎で焼く)

この繰り返し作業を鍛える地金と書いて鍛金(たんきん)
鍛えた地金でリングを作る事を鍛造リングと呼びます

叩いて焼いて地金を〆る事によって、空気が放出されて
粒子も詰まって地金の密度がぐんぐん上がっていきます
密度が増した上質なプラチナでパーツを作っていきます。

プラチナ板を丸めてダイヤ枠を作る

プラチナ板を少しづつ曲げながら丸めていきます
ダイヤモンドのサイズ(幅と高さ)に合わせるので
少しづつ丸めていくと修正も効くのでポイントです

これを一気に丸めてしまうと、ダイヤのサイズが
合わなかった場合に修正しようとして、地金の板を
真っすぐにすると金属疲労で地金が弱くなります
という事でコツコツと少しづつ丸めましょう(^ω^)

ダイヤ枠のロウ付け

今回のダイヤモンドは0.2カラットの大きさです
そのダイヤモンドのサイズに合わせて丸めていきます

大きさが0.3カラットや0.4カラットの場合も
同じくサイズに合わせて大きくします(小さい場合も)

プラチナ枠を丸めたらロウ付け(溶接)をします
これで繋ぎ目のない完全な地金の円柱になりました。

ダイヤの石枠作り

ロウ付けが完了し、円柱になったプラチナ枠の彫金作業
円柱をヤスリや先端工具を使って削り出していきます

円柱の高さをまず調整してダイヤ枠の高さを決めます
そして、横から見て真っすぐな円柱を斜めに削ります
斜めに枠を削る事で、リングと枠のバランスが整います

細かい気遣いとなりますが、物作りはこれが凄く大事!
細かい部分にも気を回すことでお客様も喜んで頂けます

ダイヤ枠にダイヤを落ち着かせる

円柱になっていますがダイヤのサイズよりも小さい枠で
ダイヤは入らない状態ですのでダイヤを落ち着かせます

ドリルや先端工具でプラチナ枠の「内側」を削りながら
ダイヤを沈めていき、最終的に隙間なく落ち着かせます

石枠とダイヤがピッタリと入り逆さまにしてもダイヤが
石枠から落ちないのが理想です(それくらい隙間がない)

ダイヤの高さと枠の高さも合わせる

石枠にダイヤモンドを、ピッタリと入れるだけではなく
ダイヤと石枠の高さもバランスを考えて削っていきます

石枠よりもダイヤモンドが沈んでしまうと見栄えが悪い
逆に石枠よりもダイヤが出ていると石留めが不可能です
※爪の場合は可能ですが、今回はミル留めなので不可能

1番綺麗に見える石留めのバランスは、ダイヤモンドの
テーブル面が石枠よりも少し出ているのがベストです
石留めも出来ますし、石枠よりもダイヤを魅せれるので。

ダイヤのリング作り(アーム制作)

ダイヤの石枠が完成したので次は指輪、アーム作りです
石枠を作った時と同じように金槌で叩いて伸ばします
ダイヤが入る枠、それを支える腕、すべて鍛造制作です

1つ1つの婚約指輪のパーツを作るのにも全力投球!
妥協せず、真心をこめて精一杯に制作しています(^ω^)

プラチナ板を丸めてリングにします

鍛冶で締め上げて、育てたプラチナの板を丸めます
丸棒という鉄棒にプラチナ板を押し当てて曲げていきます

細いプラチナ板でも、鍛造の成果で密度が増しています
細く見えても硬いので木槌で叩いて丸棒に沿って丸めます
金槌で叩くと早く曲がりますが傷もつくので木槌がお勧め。

プラチナリングのロウ付け

リング状になったプラチナの合わせ口にロウを挟み込み
炎でロウを溶かして溶接します(ロウ=溶接用の地金)

ロウにも早く溶ける種類から、遅く溶ける種類まであり
早く溶けるロウは基本的に強度が弱く変色しやすいです

ジュエリーコウキでするロウ付けは遅く溶けるロウを使用
そのロウは指輪本体と同じ地金を伸ばして使用します
共付けと呼び、ロウ付けよりも難易度が高い溶接方法です

共付けが完了したら歪んだリングを綺麗な真円にします
再び丸棒にリングを入れて、今度は金槌で叩き成形します。

エンゲージリングの指定サイズまで伸ばす

引き続き、真円になったリングを丸棒に入れ金槌で叩き
お客様の指定された婚約指輪のサイズになるように調整

細かく金槌でプラチナリングを叩いて伸ばしていけば
細かい指のサイズに対応可能(例えば0.5号の調整)
更に細かく叩けば、更に細かいサイズに対応する事も可能。

エンゲージリングの彫金作業の開始

いよいよエンゲージリングのアームデザインにします
主にヤスリを使ってプラチナを削って形にします(^ω^)
このように削ったり彫ったりする作業を彫金と呼びます

ミル打ちのダイヤモンドがメインの婚約指輪ですので、
ダイヤ枠が入るアームのセンターの部分マークをします
石枠と同じ斜めの角度になるように印をつけて削ります。

アーム(リング)のデザインはシンプルで細く繊細に

ミル打ちで囲んだダイヤが、この婚約指輪のメインです
そのミルで囲んで花のように表現されたダイヤモンドを
アームで引き立たせる為に、繊細なフォルムにしました

花に見えるダイヤモンド、という事は茎と葉っぱが必要
アームを茎と葉っぱに見えるように自然な形にしました
ミルに触れる部分を極力細くしているのもポイントです!

エンゲージリングを仕上げる

ヤスリでの彫金作業が続くと、自然に小傷がつきます
これはヤスリで削った跡でヤスリ目と呼ばれています

ヤスリの目が荒いと深い傷、逆に細かい目だと小傷
どちらも彫金作業で必ず出てくる削り跡なので消します
鉄ヤスリよりも目が細かい紙ヤスリで仕上げていきます

アームを切り離して石枠をはめ込む

紙ヤスリでアームの小傷を消していく作業をすると
今度は紙ヤスリで擦ったヤスリ目が表面に出てきます

紙ヤスリの跡を消すのはシリコンポインターというゴム
硬いゴムで研磨材が入っているので更に滑らかになります

シリコンポインターでアームを徹底的に滑らかにしたら
ダイヤ枠が入るセンターのアーム部分を切り離します
この時に石枠の角度とアームの角度が一致するように成形。

石枠とアームをロウ付け

ダイヤ枠をはめ込んだアームをロウ付けをします(溶接)
ロウ付けの前に、石枠が曲がっていないか確認しましょう
曲がったまま溶接してしまうと取り返しがつきませんw

ロウ付けの時の「炎の当て方」についてですが石枠も
腕も同じ温度になるように炎で熱するのがポイントです

片側だけ温度が上がると、上がった方へロウが移動して
結果的に溶接できずに片側だけにロウが付着するんです
ですので、石枠もアームも同じ火力で同時に溶かします。

婚約指輪の着け心地を良くする

同じ幅で作られる事が多い結婚指輪と違い、婚約指輪は
ダイヤがセンターに入るので同じ幅の場合は少ないです

もちろん同じ太さの婚約指輪もありますが、基本的には
ダイヤが目立つようになるので、アームが細くなります
同じ太さの指輪ではないので、着け心地が重要なんです

ダイヤが入っている石枠、リングのアーム、同じように
つけ心地が良くなるように丸く削り馴染ませていきます。

ミル打ちでダイヤを留めるエンゲージリング

いよいよエンゲージリングにミルグレインを入れます
今回はデザインとしてミルを打ち込むだけではなくて
ミル打ちでダイヤを留める爪の役目もする事になります

1個1個のミルグレインが爪になるので重要という事で
ミルの球体が重ならないように均等に打ち込みます
ちなみにミル打ちの大きさはダイヤ枠の縁と同じ幅です。

ダイヤモンドがミル打ちに囲まれてきました

1つ1つ丁寧に慎重に、ミル鏨で打ち込んでいきます
ここでミルを作るミル鏨(ミルタガネ)を滑らせると
ミルが作れないだけではなく枠の縁がえぐれるんです

えぐれたフチは修正が効かないので一発勝負です(汗)
びびってしまうと手先が緊張して震えるので強気に!
自分の技術を信じてミルを良くミル(親父ギャグ炸裂w)

ミルが綺麗に隙間なく入るように

ミル打ちを綺麗に打ち込むコツは、ミルの間隔ですね
球体が離れすぎると、隙間が出るので見栄えが悪くなり
逆に球体が近すぎると重なったり球体に見えなかったり
するのでミルが綺麗に見える間隔を覚える事が重要です

今回は一発勝負でミルグレインを打ち込みましたが、
時間があれば軽くミルの位置をつけておくと便利ですね
そうすればミルの入る数やバランスが事前に分かります。

ミルグレインのフチが完成!

枠のフチに隙間なく均等にミル打ちが入りました(^ω^)
ダイヤを包み込むようにミルグレインが一周しています

そしてミル打ちの画像をよく見て頂けると分かりますが
1つ1つのミルがダイヤモンドに少しかぶっています

少しづつかぶっているのがポイントで、1つ1つのミル
では爪になる力がなくても全てのミルなら強い爪に変身!
まるで三本の矢のようなお話ですが、集まると強いんです

エンゲージリングを光沢に磨く

石留め作業が終わったら、エンゲージリングを磨きます
プラチナ特有の鏡のような鏡面を出すのに必要な工程で
ヘラ掛け(へらがけ)と呼ばれる磨き作業になります

ヘラ棒という工具をプラチナに強く押し当てプラチナの
面を潰すように押して滑らせて磨くと鏡面が生まれます
よくジュエリーを光沢と表現しますが厳密には鏡面です。

バフ掛け(ばふがけ)

ヘラ掛けをして鏡面を出すと、ヘラで強く押した跡が
プラチナの表面に残るのでバフという磨き布で消します

高速回転をする磨き布で、がっつりと磨くのがコツです
かなりのパワーがある回転布ですので婚約指輪をバフで
飛ばさないようにしっかりと指で掴んで磨いていきます。

ミル打ち・ダイヤリングの婚約指輪が完成!

キュートなエンゲージリングが出来上がりました(^ω^)
ミルグレインが花のように見えて、可愛い婚約指輪です

ダイヤモンドの大きさが0.2カラットなのですが
ミル打ちに囲まれていますので、もっと大きく見えます

ミル打ちが光ってキラキラします

1つ1つのミルが輝き、しかも繋がって光の輪が完成
ダイヤモンドも光っているのに、ミルも光っているので
相乗効果でダイヤモンドもミルもお互いの輝きを増します

エンゲージリングの角度によって光り方も変わります
という事は指につけて動く度に光の反射でキラキラします
ダイヤの七色の輝き、繋がったミルの球体の輝きは魅力的

ダイヤリングの腕も細くて繊細

ダイヤリングの腕、アームの細さが際立っています
ダイヤ枠に近づくと細くなり、下に行くと太くなります
太くなると言っても、太い部分が2ミリ程度の幅ですね

基本的に、全体のフォルムはスマートに作ってあるので
毎日つけても違和感はないですし、つけ心地も良いです
婚約指輪というより毎日つけるファッションリング感覚♪

ご依頼を頂きましたお客様には感謝いたします
ご注文を頂き本当にありがとう御座いました(^ω^)

最後に動画でこちらのエンゲージリングをご覧ください
画像では見えない色々な指輪の角度からご覧いただけます

 

こだわりの制作記事をご覧頂いて、制作工程に納得をしてから
私の作る結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです
結婚指輪の一覧はコチラ → ジュエリーコウキ 結婚指輪の一覧

 

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