鍛造でドッグタグを作る 18金リングを18金ドッグタグにリメイク

鍛造の結婚指輪の専門店ジュエリーコウキです
私が工房で1つ1つ鍛造で指輪を手作りします

鍛造(たんぞう)という製法は日本の伝統技法の1つ
鍛えて造るという意味で鍛錬しながら指輪を作ります。

この技術は昔から受け継がれてきた日本の伝統技術で
代々鍛造技術を継承してきた鍛造職人しか作れません。

近年、鍛造という製法が注目されて鍛造の結婚指輪が
増えてきましたがほとんどは鍛造ではなく鍛造風です。

鍛造に似せて作る鍛造風は本物の鍛造と全く違います
昔から伝わる本物の鍛造は鍛冶で職人が手作りします。

ちなみに本物の鍛造で手作りをした結婚指輪は市場の
結婚指輪の1%以下しか存在しない特別なリングです。

当店は全国でも数少ない本物の鍛造リング専門店です。

ジュエリー職人

こんにちは (*´Д`)

ジュエリーコウキの2代目の池田、鍛造職人歴31年です

私、池田が師匠である父から代々受け継がれてきた鍛造
という技術を継承して工房で1つ1つ手作りしています。

鍛造とは画像のように金槌で地金を叩いて鍛える鍛冶で
手間をかけながら指輪を手作りしていくという製法です。

鍛冶で鍛錬をされた指輪は、密度が増して強靭な指輪に
育ちますので変形や歪みや傷や衝撃に耐えられるんです。

市販の既製品の指輪よりも、数倍は頑丈で強い指輪です
鍛えて造る指輪という意味で「鍛造リング」と言います。

 

指輪を溶かして ドッグタグにリフォーム

さて、本題に入りますが本日の記事はリフォームです
鍛造という製法を応用してリフォームもしております

使わなくなった結婚指輪を溶かしてペンダントに作り
変えたいという大阪のT様からのご依頼になります!

ペンダントの中でもドッグタグというタイプの物です
当店はメールで打ち合わせするので全国どこからでも

リフォームに対応できますのでご安心くださいませ!
それでは記事の最後までどうぞよろしくお願致します。

結婚指輪 リフォーム

【ドッグタグ オリジナルで作る】

上記の指輪2本を溶かしてオリジナルのドッグタグに
リフォームをするというリフォームの内容になります。

結婚指輪は2本ありますが、溶かして1つの塊にして
1つのドッグタグにするという作り替えの仕事の内容。

そして、リフォームで新しく作り替えるドッグタグは

よくあるゴテゴテしたゴツイタイプではなくシンプル
で優しく見える角を丸くしたオリジナルのドッグタグ。

定番のごついドッグタグは文字を深めに入れたり沢山
文字数を入れたりしますが今回はシンプルを追及して
作るので文字も小さく文字数も少ないドッグタグです。

ドッグタグ 作る

ドッグタグとは

もともとドッグタグとは、兵士がしているペンダント
ネックレスチェーンにプレートのペンダントを通して

首にぶら下げるのですがプレート型のペンダントには
兵士の名前や血液型など様々な情報が刻まれています。

兵士を識別するのに使われていたと言われていますが

今はお洒落なアクセサリーの1つとして、一般の人が
ペンダントのデザインの1つとして首に下げています。

それではオリジナルドッグタグが完成するまでの工程
をアップしますので最後まで宜しくお願いいたします。

指輪 リフォーム

【指輪をドッグタグにリフォーム】

お預かりをしたコンビ2本の結婚指輪を溶かしてから
ドッグタグに作り替えるというリフォームの流れです。

この結婚指輪はイエローゴールドとホワイトゴールド
の2種類のゴールドを使って作ったコンビになります。

まとめて溶かすと素材の違う2種類の地金が混ざって
しまい使い物にならなくなるのでイエローゴールドと
ホワイトゴールドを糸ノコギリで切って2つ分けます。

 

お客様の地金を溶かしてリメイクする方法は3通り

(1)そのままの地金を溶かして目減りが出てもその
重さ内で作れる重さで溶かしてリングを作るリメイク

(2)目減りを計算するとある地金では足りないので
新しい地金を追加して増やして溶かしてするリメイク

(3)地金に不純物が混ざっていたり純度が低い場合
分析専門機関で分析を依頼して綺麗な地金に分析する

ネックレスの場合は溶接が多いので分析を推奨します
プラチナとゴールドのコンビも分析が必要になります
分析は専門機関しかできないので分析費用が必要です。

他にも分析をすれば18金を純金にすることも可能です
18金に含まれた銀と銅を不純物として取り出すんです
不純物の重さで結構な重さが減りますが魅力的ですね。

今回は(2)のリメイクでお客様が持ち込みの地金が
足りないので新しい地金を追加してリメイクをします。

結婚指輪 リフォーム

手作りするドッグタグはk18イエローゴールド

コンビの結婚指輪のイエローゴールド部分は溶かして
使うことができますが、ホワイトゴールドは使わない
ので地金換算をして工賃からその分を今回は引きます。

その他にも地金分析機関に頼んで地金の分析をする事
も可能ですが、分析費用が結構かかりますので地金が
多くある場合のみ分析をするようにお勧めしています。

地金の分析をすると、不純物を分析で取り除けるので
綺麗な地金になるので再利用をする事ができるんです

(例)ホワイトゴールドやピンクゴールドの不純物を
分析で綺麗に無くせればイエローゴールドに戻せます。

ただ地金の量が少ない場合は分析費用が高くつく事に
なってしまうので、分析には出さずに工賃から引いた
ほうが金銭的にお得なので分析の場合はご相談下さい。

金の指輪 リフォーム

新しいゴールドを足してリフォーム開始

古い結婚指輪を溶かしてドッグタグに作り替えますが

結婚指輪はk18イエローゴールドとホワイトゴールド
のコンビということで使える地金はイエローゴールド

今回の場合は、k18イエローゴールドのみを使います

ホワイトゴールドは重さが少ないので分析しないで
リフォーム工賃の金額から引くことになります(^-^)

溶かして使うコンビ結婚指輪のk18イエローゴールド
だけではk18の総重量が足りないので新しく足します

画像のように指輪のk18と新しいk18を一緒にします。

指輪 溶かしてリメイク

ファイヤアアアアアアアア!!

k18イエローゴールドの溶解(ようかい)作業です
地金全般を溶かす作業のことを溶解作業といいます。

ちなみにk18ゴールドが溶ける融点は1000℃ちょっと
約1150℃くらいと言われているので それ以上の火力
でk18ゴールドがドロドロになるまでよく溶かします。

ゴールドの溶解作業が長時間続いたり、逆に火力を
上げすぎて短時間で溶解作業をすると金が枯れます。

枯れるというのは金が割れる事なので適正な時間と
適正な火力が必要になります(職人の感覚が超重要)

ゴールド 指輪 リフォーム

古い金と、新しい金をよく混ぜる

地金を入れる溶解皿(るつぼ)に古い金と新しい金
が一緒になって入っているので完璧に混ざるように

炭の塊を使ってよく混ぜます(昔からのやり方です)
上の画像をよく見ると、金を溶かしている溶解皿の

上に見える溶解皿に入っている黒い塊が炭の塊です
金を溶かしながら金を混ぜるので技術がとても必要。

今は溶接専用の機械があるので簡単に溶かせますが
私は父から受け継いだ昔からの技術で溶かしてます

この方が地金の溶け具合や感覚が分かりやすいので。

ドッグタグ 作る

鍛造でドッグタグを作る!

ジュエリーコウキ自慢の鍛造でドッグタグを制作!

恐らく鍛造でドッグタグを作れる店は全国をみても
ほとんど無いといっても間違いないと思います(^-^)

ちなみに鍛造(たんぞう)とは何か?

日本の伝統技法の1つで地金を鍛えて造る製法です
地金を鍛えて造るという意味で「鍛造」といいます。

鍛冶をして作っていくので鍛冶台の金床にゴールド
を乗せてハンマーでガンガン叩いて絞めていきます

金を叩いて絞めれば絞めるほど強くなっていきます。

ドッグタグ 作る

鍛造のメカニズム

ゴールドを何度もハンマーで叩いて締め続けると
ゴールドの中に含まれた微粒な空気が放出されます

この微量な空気が厄介な「巣穴」の原因になります
ゴールドの中に巣穴があると強度も弱くなりますし

ドッグタグの表面にプツプツと巣穴が出てきます
強度も弱いし見た目も悪いとなると最悪ですよね(汗)

そこで鍛冶でゴールドを叩いて締めて鍛錬をすると

空気が抜けて粒子が整って締まって粘り強さと強度
がゴールドに出てくるというのが鍛造のメカニズム。

ドッグタグ 作る

出来合いの既製品は鋳造という製法

一般的に販売しているドッグタグは出来合いの既製品
ほとんどのジュエリーが出来合いの既製品となります

これらは鋳造(ちゅうぞう)と呼ばれている製法です
鋳造とは、予めにジュエリーの原型となる型を作って

その型に溶かした地金を流して固めて作る製法です
型はロウ材で作ることが多くてワックスとも言います。

世界のジュエリーやアクセサリーの99%以上が鋳造

機械生産なので大量生産が可能なのでほとんどが鋳造
なので表面にプツプツした巣穴がある事があるんです。

鋳造=原型に地金を流して固めて作る

鍛造=地金を直接、鍛冶で鍛えて造る

ドッグタグ 作る

ドッグタグのベースが完成

手作りをしているドッグタグのサイズは縦が27ミリ
横が17ミリ、そして地金板の厚みは1.5ミリです

上記のサイズになるように地道に叩いて伸ばしました
基本的にゴールドを鍛冶で鍛錬をすると反りが出たり

ピッタリのジャストサイズにするのは凄く難しいので
ヤスリで上下左右を削って調整をしながら形にします。

ハンマーで叩いて伸ばして潰してヤスリで削るという
この一連作業の流れでドッグタグのベースを作ります。

ドッグタグ 刻印

ドッグタグに刻印

ドッグタグに刻印をハンマーで1つ1つ打ち込みます

ドッグタグの刻印のイメージは文字や数字がガシガシ
多くて深いイメージがありますが今回は小さい刻印です。

というのもゴールドの光沢、金色の輝きを魅せたいので

シンプルでプレートのようなドッグタグにして刻印も
小さく目立たないように下に入れたいというご要望です。

文字数を少なくして、文字の大きさも小さくしたいので
指輪の内側に打ち込む小さい刻印を使って打ち込みます。

1文字1文字をハンマーで叩いて打ち込んでいきます
真っすぐ入れたいのでマジックで印をして打ち込みます。

ドッグタグ 作る

穴を開けてバチカンを作る

ドッグタグに刻印を打ち込んだら、次はドッグタグに

穴を開けてネックレスのチェーンが通せる「バチカン」
という輪っかのパーツをチェーンの太さに合わせて制作。

チェーンの太さが太ければ太いほど、大きな輪っかの
バチカンを作る必要があります。逆に細いチェーンに
通すバチカンなら小さい輪っかのバチカンで大丈夫です。

今回の場合は、ドッグタグに喜平の太目のネックレスを
通したいというご要望なので大きいバチカンを作ります。

ドッグタグ 作る

ドッグタグの角を丸める

角が尖っていない丸みのあるドッグタグに仕上げます
ドッグタグの定番といえばこの角を丸める形が多いです。

チェーンに通してペンダントとして首にぶら下げるので
角が尖っていると痛いので角が無いデザインが定番です。

しかし、ご要望があれば角を落とさずに尖ったままで
ドッグタグを仕上げることも出来ますのでお好みで(^-^)

ドッグタグ k18

最終仕上げでドッグタグを完成させる

k18ドッグタグの最終仕上げを徹底的にしていきます

彫金作業でゴールドの表面にキズがあるので紙ヤスリで
徹底的に傷を取り除いてからシリコンポインターという

研磨ゴムで更にゴールドの表面の小傷を消していきます
そして、バフという磨き布で何回も何回も磨き上げます

k18イエローゴールドが金色に輝いて鏡のように反射を
するようになるまで徹底的に磨けば鏡面に仕上がります。

ドッグタグ ゴールド

ゴールドのドッグタグが完成!

k18イエローゴールドのドッグタグが完成いたしました

ピッカピカに光り輝くゴールドの輝き!
そして鏡のように映り込む鏡面の美しさ!

ここまでピッカピカの鏡面を出したドッグタグは珍しく
刻印の文字数も少なく刻印の文字の大きさも小さいので

ゴールドの光り輝く鏡面の美しさが全面に出るんですね
今回のドッグタグは光沢の美しさに超こだわりましたが

反対にゴールドに光沢が一切無い艶消しも格好いいです
光沢でも艶消しでも作れますのでお好みでどうぞ(^-^)

ドッグタグ おしゃれ

手作りをしたドッグタグの詳細

○仕事内容
お客様のk18結婚指輪をドッグタグにリメイク

○サイズ  縦27ミリ 横17ミリ 厚み1.5ミリ
○製造方法 鍛造(たんぞう)彫金(ちょうきん)
○使用地金 k18 イエローゴールド
○仕上げ方 鏡面仕上げ

 

最後に、お客様からのお手紙を一部ご紹介いたします。

大阪のT様からご依頼を頂いて、k18イエローゴールドの
結婚指輪2本を溶かしてドッグタグにリメイクをしました

ご依頼をいただきまして誠にありがとうございました(^-^)

ジュエリーコウキは鍛造という日本伝統技法でリフォーム
する全国でもとても珍しいリフォームの専門店になります。

その為に、全国各地のお客様からご依頼を頂いております

遠方から当店にご来店を頂かなくてもメールでのやり取り
で簡単にリフォームが出来ますのでお問い合わせください。

===========お客様の声============

大阪府 T様

ドッグタグ(ペンダントトップ)を確認しました

きれいに作っていただきありがとうございます

又ご縁がありましたら、その際はよろしくお願い致します

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今までリメイクをした過去のリメイク記事が沢山あります
リメイクの参考にご覧下さいませ → 過去のリメイク記事

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○電話番号 0258-27-1771(日曜は定休日)
○メールアドレス j_kouki_ring@yahoo.co.jp

〒940-2003
新潟県長岡市渡場町2-7
株式会社ジュエリーコウキ

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鍛造で作る結婚指輪は、ごく稀で希少価値のある結婚指輪

世界中の全てのジュエリーのうち鍛造で作られたリングは
1パーセント未満と言われるほど鍛造リングは少ないです

その理由は、鍛造リングは地金を金槌で叩いて炎で焼いて
じっくりと時間をかけて地金密度を上げていくという製法

熟練された技術や知識を持った職人のみしか作れない技法
鍛造リングを作る為の専門工具や機材など設備も必要な為

伝統工芸と言われる鍛造リングは日本の宝だと思いますが
受け継ぐ職人が激減しており鍛造リングは衰退しています
だからこそ鍛造技術を受け継いだ私が広めたいと思います

指輪作りの制作日記をご覧頂いて、鍛造技術に納得をして
私の結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです。

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鍛造でドッグタグを作る 18金リングを18金ドッグタグにリメイク」への2件のフィードバック

  1. お忙しいところ恐縮です。 岳父の形見である18金のドックタグ(既に岳父の名前等が刻印されています) それを消して、新たに私の名前、血液型、住所、電話番号を彫刻して頂きたいのですが、可能でしょうか? 可能でしたら見積もお願いします。

    • コメントを頂きましてありがとうございます
      ジュエリーコウキの池田と申します
      どうぞよろしくお願いいたします

      18金のドッグタグに彫ってある文字を消して
      新しい文字を彫ることは出来ないんです(汗)

      新しいドッグタグを作成してから
      新しい文字を彫ることは可能なのですが

      もともと彫ってある文字を消すことが難しいんです
      申し訳ございませんがよろしくお願いいたします

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