浅い槌目の結婚指輪【シンプルな槌目に注目!】鍛造 結婚指輪の魅力

鍛造リングの専門店・ジュエリーコウキ
2代目の私、池田が書く指輪作り日記です

プロとして指輪の作り方を徹底的に書きます
手作りで1つ1つ造りあげる鍛造リングです
結婚指輪がメインなので鍛造の結婚指輪です

※鍛造リングとは、この文字を読んだ通りで
鍛えながらリングを作る事を意味しています
のちほど詳しく鍛造の意味を書きます(^ω^)

本日、ご紹介をさせて頂く記事の内容ですが
槌目の結婚指輪(槌目のマリッジリング)です
※槌目とは金槌で叩いた時に出る模様の事です

槌目のペアリング

槌目模様にも様々なタイプの模様がありますが
今回の結婚指輪に入れる槌目は浅いタイプです

ハンマーの大きさや形、叩く力の入れ具合など
様々な要因が重なって槌目の模様は生まれます

今回は浅い槌目の結婚指輪の作り方を書きます
記事の最後までどうぞよろしくお願い致します。

 

 

鍛造の結婚指輪、始まりは溶解から

いよいよ鍛造の結婚指輪を作っていきます!
まず初めに、結婚指輪の素材となるプラチナを
溶かして塊にする作業からスタートしていきます

結婚指輪(マリッジリング)はペアリングです
という事は、ペアリングを作るのに必要となる
プラチナの重さを計算して割り出して溶かします

※地金を溶かす事を溶解(ようかい)と言います
地金とはジュエリーの素材の事でプラチナ以外に
ゴールドやシルバーなども地金(じがね)ですね。

地金の溶解

プラチナの融点は約1770度

耐熱ボードに耐熱容器(皿ちょこ)を置いて、
溶解皿に2人分のプラチナを入れて、強烈な炎が
出せる酸素バーナーで地金を溶かして塊にします

1つのプラチナ塊から2つの指輪を作るんです
結婚指輪を同じ素材から作るって素敵ですよね!

この工程を実現するには、この溶解の段階から
作業をしていかないと不可能な工程となります

当店のように最初から最後までリングを作れる
極一部の鍛造専門店でしか出来ないという事です。

プラチナを潰す

鍛える地金と書いて鍛金(たんきん)

これから始まる一連の作業を鍛金といいます
金床や角床と呼ばれる鉄板にプラチナを置いて
ヤットコで地金を掴んで固定をしてハンマーで
ガンガン叩き上げて地金を絞め上げていきます

今、「絞め上げる」という表現を使いましたが
まったくその通りで叩いて絞め上げるんですよ
地金を絞め上げる事でプラチナが育つんですね。

プラチナの鍛冶

鍛えて造るリング=鍛造リング

地金(プラチナ)を鍛える作業を鍛金と呼んで
その鍛金作業で鍛え上げた地金で造る事を鍛造

似たような言葉でややこしいと思いますが(汗)
鍛造リングとは、鍛えた地金でリングを作る事

ハンマーで叩いて絞め上げる作業だけではなく
プラチナを炎で真っ赤に焼く作業も含まれおり
この一連の作業の連続でパワーアップをします!

プラチナの焼きなまし

鍛えるとプラチナはどうなるの?

地金を鍛えるばっかり言っておりましたがw
実際に鍛えるとどうなるのか知りたいですよね

地金中(プラチナや金も)に含まれる微量な空気
「ス」と呼ばれる微量な空気が存在するんですね

何度も叩いて焼く(焼きナマシ)を繰り返す事で
地金中に含まれる「ス」が放出していくんです
微量な空気が抜ける事で、更に締まっていきます

それ以外にも地金の粒子が締まって(詰まって)
プラチナの密度が上がります(密度が増します)
この事から締め上げるという表現をするんですね。

鍛造リングを作る

鍛造の結婚指輪は、変形しにくい

結婚指輪の素材であるプラチナの密度が上がれば
結婚指輪自体が変形しにくくなる特性を持ちます

スが抜けて密度が増したプラチナは強くなります
粘り強くなるので変形に強くなるという事です
そして強度も上がるので傷もつきにくくなります

画像では実際の作業内容が分かりにくいですので
動画でもアップしていますので作業を見て下さい

実際に作業を見ると分かりやすかったですよね
このような工程を時間をかけてじっくり進めます
手間を惜しまず結婚指輪の素材からこだわります

凄くプレミアムな結婚指輪という事が分かります
世に出回っている結婚指輪の約5パーセントしか
鍛造の結婚指輪は存在しません(それほど希少)

※正真正銘の鍛造リングは数%しかないと思います

プラチナリングのベース

世に出回っている結婚指輪のほとんどが鋳造

鍛造の結婚指輪は本当に珍しい事がわかります
世に出回っている結婚指輪のほとんどが鋳造で
95%以上が鋳造という製法で作られています

鋳造とは?

鋳造(ちゅうぞう)は地金を鍛えません
鍛えられないと言った方が正解かもしれません

予めに用意したデザインの型に、溶かした地金
を流し込んで、固めて作るという製法なんです
流して固めるので鍛える工程がないという事です

この鋳造は大量生産にも対応できる製法なので
世の中のほとんどが、この鋳造製法で作られた
大量生産の鋳造の結婚指輪という事になります。

※ジュエリーコウキでは鋳造製法は一切しません

DSCN0384

1枚の板を2枚に~これが結婚指輪のベース

鋳造リングの話は終了、自慢の鍛造リングの
工程へ戻りますので宜しくお願いします |д゚)

叩いて焼いての繰り返し作業で板状になります
この板は適当に伸ばた訳ではなく理由があります
これから作る結婚指輪の幅の太さと肉厚なんです

結婚指輪の男女サイズに合わせてカットをします
地金専用の糸ノコギリで切るので怪我に注意です

専門的な話になりますが10号のリングの場合は
約55ミリの長さが必要になるんですよ(^ω^)

DSCN0388

1枚だったプラチナ板が2枚になりました

同じ素材から作り出す結婚指輪は、本当に魅力的
既製品の指輪では絶対に真似ができない工程です

※大量生産の鋳造では同じ素材で作る事は不可能
1つ1つ手作りの鍛造だからこそ可能な技術です
鍛造技術、制作の想い、本当に妥協がありません!

お客様を大切に思うからこそ考えた工程ですので
お互いのリングから情熱的なLOVEを感じて下さい!

そして2枚のプラチナ板に刻印を打ち込みます

刻印を打つ面は、結婚指輪の中側になるように!
間違って表に打ち込むと大変な事になります(汗)

DSCN0392

ジュエリーコウキで手作りをした結婚指輪には
2種類の大切な刻印を並べて打ち込んでおります
1つの刻印はプラチナ900を証明するPT900の刻印

もう1つの刻印はジュエリーコウキで間違いなく
手作りをしましたという証の刻印、それがJK刻印
JKの意味はジュエリーコウキの意味(そのままw)

ちなみに当店で、私が手作りをした結婚指輪には
JKの刻印を必ず打つようにしておりますが指輪の
幅の太さが極端に細い場合は、刻印がはみ出して
しまうので極細リングのみ刻印が入っていません。

※当店の場合は2mm以下が極細の対称となります
JKの刻印は打てませんがPT900刻印は必ず入れます

DSCN0398

リングの形状に丸める

刻印を打ち込んだら、次はプラチナ板を丸めます
丸棒という鉄棒の工具にプラチナ板を当てながら
木槌で地金を叩いて板を丸めてリング状にします

写真では鉄製ハンマーの金槌で叩いておりますが
インパクトが強いので私は金槌も使っていますが
傷や凹みがつきにくい木槌で丸めるのもアリです

金槌=衝撃のインパクトが強い(凹みやすい)
木槌=衝撃のインパクトが弱い(凹みにくい)

何をするにも金槌の方が叩くインパクトが強く
作業がはかどりますが、傷がついたり凹んだりと
諸刃の剣みたいな感じなので作業で使い分けます。

DSCN0399

プラチナ板を丸めるとこんな感じになります
もう普通に、プラチナリングに見えますよね

地金板を丸めた時に、板の端と端がピッタリと
隙間なく合わせるように丸めるのがポイント!
ここで合わせ口に隙間が生まれるとアウトです

※隙間が少しでもあるとロウ付け(溶接)を
した時に隙間に食い込んで溶けるので要注意!
場合によっては溶接箇所が、ひび割れをします

※隙間が生じないようにする為のポイント
真っ直ぐな板状の時に、丸めても隙間がでない
ように板の端と端を斜めに落として調節します。

DSCN0402

ロウ付け(ろうづけ)

ジュエリーの溶接の事をロウ付けといいます
ロウ付けのやり方は、合わせた隙間にロウという
繋ぎ合わせる溶けやすい地金を挟み込みこみます

酸素バーナーの強烈な炎で挟んだプラチナロウを
溶かして地金と地金の隙間を繋ぎ合わせるんです

これがジュエリー業界に用いられるロウ付けです
しかし当店がする溶接はロウ付けの1ランク上の
共付け(ともづけ)という溶接技法なんですよ!

DSCN0404

共付け(ともづけ)

ロウ付けに使うロウ地金なんですが一般的には
溶けやすいロウ地金を用いる場合が多いんです

当店は溶けやすいロウを使わず、共付けと言って
鍛造の結婚指輪に使っているプラチナの破片を
薄く伸ばして地金ロウにして挟みこみ溶かします

溶けにくいロウ(ロウというより普通に地金w)
ですので、溶かした時に結婚指輪の角や側面が
一緒に溶ける事がよくあるので注意が必要です

私がする場合は、仮に溶けても大丈夫なように
保険をかけて指輪の幅をあえて広くもって共付け
に挑みます(共付けは強度もあって変色もナシ)

DSCN0407

共付け直後のホヤホヤのプラチナリング

指輪が真っ赤に焼けていてホヤホヤというより
メラメラと燃え上がったような感じです(^ω^)

見惚れて熱いのを忘れて直接触ってしまうと危険!
大火傷になるので注意!私は職人になってすぐの頃
この指輪の姿に見惚れて触った経験があります(涙)
流石に今では触ったりはしませんが眺めたりしますw

鍛造リングなので、この後の作業も鍛造の連続
槌目をプラチナリングに入れる前に成形をします
成形といっても指輪の形を綺麗な円にする成形です

100%綺麗な円を、真円(しんえん)と言います
共付けが終わり繋がったら再び丸棒に指輪を入れて
金槌で満遍なく指輪を叩くと綺麗な真円になります。

DSCN0409

指輪のサイズを伸ばしながら槌目を入れる

いよいよ浅いシンプルな槌目を入れる作業です
槌目を入れる前にサイズを伸ばして調節します

手作業で1号1号の号数を伸ばす作業ですので
細かく調節が出来ます(例えば0.5号など)
強く叩くとサイズがすぐ伸びるので微調整が大事

指定のサイズまで伸ばした所ではありますが、
槌目を入れると更にサイズが伸びるので慎重に!

リングのサイズを伸ばす

槌目を入れるので指定サイズの1号前でストップ
インパクトの強い金槌で槌目を打ち込むので指輪
のサイズは1号位は軽く伸びるからなんですよね

サイズを伸ばす時に金槌で叩いて出来る模様も
槌目模様です(金槌で叩いた模様全般が槌目)
サイズに近くなってきたら槌目を整えて入れます

槌目が綺麗に見えるバランスというのがあります
小さい槌目、中間の槌目、大きい槌目を大雑把に
3つにしましたがバランス良く混ぜ合わせるんです

小さい槌目が偏ったり、逆に大きい槌目が偏ったり
見た目ですぐバランスが分かるのが槌目の特徴です
バランスを考えながら1つ1つ打ち込んでいきます。

槌目のペアリング

鍛造の槌目リング

金槌の大きさ、形状、叩く角度、力の入れ具合で
槌目の模様は様々な形になるので偶然の産物です
同じ柄が絶対に出ないというのが1番の魅力です

今回、制作をさせて頂いた槌目模様の結婚指輪は
浅くてシンプルな槌目を意識しながら入れました
深くなり過ぎず凹凸が少なくフラットに近いです

※例えば深く槌目を入れると下のようになります

鍛造リング

写真のように深く入れてもこれはこれで最高!

槌目は浅く入れても深く入れても槌目の魅力は
同じだと思います(人の好みで変わりますので)

綺麗な槌目模様をリング全面に打ち込むには
何度も言いますがバランスが凄く重要なんです

金槌の大きさ、形、叩く角度、力の入れ具合で
全ての槌目が変化しますので職人の腕次第ですね

槌目は職人技術で生きるか死ぬかハッキリします

他で汚い槌目をよく目にしますが悲しくなります
せっかく生まれる槌目なので1つ1つ丹精を込め
精一杯に打ちこむのが職人の責任だと思います!

鍛造の槌目リング

とことん鍛造リングです

このような感じで、じっくりと金槌で叩いて
結婚指輪に槌目模様を打ち込んでいくんですね

これこそ鍛造リングだ!と言わんばかりの工程
プラチナを鍛え上げてリングの形にしてから
更に金槌で槌目を打ち込むという真の鍛造リング

終始、叩いて鍛えながら造った鍛造リングなので
リングが粘り強く変形のリスクが少なくなります
打ち付けた槌目も頑丈なので傷もつきにくいです

本日の指輪作りの記事はここまでとなります
最後までご覧頂きましてありがとう御座いました。

 

=================================
指輪作りの制作日記をご覧頂いて、工程に納得をしてから
私の結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです
真心をこめて1つ1つ手作りをする本物の結婚指輪ですよ

お気軽にお問い合わせOKですよ(^ω^)
こちらの「お問い合わせ」もしくはメールで
j_kouki_ring@yahoo.co.jp までお願い致します。

結婚指輪の一覧です → ジュエリーコウキ 結婚指輪の一覧
==================================

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA