鍛造の結婚指輪の専門店ジュエリーコウキです
自社工房で1つ1つ鍛造で指輪を手作りします
鍛造(たんぞう)という製法は日本の伝統技法の1つ
鍛えて造るという意味で鍛錬しながら指輪を作ります
この技術は昔から受け継がれてきた日本の伝統技術で
代々鍛造技術を継承してきた宝飾職人しか作れません
近年、鍛造という製法が注目されて鍛造の結婚指輪が
増えてきましたがほとんどは鍛造ではなく鍛造風です
鍛造に似せて作る鍛造風は本物の鍛造と全く違います
ちなみに本物の鍛造で手作りをした結婚指輪は全体の
結婚指輪の1%未満しか存在しない特別なリングです
当店は全国でも数少ない本物の鍛造リング専門店です
こんにちは (*´Д`)
ジュエリーコウキの二代目で職人歴31年の池田です
私、池田が師匠である父から代々受け継がれてきた鍛造
という技術を継承して工房で1つ1つ手作りしています
鍛造とは画像のように金槌で地金を叩いて鍛える鍛冶で
手間をかけながら指輪を手作りしていくという製法です
鍛冶で鍛錬をされた指輪は、密度が増して強靭な指輪に
育ちますので変形や歪みや傷や衝撃に耐えられるんです
鍛えて造る指輪という意味で「鍛造リング」と言います。
【結婚指輪 和風】
群馬県M様のご依頼で和風の結婚指輪を手作りしました
和風にこだわりたい!和を感じられる結婚指輪をしたい
日本人という誇りが持てる結婚指輪を一生身に着けたい
ということで和風というより正真正銘の和を取り入れた
ザ日本を感じられる結婚指輪を作らせていただきました
私は日本伝統技法の鍛造を継承している数少ない職人で
それだけでも和を代表できるのですが更に和を追求して
和彫りの和彫り桜と、伝統模様の槌目を取り入れました
日本伝統工芸=和の技術を集結した究極の結婚指輪です
まずは完成した和の技術で作った結婚指輪をご覧下さい!
【和彫り 結婚指輪】
まず1つ目の「和」それは、和彫り(わぼり)です
和彫りを継承した彫り職人が手作業で彫っていきます
白く艶消しを施したプラチナリングの表面に彫ります
鏡面に光ったプラチナリングにも彫る事ができますが
艶消しにする事で彫ったラインが輝いて引き立ちます
彫り線は、深い部分、浅い部分、太い部分、細い部分、
彫ったラインに強弱を入れる事で躍動感が出るんです
まるで白い紙に墨で描いた水墨画のようになるんです!
和彫りで彫ったモチーフは「桜」日本を代表する花で
桜の花びら、桜の葉、桜の枝など、まるで風景画です。
【和柄の槌目 結婚指輪】
そして2つ目の「和」それは、槌目(つちめ)です
槌目とは槌で打つ目という意味で金槌で打つ模様です
槌目模様は日本伝統工芸で日本伝統模様でもあります。
今回の和の結婚指輪のデザインは和彫り桜なのですが
リング3分の2に和彫り桜が彫り込まれていて残りの
リング3分の1に槌目模様が打ち込まれているんです。
画像を見て頂けると分かるのですが、和彫りと槌目が
融合しているデザインで難易度が物凄く高くなります。
指輪の表面に和彫り桜を彫って、指輪の反対側の下に
なる部分に槌目を打ち込むので傷が付きにくいんです
槌目模様は金槌で打つ模様なので頑丈になるんですね。
【日本の伝統工芸 鍛造の結婚指輪】
そして3つ目の「和」それは、鍛造(たんぞう)です
鍛造とは地金を鍛えて造るという意味で日本伝統技法。
後ほど画像とともに詳しくご説明をさせて頂きますが
鍛冶作業で地金を鍛錬しながら指輪を作る技法です!
上の画像の金床(かなどこ)と金槌が鍛冶の道具です。
私、池田は師匠である親父から鍛造を継承した職人です
鍛造も槌目もハイレベルなハンマリング技術で作ります
それでは日本の技術を集結して作る指輪制作のスタート!
プラチナの溶解から始まる指輪制作
鍛造という日本伝統技法で手作りをする指輪は地金を
溶かす所から始まります(プラチナもゴールドも同じ)
結婚指輪は2本のペアリングですので2本分の指輪を
作る為に必要になるプラチナを計算して溶かします
1つの塊にすることで万遍なく鍛冶で鍛錬ができます。
プラチナがドロドロに溶ける温度は約1770度です
炉壺(溶解皿)に地金を入れてバーナーで溶かします。
鍛造の基本は鍛冶
鍛造製法のベースで基本となる作業工程が鍛冶(かじ)
鍛冶で結婚指輪の素材となるプラチナを鍛えていきます。
どうやって結婚指輪の素材となるプラチナを鍛えるのか?
金床(かなどこ)という鍛冶台に溶かしたプラチナ塊を
置いてハンマー(金槌)で叩いて締めて鍛えていきます
金槌でプラチナを叩けば叩くほど締まって強くなります。
満遍なく叩いて締める=角棒にする
プラチナ塊を満遍なく鍛えるには満遍なくプラチナ塊を
ハンマーで叩いて締め上げることが絶対条件になります。
満遍なくプラチナ塊を叩くには四面から叩くことが重要
ヤットコでプラチナ塊をしっかりと掴んで固定をして
ハンマーで四面から叩いて四角形の角棒にするんですね。
鍛えるには「焼き入れ」も重要
プラチナに限らずゴールドも同じように鍛えていきます
どちらも地金塊を角棒にしながらハンマーで叩きますが
地金塊を叩き続けていくと締まりすぎて硬くなるんです。
地金が強く強靭になる為に鍛えているので良いのですが
更に限界までハンマーで叩いて締めると更に鍛えられて
密度が増して濃くなるので限界まで鍛える事になります。
しかし硬いままの地金を叩いてもハンマーが跳ね返って
くるので少し締まりと硬さを緩ませる為に炎で焼きます
この工程を「焼き入れ」や「焼きなまし」というんです
焼き入れを行う事で地金の締まりや硬さが少し緩むので
更にハンマーで叩いて締めて鍛錬を続けられるんですね
鍛冶は地金の叩きと焼き入れの繰り返しで強くなります。
鍛造のメカニズム
鍛造は鍛冶で鍛えて密度を上げますがそのメカニズムは
プラチナにもゴールドにもシルバーにも基本的に地金の
内部には空気が含まれています(これを巣と言います)
地金中に巣が含まれていると当然、強度が弱くなります
大げさにイメージをすると地金内部がスポンジ状態です
その空気を抜いて締めて絞ることで無垢状態になります。
ハンマーで叩いて締めて焼きなましの繰り返しをすると
巣が抜けて粒子が整い締まって密度が増していくんです
これが鍛造のメカニズムで鍛造の指輪は密度が濃いです。
市販の既製品は巣が含まれています
鍛造のメカニズムはお伝えしましたが市販の出来合いの
既製品のリングはどうやって作られるのかを説明します。
それは鋳造(ちゅうぞう)という製法で世の中に存在を
しているジュエリーの99%以上はこの製法で作られます。
予め用意されたジュエリーのデザインの原型となる型に
溶かしたプラチナやゴールドやシルバーを流し込んで
型の形に固めて造るという製法で大量生産ができる製法。
ということは溶かした地金をそのまま固めるので地金内
には巣がそのままあるという事ですし密度も薄いんです
なので市販のリングは変形しやすく傷つきやすいんです。
鍛造の結婚指輪のメリット
鍛冶で鍛錬をしながら造る鍛造の結婚指輪は凄いんです!
市販の既製品には無い魅力が沢山あるので超お勧めです。
プラチナ内部に巣が無いので、密度も増して濃くなって
頑丈で強靭なプラチナに育っているのでとにかく強い!
市販のリングよりも何倍も強いので変形や歪みにくくて
傷や凹みも付きにくいというリングにとって素晴らしい
特徴を持っているので長くする結婚指輪に最適なんです!
プラチナ塊→プラチナ角棒→プラチナ板
ここまで鍛造のメイン作業となる鍛冶をお伝えしました
金床にプラチナを乗せてハンマーで叩いて締めて伸ばす
少しづつプラチナ塊が角棒になり最終的に板になります。
実は最終的にこのサイズの板になるように計算しながら
鍛冶で鍛錬しながらプラチナ塊を伸ばしていたんですね
これは結婚指輪の幅と厚みとサイズを考えていたんです。
2本の結婚指輪の幅を変える
2本とも結婚指輪の幅が同じならそのまま伸ばしますが
今回の結婚指輪は男性と女性でリング幅が違うんですね。
男性リング幅が6.7ミリ、女性リング幅が4.7ミリ
2本のリング幅が2ミリも違うので調整をする作業です
地金を切断できる糸ノコギリで1枚の板を2枚にします。
リング幅の調節のやり方
まずは幅が広い男性用のサイズに合わせてプラチナ板を
伸ばしてから糸ノコギリでカットをして2枚の板にして
男性用はそのまま、女性用の板を叩いて幅を狭くします。
同じ1つのプラチナから2本の結婚指輪を作るんです!
これは私の超こだわっている工程で同じ1つのプラチナ
から同じ素材の結婚指輪を作ることで絆を感じられます!
市販の既製品の結婚指輪は、機械生産の大量生産なので
同じプラチナから2本だけを作るというのは不可能です
しかし当店のような小さい工房で手作りができて仕事に
こだわれるので時間をかければこの工程ができるんです。
品質証明をする刻印を打つ
ご依頼を頂いた鍛造の結婚指輪の素材はプラチナ900
ということで素材を証明する pt900 の刻印を入れます。
そして素材の刻印の他にもう1つの刻印も打ち込みます
それはジュエリーコウキで私が鍛造で手作りをした証明
になるjk(ジュエリーコウキ)のブランドロゴの刻印。
プラチナ板を丸める
結婚指輪の内側になる面に品質証明の刻印を入れました
その面がリングの内側になるようにして丸めていきます。
芯棒(しんぼう)という鋼の鉄棒と木槌を使って曲げて
丸いリングの形になるように丸めていきますが丸め方は
芯棒に板を巻き付ける要領で木槌で叩きながら丸めます。
繋ぎ目の隙間をピッタリ合わせる
プラチナ板をリングの形に丸めていくと板の端と端を
合わせた繋ぎ目が出ますが隙間が開かないようにします。
この繋ぎ目に少しでも隙間があると溶接のときに不具合
が発生するので繋ぎ目に隙間が絶対に無いようにします。
仮に隙間が少しでもあって溶接をすると繋ぎ目が溶けて
食い込んだりヒビ割れをしたり溶接が上手くいきません
なので繋ぎ目の隙間はピッタリと合わせる事が重要です。
ファイヤアアアアアアアアー!!
鍛造で手作りをするプラチナリングの溶接の工程はレア
滅多に見る事ができない工程です(市販の指輪では無理)
なぜ、珍しいのかというと市販の既製品を溶接する場合
ロウ付け(ろうづけ)という溶接方法で本体のリングが
溶接で溶けないように溶けやすい弱いロウで溶かします。
しかし鍛造リングは鍛錬しまくった強靭なリングです!
ロウ付けでは弱すぎて持たないので頑丈な溶接をします。
溶接の最高峰「共付け」
鍛造リングはロウ付けでは強度が弱いので頑丈な溶接を
する必要がありますがその溶接は、共付け(ともづけ)
リング本体と同じ素材で溶かし合わせるという最強溶接!
今回の鍛造の結婚指輪の素材はプラチナ900ですので
指輪と同じ素材のプラチナ900で溶かすという溶接で
指輪もロウも同じ素材で融点も同じ、難易度MAXです。
画像を見て頂けると分かりますがリングの角が少しだけ
溶けているのが分かりますが技術力が問われる溶接です
技術力がないと角ではなくて全部がドロドロに溶けます。
最高難易度の共付けですが、成功すれば溶接個所が強く
頑丈になるので強靭な鍛造リングにはピッタリなんです。
鍛冶で丸めながら更に鍛錬!
共付けが完了して繋ぎ目のないリングが完成したら更に
鍛冶で鍛錬をしていくという限界まで鍛え抜きます(゚Д゚)ノ
指輪の形、フォルムは平甲丸(ひらこうまる)という形
平打ちフォルムと甲丸フォルムの中間となる形が平甲丸
甲丸リングほど丸めないのですが滑らかに丸いフォルム。
共付け後は平打ちリングの形なので平打ちリングを再び
芯棒に入れてハンマーで平打ちの角を叩いて丸めます。
段階的に角を落として丸める
ハンマーで平打ちリングの角を段階的に叩きながら
平甲丸の丸さの角度を徐々に少しづつ付けていきます。
一気に角を叩き落とし過ぎると丸さの角度が強くなって
角度がある甲丸になってしまうので一気に叩きたくても
我慢をしながら段階的に角を落としていくのがポイント。
段階的に角を叩き落とすことで丸さの微調整ができます
男性用と女性用でリング幅が違うのでバランスは超重要。
リングを均一な三等分にする
平甲丸フォルムが出来たらリング表面を三等分にします
均一な三等分になるようにしてマジックで目印をします。
なぜ三等分にしているのかというと、指輪の三分の一に
槌目模様が入って、三分の二に桜の彫りが入るんですね。
結婚指輪のメインのデザインは桜の和彫りになりますが
リングの下になる彫りの入らない部分に槌目を打ちます。
指輪の下になる三分の一に槌目模様
結婚指輪のメインデザインは和を感じる桜の和彫りです
普通ならば桜の和彫りをリング全面に彫る事もあります
全面に入れなくても三分の二に入れて下はプレーンです。
しかし今回はご依頼主様のご要望で指輪を使っていると
指輪の下が当たるので傷が付きやすくなってしまうので
そこに頑丈な槌目を打ち込んで欲しいというご提案です
確かに指輪の下は、色んなものを握ったり、触ったり、
当たったり、ぶつけたりがあるので傷が付きやすいです
その下部分に槌目でカバーをするのも確かにありですね。
男性用は深い槌目模様
女性用は浅い槌目模様
結婚指輪の下になる部分に槌目を打ち込んでいきますが
ご依頼主様のご要望で槌目模様の深さを男性用と女性用
で男性用が深く入れて女性用は浅くいれてとの事でした。
画像を見て頂くと分かりますが男性用の指輪は深い槌目
女性用の指輪は浅い槌目、このようにして打ちました
今回はお客様のご要望で槌目模様を変えて打ちましたが
もちろん2本共、同じ槌目模様で合わせるのもアリです。
和彫りが入る面を滑らかに整える
リングの三分の一に槌目模様を打ち込んだら三分の二に
和彫りを彫るので表面を削って滑らかに整えていきます。
目の荒いヤスリで表面の凹凸を削って形状を整えながら
目の細かいヤスリに変えて更に面を滑らかに仕上げます。
ここで綺麗で滑らかな平甲丸に仕上げることが重要です
和彫りを彫ると修正が効かないので平甲丸を仕上げます。
槌目模様を馴染ませる
和彫りを彫る面は滑らかで、槌目を入れた面は凹凸です
どちらもデザインを見て分かるほど違いますが違和感が
出ないように自然な感じで槌目模様を薄く馴染ませます。
イメージ的には槌目模様の凹凸が自然に薄く消える感じ
グラデーション技術になるのですが自然に馴染ませます。
指輪の両側面を削って幅のサイズを整える
男性リング幅が6.7ミリ、女性リング幅が4.7ミリ
上記の幅のサイズになるようにヤスリで側面を削ります。
ここで注意する点が、指輪の両側面を同じだけ削ること
片側だけを削り過ぎると平甲丸の山の角度が変わるので
指輪の両側面を同じだけ削りながら幅を調節していきます。
角落としで当たりを優しくする
リングの側面を削っているとバリという削り角が出ます
両側面を削っているのでバリも両側面に出てきますので
ヤスリでバリを削り落とし指への当たりを優しくします。
これで鋭利だった指輪の角が無くなって痛くありません
指を曲げても痛くないので結婚指輪として安心できます。
次は指輪の内側の角落とし
結婚指輪の着け心地を良くするために指輪の外側の角を
落としましたが今度は指輪の内側の角を削っていきます。
結婚指指輪を最高の着け心地の良さにするためには表と
裏の角を落として当たりを滑らかにすることが重要です。
更に指輪の内側に関しては角を削り落とすだけでは駄目
角を削り落とすと同時に内側全面を丸く削っていきます。
内甲丸(うちこうまる)という形になるのですが指輪の
表面が楕円形に丸く滑らかになっているのと同じように
指輪の内側も楕円形に丸く滑らかに丸めていくんですね。
内甲丸は最高の着け心地!
指輪の内側を内甲丸に仕上げることで最高の着け心地に
なるのですが理由は「指の形に楕円形がフィット」です。
指輪の内側を内甲丸にすると指の形に優しく合うんです
指を曲げても締め付け感などのキツさ、角が当たる痛み
などが一切無いのでストレスを感じないということです。
そして「水はけが断然に良い!」結婚指輪は普段使いで
毎日する人が多いと思いますが日常生活で指輪を着けて
いると家事や仕事や子育てなど必ず手を洗いますよね。
指輪の内側に水が溜まるので衛生的にもよくないですし
それが続くと指がふやけて皮膚が白くなるんです(汗)
心当たりの人は多いと思いますが指にはよくありません。
しかし内甲丸の場合は、水はけが良いので安心できます
内甲丸ならよほどキツくない限り水がはけやすいんです。
プラチナリングの傷消し
プラチナをヤスリで削る工程(彫金)をすると地金に
削った傷が(彫金跡)必ず浅い深い関係なく発生します
そのプラチナリングにある傷を徹底的に消していきます
耐水性のサンドペーパーで水分を含ませながら擦ります
耐水性なのでサンドペーパーの研磨砂と水が混ざり合い
傷の大きさや深さに関係なく浸透するのでよく消えます。
この作業でプラチナリングにある傷を綺麗に消さないと
最後の仕上がりに大きく影響するので徹底的に消します。
シリコンポイントで更に小傷を消す
サンドペーパーで目立つ傷を徹底的に消したら次の工程
でシリコンポイントという研磨ゴムを使って仕上げます。
目立つ大きい傷は消えましたが今度はサンドペーパーで
擦った細かい髪の毛のような小傷を徹底的に消すんです。
リュータという機材の先端にシリコンポイントをセット
をして高速回転でシリコンポイントを回して仕上げます
これで細かい小傷を徹底的に消して滑らかに仕上げます。
プラチナの傷を消すだけでもこれだけ手間がかかります
これを1つ1つ手作業でする日本の和の技術は凄いです。
プラチナを鏡面に仕上げる
小傷が無くなってツルツルに滑らかになったプラチナを
ピカピカの鏡面(光沢)に仕上げていく工程になります。
結婚指輪の表面と側面はマット加工の艶消しになります
鏡面に仕上げる部分は結婚指輪の内側の面を光らせます。
へら掛け(へらがけ)という磨き作業で鏡面に出来ます
ヘラ棒という工具をプラチナに押し当てて潰すイメージ
で面を何度も磨いていくと鏡のように反射をしてきます。
更に磨いて鏡面度を上げる
バフ掛けという工程、これが最後の磨き工程になります
結婚記念日などの刻印がある場合はここで彫りこみます。
バフという研磨布の束を高速回転で回して磨き上げます
リングが高温になるので火傷をすることもしばしば(汗)
バフ掛けで鏡面の反射度が増して鏡のようになるんです。
何度も何度も妥協しないで納得するまで磨いて輝きます
日本人が日本の和の技術で作る鍛造リングは物凄いです。
つや消しのマットに仕上げる
結婚指輪の内側が鏡面になったら次は表側を仕上げます
結婚指輪の表面と側面はツヤ消しのマット加工にします。
つや消しをした平甲丸の表面に、和彫りを彫りますので
桜の花を彫る下地となる面にはムラがないようにします。
鏡面に光らせたときも徹底的に磨いて光らせましたが、
つや消しの時もムラが出ないように徹底的に白くします
綺麗に和彫りを魅せる為には下地も大事になってきます。
槌目模様も艶消しマット加工に
結婚指輪の下側になる三分の一に槌目模様がありますが
槌目模様も含めて表面全体を艶消しに仕上げていきます。
基本的に槌目模様は凹凸で形成されているので艶消しに
すると凹凸がはっきり浮かび上がりますしピッカピカの
光沢に光らせると凹凸同士が反射で映り込んで輝きます。
和の共演
和彫りをする面は艶消しをしたほうが彫り線がハッキリ
と見えるのでお勧めしますが槌目はお好みに合わせます
和彫り面を艶消しで槌目模様を光沢にする事も出来ます
今回の結婚指輪の場合は和彫りも槌目模様も艶消しです
槌目の凹凸が自然と薄くなって馴染んで消えていきます
和の和彫りと和の槌目の融合!素晴らしい和の共演です。
和彫りのやり方~鏨(たがね)で彫る
いよいよ和の花、桜を和彫りで彫り込んでいく彫金作業
白く美しい艶消しの平甲丸の三分の二に彫っていきます。
和彫りのやり方は鏨(たがね)という工具で彫ります
彫刻と似ているのですが鏨の先端は鋭利な刃物ですので
彫る面に鏨の刃物を当てて逆側を金槌で叩いて彫ります。
リングを動かしながら彫るので「ダルマ」という固定を
する重い道具に挟み込んで固定して鏨で叩いて彫ります
画像は芯棒に通して固定しましたがダルマがベストです。
男性用の太いリングに和彫り
男性用の幅広いプラチナリングに和彫りの桜を彫ります
男性用と女性用でプラチナリングの太さが違いますが
同じようなバランスの桜になるように計算して彫ります。
和彫り技術は繊細で力強いラインが出せるのが特徴です
太いラインや細いライン、浅いラインや深いラインなど
彫り方でラインに躍動感や立体感を出すことが可能です。
桜の花や枝を目一杯に彫る
平甲丸の三分の二に目一杯に桜の花や枝を彫り込みます
槌目模様ギリギリまで彫ると見栄えが良くなります(^-^)
桜の花、桜の花びら、桜の枝など風景画のように考えて
統一感を出しながら彫ることでバランスが良くなります。
パーツ、パーツを1つ1つ彫るというよりも全体の流れ
を考えながら彫っていくと1つの絵のようになるんです。
女性用の細いリングに和彫り
女性用のプラチナリングにも同じように和彫りをします
男性用と女性用で幅の太さが違いますがバランス重視で
桜の花、桜の花びら、桜の枝を彫っていますので指輪の
幅が違っても2本を重ねると彫りのバランスが合います。
更にワンポイントとしてブルーダイヤを埋め込みました
男性用、女性用ともにブルーダイヤを1つづつ入れます
お客様のお好みでピンクダイヤや白ダイヤにも変更可能。
和風デザイン 鍛造の結婚指輪が完成!
日本の伝統技法である鍛造製法、和彫り、槌目模様です
日本の技術を集結した日本の最強の結婚指輪になります!
結婚指輪は長く身に着ける指輪になるので日常使いでも
「安心して着けていたい」というのが1番の願いですね。
日本伝統技法の鍛造で作り上げた結婚指輪はその願いが
見事に叶っている指輪だと作り手として自信があります
結婚指輪の強度、結婚指輪の着け心地の良さ、完璧です
画像だけではなく動く動画でも自慢の鍛造の結婚指輪を
がっつり見て頂きたいのでスマホで動画を撮影しました
画像では分からない指輪の魅力を動画でご覧下さい(^-^)
【鍛造プラチナ結婚指輪の詳細】
○製造方法 鍛造(たんぞう)彫金(ちょうきん)和彫り
○使用地金 プラチナ(pt900)
○指輪の幅 男性の幅が6.7ミリ、女性の幅が4.7ミリ
○指輪厚さ 2ミリ
○フォルム 平甲丸リング
○デザイン 桜の和彫り&槌目模様
○仕上げ方 艶消しマット仕上げ
私が手作りをする指輪は自慢の日本の伝統技法の1つ
鍛造製法に超こだわって1つ1つ手作りをしています。
強靭でリングが変形しにくくて日常使いでも安心して
身に着ける事ができますし鍛造リングは使い込むほど
生活で付く傷や凹みが味になっていくので魅力的です。
槌目も使い込めば味わいや雰囲気がにじみ出てきます
槌目のクオリティ、そしてポテンシャルが凄いんです。
群馬県M様のご依頼で結婚指輪を制作
当店は新潟県長岡市に店があるのですが全国各地のお客様
から鍛造リングのご依頼を頂いており今回は群馬県のM様
からプラチナ鍛造の結婚指輪のご依頼を頂きましたm(__)m
直接ご来店を頂かなくてもメール等で打ち合わせをさせて
頂ければ全国どちらからでもご依頼を受け付けております。
打ち合わせと言っても指輪のデザインがある程度決まって
いれば指輪のサイズくらいなので簡単な打ち合わせでOK。
指輪のサイズが分からなくても指のサイズが計れるリング
ゲージを発送しておりますので全国どこでも対応できます。
群馬県M様 ありがとうございました!
ご依頼をいただいた群馬県のM様はジュエリーコウキの
ブログで私が制作をしたプラチナ鍛造の結婚指輪を見て
一目ぼれをして下さってご注文を頂いたんですね(^-^)
作り手として自分の作った指輪に一目ぼれをして下さる
というのは宝飾職人として本当に幸せなことなんですね。
群馬県M様から頂いたお手紙をご紹介させて頂きまして
今回の記事は終わりになります。有難う御座いました!
===========お客様の声============
無事に到着しました。
思っていた以上に素晴らしいものでした。
彼女も喜んでくれました。
ジュエリーコウキさんのブログを偶然発見し、
いつか結婚指輪を作る時は、
お願いしようと思っておりました。
製作過程も画像で送っていただき、楽しめました。
こちらこそ、素晴らしい縁に恵まれました。
作っていただき、有難うございました。
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ジュエリーコウキ【鍛造の結婚指輪】に関しては
お気軽に私、池田までお問い合わせをして下さい
お問い合わせは お問い合わせフォームか
メールや お電話でもご対応しております
○「お問い合わせフォーム」
○電話番号 0258-27-1771(日曜は定休日)
○メールアドレス j_kouki_ring@yahoo.co.jp
〒940-2003
新潟県長岡市渡場町2-7
株式会社ジュエリーコウキ
鍛造の結婚指輪の一覧 → ジュエリーコウキ 鍛造 結婚指輪
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鍛造で作る結婚指輪は、ごく稀で希少価値のある結婚指輪
世界中の全てのジュエリーのうち鍛造で作られたリングは
1パーセント未満と言われるほど鍛造リングは少ないです
特に希少価値が高い純金や純プラチナで作った結婚指輪で
鍛造で作った場合は市場の0.1%以下しか存在しません
その理由は、鍛造リングは地金を金槌で叩いて炎で焼いて
じっくりと時間をかけて地金密度を上げていくという製法
熟練された技術や知識を持った職人のみしか作れない技法
鍛造リングを作る為の専門工具や機材など設備も必要な為
伝統工芸と言われる鍛造リングは日本の宝だと思いますが
受け継ぐ職人が激減しており鍛造リングは衰退しています
だからこそ鍛造技術を受け継いだ私が広めたいと思います
昔から受け継がれてきた「本物の鍛造リング」になります
指輪作りの制作日記をご覧頂いて、鍛造技術に納得をして
私が作る指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです
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