ホースシューリング制作!ゴールドのホースシューリングの作り方

指輪を手作りで作る専門店、ジュエリーコウキ
日本伝統技法の1つ、鍛造で指輪を作る宝飾店

鍛造(たんぞう)とは日本の伝統技法の1つの製法です
指輪の地金となるプラチナやゴールドを鍛冶で鍛えて
指輪を手作りしていくという宝飾職人が作る指輪です。

刀職人が鍛冶で刀を作っていく、あのイメージで作る
指輪という事でハンマーで叩いて炎で焼いて作ります
地金を鍛錬する事で地金の密度が増して強くなります。

鍛造は伝統技法の1つなので技術を継承した職人しか
作る事ができないので全国でも一部の専門店のみです
当店は親子二代で鍛造を継承している鍛造専門店です。

下の写真が私、ジュエリーコウキの2代目の池田です
タオルを頭に巻いて工房で毎日のように鍛冶をします
夏は暑く、冬は寒いという工房ですが私の聖地ですね!

ジュエリー職人

形見のゴールドの指輪を溶かして
ホースシューリングにリフォーム

今回の記事内容は形見の結婚指輪をリフォームします
ジュエリーコウキは鍛造製法で何でも手作りできます。

メインは結婚指輪や婚約指輪などのブライダルですが
リフォームもしているので全国各地からリフォームの
ご依頼を頂ております。本当にありがとうございます!

今回の記事は、お客様からお預かりをした形見の指輪
を溶かしてホースシューリングにリメイクするまでの
工程を書いていきますので、どうぞご覧くださいませ。

 

【ホースシューリングとは】

ホースシューとは馬の蹄(ひづめ)の裏側に付いている
Uの形をした蹄鉄のことで、ホースシューリングとは
馬蹄、蹄鉄の形をしたリングデザインの事を言います。

今はホースシューリングと呼ばれるのが一般的ですが
昔は馬蹄リングや馬蹄指輪、蹄鉄リングと言いました
ホースシューリングという響きはお洒落ですね(^-^)

ホースシューリングは細いタイプと太いタイプがあり
今回は女性用で細めのシンプルなホースシューリング。

ホースシューリング エメラルド

k18イエローゴールドで作るホースシューリング

馬蹄の蹄鉄のメインとなるU部分にはお客様の誕生石
であるエメラルドを11ピース奇麗に繋げて入れました。

こちらのホースシューリングへのリメイクのご依頼を
頂いたお客様は、神奈川県のO様からいただきました。

当店は新潟県、O様は神奈川県ということでメールで
打ち合わせをしていたのですが何とサプライズでO様
が新潟県長岡市の当店までご来店をいただきました!

 

とっても素敵な女性で、何より競馬に詳し過ぎる方で
自分も競馬ファンですが、自分より遥かに知識が凄い!

実際に北海道の牧場を回ったり海外のレースに応援に
行ったり日本の競馬場を回って横断幕を出したりなど
凄い活躍ぶりから思わず師匠!と呼びそうになりましたw

そんな凄い方からのホースシューリングのご依頼です
めちゃくちゃ緊張しましたが、凄く気合が入りました!
こちらの作業工程を書きましたのでご覧くださいませ。

形見の結婚指輪

形見の金の結婚指輪です
溶かしてリメイクします

上の画像がとっても大切な形見の結婚指輪になります
ご依頼を頂いたお客様のご両親の結婚指輪になります。

こちらの2本の金の結婚指輪を溶かして、1つの金に
してホースシューリングにリフォームをしていきます。

作り替える指輪のデザインによって必要な金の重さが
変わってきますので、金が足りない場合は新しい金を
追加して一緒に溶かして金の重さを増やして作ります。

結婚指輪 溶かしてリメイク

【指輪を溶かしてリメイク】

お客様からお預かりをした大切な形見の金の結婚指輪
2本を溶かし合わせて、1つの金の塊にする溶解です
溶解(ようかい)とは地金を溶かす作業の事をいいます。

お客様がお持ちの地金を溶かしてするリメイク仕事は
職人の技術と知識、また設備が整った工房ではないと
対応することができません(全国でも限られています)

思い入れのある大切な形見のジュエリーを溶かして
そのままの形見の地金だけを使って作りたいですよね
それがご依頼主様の願いですし、当店なら可能ですよ!

指輪を溶かしてリメイク

ファイヤアアアアアアアア!!

溶解皿という坩堝に、2本の指輪を入れて溶かします
バーナーを使って金がドロドロになるまで溶かします。

お預かりをした結婚指輪は、k18のイエローゴールド
ゴールドの種類によって地金の溶ける融点は違います。

k18イエローゴールドは約1100℃で溶解が始まります
それ以上の火力が出るバーナーの炎で金を溶かします
しかし火力が強すぎると金が枯れるので要注意ですね。

地金を溶かすという作業は意外とデリケートなんです
溶解作業の見た目は豪快で凄く派手なんですけどね(汗)

指輪を溶かしてリフォーム

金の指輪が溶けている様子

溶解皿に入っている金の指輪が溶けている様子です
2本の結婚指輪が溶け始め1つになろうとしています。

デジカメで撮影をしているので、間違いなくお客様の
形見の金の結婚指輪を溶かしている証明にもなります。

炎の火力を調節しながら、じっくりと金を溶かします
早く溶かしたいからといって炎の火力が強すぎると
お伝えしたように金が枯れるので焦らずじっくりです。

かといって、じっくりと溶かし過ぎても枯れるのでw
どっちにしても良い具合に溶けないと枯れるんです
この感覚は場数をこなした宝飾職人しか分かりません。

※金が枯れると割れたり変色をして金が駄目になります

リングを溶かしてリフォーム

2つの金の指輪が1つの金塊に

ついに2本あった金の指輪が1つの金塊になりました
指輪を溶かしてリメイクをするというのはこういう事。

お父さんとお母さんが使っていた結婚指輪が合体です
この熔解の工程はとっても神秘的で感慨深いですよね。

指輪をリフォームする宝石店は全国に数多くあります
しかし、お客様がお持ちの貴金属をそのまま溶かして
作り替えるというリメイクは全国でも限られています。

そして伝統技法の鍛造でリメイクとなれば更に狭き門
当店を含めて全国でもかなり少ない専門店になります。

今回は、2本の指輪を溶かして1つの塊にしましたが
指輪が何本あっても、ネックレスでもペンダントでも
どんな種類の貴金属であっても同じように溶かします。

指輪 金 溶かしてリメイク

【ゴールドのホースシューリングを作る】

さて、いよいよホースシューリングを作っていきます
素材はk18イエローゴールド、この塊から指輪を制作!

ホースシューリングに限らず鍛造リングは鍛錬します
鍛えて造るリングなので鍛造リングと言われています。

溶かした金塊を金床(かなどこ)に乗せて金槌で叩いて
叩いて叩いて叩いて叩いて叩いて叩いて(しつこいw)
しつこいですが数えきれないほど叩いて絞め上げます。

※地金を何度も叩いて絞め上げることで鍛えられます

鍛造 金の指輪

鍛造=鍛冶

鍛造で手作りをする指輪=鍛冶で手作りをする指輪
金床に乗せた金塊をハンマーで叩いて絞める鍛冶作業。

昔は鍛冶屋さんがありましたが、ほぼ同じ内容の仕事
刀職人さんが叩いて刀を作りますがあのイメージです。

かなりのパワーと衝撃になるので、金塊をヤットコで
しっかり掴んで勢いよくハンマーを振りかざして叩く!
金塊を叩き上げ締めて締めて締めまくるのが鍛造製法

万遍なく鍛え上げられるように金塊を四面から叩いて
四角形に成形をしながら伸ばしていくという流れです。

金の指輪 鍛造

鍛造リングのメカニズム

鍛冶作業で叩いて絞め上げて鍛えるのは分かったけど
どういうメカニズムなの?と疑問になりますよね(^-^)

それでは疑問にお答えいたします!金に限らず地金は
微粒な空気が含まれています(この業界ではスと呼ぶ)

地金内に空気が入っていると大袈裟にいうとスポンジ
のように空気泡が地金の中にあるということなんです
イメージすると分かると思いますが強度が弱いんです。

そこで鍛冶で地金をハンマーで叩いて絞め上げる事で
空気が抜けて詰まって締まっていくということです!
同時に粒子も詰まって締まって密度が増していきます。

鍛造 金

鍛造で作った指輪のメリットは凄い!

鍛造のメリットは、出来合いの既製品には無い力強さ
鍛練しながら作るので指輪の密度が濃く増しています。

リング自体が締まっているので変形しにくく丈夫です
また強い地金になっているので傷も付きにくいんです。

ちなみに出来合いの既製品の指輪は、鋳造で作ります
指輪の原型となる型を作って、その型に溶かした地金
を流し込んで固めて作るので大量生産も可能なんです。

世の中にあるジュエリーの95%以上が鋳造製品です
流して固めて作る製法なので地金の密度もそのままで
微量な空気も含まれているので巣穴がよく出るんです。

金 焼きなまし

金の焼きなまし

金を鍛練して絞め続けると金がカチカチに硬くなって
金槌で叩いても金槌が跳ね返ってくるようになります。

ハンマーが跳ね返ってくるようになると更に鍛練して
絞め続けることが困難になります(まだまだ絞めたい)

そこで、金が真赤になるまでバーナーで焼きあげます
焼きなましといって、地金の締まりを緩めてあげます
そうすることで更に鍛冶で鍛練をすることができます。

ハンマーで叩いて締めて伸ばしてバーナーで焼きあげ
また同じように繰り返して叩いて締めて伸ばして焼く
この作業を何度も繰り返すことで金が強く育ちます!

※金に火を当てると黒くなるのは金の表面が黒く酸化
をする為で金を硫酸水に入れると元の金色に戻ります

金の指輪 作り方

板を丸めてリングに

鍛練をしながら伸ばした金は板になるようにしていて
これから作るホースシューリングを作るために必要な
サイズになるように考えながら伸ばしていたんですね。

ホースシューリングに限らず、他のデザインの指輪を
作るときも計算をして考えながら地金を伸ばしてます。

伸ばした地金板はリングの形状になるように丸めます
丸棒という鉄棒に地金の板を当てて木槌で叩きながら
丸棒に巻きつけるイメージでリングの形に丸めます。

どうして金槌ではなく木槌で叩くのかというと地金に
キズや凹みが付かないように木製の木槌を使用します。

金の指輪 作り方

隙間が開かないように丸める

地金板をリングの形に丸めた時に隙間が出ないように
繋ぎ目を合わせることが最大のポイントになります!

というのも、リングの形に丸まったらロウ付けという
溶接をして金同士を繋げるのですが繋ぎ目に少しでも
隙間があるとロウ付けに不具合が出てしまうからです。

具体的な不具合とは溶接個所がヒビ割れを起こしたり
完全に割れたり、食い込んだりという不具合が出ます
ですので繋ぎ目は隙間が絶対に無いように合わせます。

金の指輪 ロウ付け

金の指輪 ロウ付けをする

隙間なく繋ぎ目を合わせたリングに、薄く伸ばした金
k18ロウを挟み込んで炎でk18ロウを溶かしてロウ付け

繋ぎ目に挟んだk18ロウが溶けて金同士が繋がります
これでホースシューリングのベースが出来ました!

ここから丸棒に入れてホースシューリングのサイズを
合わせてから彫金作業でリングを削りながら形を作り
リングとは別に馬蹄のU型も作っていく事になります。

ここからどうやって作ったのかは企業秘密になります
忙しくて制作工程の画像を撮れなかったという噂もw

ホースシューリング

制作画像は割愛しますがホースシューリングの
全体のフォルムが完成しましたのでご覧下さい

制作画像はありませんが、どうやってここまで作った
のかを簡単に説明をすると幅広いリングを作ってから
ホースシューリングのアームを擦り出して形を作ります。

ストレートなアームなら細いリングを作ったのですが
今回はアームの先端が二股に分かれたデザインなので
擦り出して二股のアームを作る為に太目で作りました。

細いリングを作って先端を二股に切って広げて二股を
作ることもできますが金の質によってはヒビ割れたり
深いシワが残ることもあるので今回は擦り出しました。

※最終的に馬蹄のU部分にエメラルドを埋め込みます

ホースシューリング

ホースシューリングを横から見る

ホースシューリングを横から見るとこうなっています
二股に分かれたアームは月形というフォルムなんです。

月形とは三日月のような形で、アームの上部が厚くて
下にいくに従って自然に細く薄くなるタイプのアーム。

細いアームならば細いシンプルなホースシューリング
になりますし太いアームなら太いホースシューリング
になりますのでアームに合わせてU型を制作をします。

また、印台リングをベースにしたホースシューリング
もありますが印台リングが元のホースシューリングは
ごつくて幅広くて重厚感もあるので作り方は違います。

ホースシューリング

ホースシューリングのメインになる
馬蹄、蹄鉄のU型は肉厚が必要です

ホースシューリングといえば、センターにある馬蹄の
形をしたU型の地金がメインのデザインになります!

この馬蹄のU型のデザインは他もほとんど同じですが
この馬蹄の中に誕生石などの石やダイヤを入れる事が
多いのもホースシューリングの特徴になります(^-^)

という事で、ホースシューリングのU型部分の地金は
ある程度の分厚さが必要になるということになります。

好みによっては石を入れないので薄く作りたいという
ご要望もありますのでここはお客様の好みになります。

ホースシューリング ゴールド

石留めの前に徹底的に磨き上げる

ホースシューリングのU型の部分に石を入れますので
ホースシューリングの全面を徹底的に磨き上げます
金が反射するレベルまでがっつり磨く鏡面仕上げです。

石を入れないシンプルなタイプのリングもありますが
ダイヤモンドを入れたホースシューリングが多いです
今回の場合はお客様の誕生石のエメラルドを入れます。

ホースシューリングに石を入れない場合はここで完成
石を入れないバージョンもシンプルで素敵ですよね!

ホースシューリング 人気

ホースシューリング&エメラルドが完成

ご依頼を頂いた神奈川県のO様の誕生石がエメラルド
しかし、エメラルドの理由はそれだけではありません!

競馬を愛していられるO様が、ターフに見えるように
とのことで深い美しい緑のエメラルドを探しました!
馬蹄にターフの緑。凄い競馬愛を感じられる指輪です。

ゴールドの石無しホースシューリングだけでも十分に
美しいフォルムですが、エメラルドが入った事により
緑を感じられる、ターフの匂いと風が伝わりますよね!

ゴールド ホースシューリング

エメラルドは彫り留め

そして石留め方法ですが、彫り留めで埋め込みました
蹄鉄の形をしたUの部分にフチを彫りながらの石留め。

そして、爪を彫り出して留めるので引っ掛かりも無し
宝石が埋め込まれた部分を斜めに見ると分かりますが
爪も石も飛び出ていないので引っ掛かりが無いんです。

日常生活でも使えるように考えてリメイクをしました
形見の大切な指輪がホースシューリングに形を変えて
生まれ変わったので毎日付けて頂きたいですね(^-^)

ホースシューリング k18

ホースシューリングを動画でご覧下さい

画像だけではなく動く動画でもホースシューリングを
を見ていただきたいのでスマホで動画撮影をしました!

アームと馬蹄のバランス、エメラルドの石留めなどを
画像では分からない魅力を動画でご覧ください(^-^)

 

リメイクをしたホースシューリングの詳細

○仕事内容 お客様のk18結婚指輪を溶かして
ホースシューリングにリメイク

○製造方法 鍛造(たんぞう)彫金(ちょうきん)
○使用地金 k18 イエローゴールド
○仕上げ方 鏡面仕上げ
○石の種類 エメラルド×11ピース

最後に、お客様からのお手紙を一部ご紹介いたします。

神奈川県のO様からのご依頼で 形見のk18結婚指輪を
溶かして新しいホースシューリングにリメイクしました

当店は新潟県長岡市にあるので神奈川県から直接ご来店を
するのが難しいのでメールで何度か打ち合わせをしました
しかし!サプライズでご来店を頂いて感激しました(涙)

お客様と私の共通の趣味である競馬の話しで盛り上がり
時間を忘れるほど競馬談義に花が咲いて楽しかったです
そしてJRAの限定グッズまで頂いて超嬉しかったです!

ご依頼をいただきまして誠にありがとうございました!
また機会がありましたら競馬の話しをしたいです(^-^)

 

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メールやお電話でもご対応しております
○電話番号 0258-27-1771 10時~17時まで対応しています
○メールアドレス j_kouki_ring@yahoo.co.jp 24時間OK
〒940-2003 新潟県長岡市渡場町2-7 株式会社ジュエリーコウキ

===========お客様の声============

神奈川県O様

指輪ですが、いちいち眺めちゃう位に気に入りました~

本当にステキに仕上げて下さって嬉しい限りです。

ずっしりしていてある程度の重さがあるからでしょうか?

くるくる回ったりせずに良い感じです。

=============================

鍛造で作る結婚指輪は、ごく稀で希少価値のある結婚指輪
世界中の全てのジュエリーのうち鍛造で作られたリングは
5パーセント未満と言われるほど鍛造リングは少ないです

その理由は、鍛造リングは地金を金槌で叩いて炎で焼いて
じっくりと時間をかけて地金密度を上げていくという製法
熟練された技術や知識を持った職人のみしか作れない技法
鍛造リングを作る為の専門工具や機材など設備も必要な為

伝統工芸と言われる鍛造リングは日本の宝だと思いますが
受け継ぐ職人が激減しており鍛造リングは衰退しています
だからこそ鍛造技術を受け継いだ私が広めたいと思います

指輪作りの制作日記をご覧頂いて、鍛造技術に納得をして
私の結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです。

お気軽にお問い合わせOKですよ(^ω^)
こちらの「お問い合わせ」もしくはメールで
j_kouki_ring@yahoo.co.jp までお願い致します。

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