珍しい2連のエタニティリング【重ねづけ感覚の指輪】マット加工&光沢のコンビ

いつもブログをご覧頂きありがとう御座います
手作り結婚指輪の専門店ジュエリーコウキです

本日の指輪作りの内容は結婚指輪ではなくて
婚約指輪として贈られるエタニティリングです
しかし定番の形のエタニティリングではなくて

2連に見えるエタニティリング
重ねづけ風に見える結婚指輪です

エタニティリングは本当に人気がありますよね
婚約指輪として人気ですが、結婚指輪と兼用と
して使われる事もかなり多くてよく作ります!

プロポーズの時や婚約指輪として贈られる指輪は
ダイヤの指輪が昔から定番で圧倒的に多いですね

一粒の大きなダイヤも定番なんでよく売れますが
※0.3ctのルースの大きさが一般的(直径約4.5mm)
それ以上に今は、小さいダイヤが沢山入っている
エタニティリングもよく作るので売れていますね。

すでにエタニティリングは完成していますので
こちらの指輪が完成するまでの工程を書きます!

※写真のように2つの指輪が交差しているタイプ

1つの指輪にはダイヤが入るエタニティリング
もう1つの指輪はマット加工のシンプルリング
その2本が重なり合って2連に見えるデザインです

 

 

ちなみにエタニティリングには大きく分けて
2パターンのデザインがあるんですよ(^ω^)

1つはダイヤがリングの全面にぐるっと一周入る
フルエタニティリング、もう1つはリングの約半分
にダイヤモンドが入るハーフエタニティリングです。

交差している部分にはダイヤモンドが入らないので
ハーフエタニティリング(指輪の3分の2にダイヤ)

光沢とマットの2つの指輪が交差するコンビリング
こちらの指輪が完成するまでを記事にします(^ω^)

当店、ジュエリーコウキで手作り指輪を造る場合は
まずこの工程から始まります~プラチナの溶解です。

溶解(ようかい)

プラチナ=白金とも言います
白金をドロドロに溶かして1つの塊にします
エタニティリングを作るのに必要な重量を溶かします

プラチナの溶ける温度(融点)は約1770度です
それ以上の火力が出る酸素バーナーで溶かす作業です

業界の一部の人しか見る事のできない珍しい作業
多くの人に見て頂きたいので動画で撮りました!

鍛造リング、鍛造エタニティリング

ジュエリーコウキで作る指輪は全て鍛造(たんぞう)
鍛造とは文字の通り「鍛えて造る」という製法です

ジュエリーの製法だけに使われる言葉ではありません
色々な仕事で鍛造製法は使われており意味は同じです
基本的にはベースとなる素材を鍛えて造るという意味

※鍛え方は違えど最終的に素材の密度を上げる事です

ジュエリーの場合は写真のように叩いて鍛えます
溶かしたプラチナを角床という専門の鉄板台に置き
鋼鉄のハンマーでバッチンバッチンと叩き上げます

白金と叩き続けると、粒子が絞め上がり硬くなるので
炎で真っ赤にナマス(焼き上げる)事で柔らかくなり
また金槌で何度も叩き絞めあげる作業を繰り返します。

じっくりと何度もこのような作業を繰り返す事により
プラチナの密度が上がり、粘り強くなっていくんです

私はあえてプラチナを育てると言っていますが、
手間をかける事で応えてくれるんですよね(^ω^)
密度が増した白金は強度も粘りも強いので最強です!

鍛え上げながら指輪を造っていくので鍛造リング
もっと正確に言うなら鍛造エタニティリングですね
白金を鍛える鍛冶作業の様子を動画でご覧ください。

鍛冶で伸ばしたプラチナを指輪に

金槌で絞めあげた(育て上げた)プラチナの板を
木槌と丸棒を使って、指輪の形に丸めていきます

丸棒は鉄棒状の工具なんですが、先端が細くなって
根元が太くなっている円柱の形状で理由があります
指輪サイズに合わせる事ができる大切な棒なんです

先端の1番細い所でサイズ1号の円柱で、根本の
1番太い所がサイズ30号という事になっています
先端~根元まで1号から30号まで対応可能です!

プラチナプレートをプラチナリングにするには
丸棒にプラチナプレートを押し当てて木槌で叩く!
そうする事で丸棒に沿って丸まり綺麗に丸まります

お客様の指のサイズが15号だった場合は丸棒の
丁度真ん中くらいで丸めると15号位になります
丸棒はリングを作るのに絶対に必要な道具なんです。

プラチナリングのロウ付け

綺麗に丸めてリングの形になったら溶接作業です
ジュエリー業界では溶接の事をロウ付けと呼びます

ロウという薄いプラチナを丸めた隙間に差し込んで
酸素バーナーの炎で一気にとかして融合させます
これでようやくプラチナリングになりました(^ω^)

エタニティリングのサイズまで伸ばす

ロウ付けの済んだリングを、再び丸棒に入れます
先程は木製のハンマーの木槌で叩いて丸くしました
今度は鉄製のハンマーの金槌で叩いて成形をします

金槌の方がインパクト(衝撃力)が強いので使います
100%の円(真円)にする事が出来てサイズも伸びます
手作業なので細かいサイズの対応にも可能になりますね。

プラチナリングの彫金(ちょうきん)

鍛造作業の次ぎの作業は、彫金作業となります
鍛造はプラチナを鍛えて造るという作業でしたが
今度はプラチナを彫ったり削ったりする作業です

ヤスリで削ったり、鏨(たがね)で彫ったりして
リングの形(フォルム)造形していく作業ですね
エタニティリングを造形していきますよ(^ω^)

リングの側面から彫金

1番最初の彫金作業は、リングの幅を揃えます
指輪のサイズを伸ばす時に金槌で叩いているので
幅が(太さ)広がっているので削って合わせます

今回のエタニティリングは1番広い部分で4.5mm
4.5mmになるように両側の側面を削って整えます
リングを回すようにして削ると平均的に削れます。

【重要】設計図をリングに描く

エタニティリングはダイヤが入るので複雑です
そして更に二連リングになるのでもっと複雑です
複雑な形状をヤスリで削るには設計図が必要です

コンパスなどの精密工具を使って計算して書きます
この段階で、全体像を把握しておく必要があります
正確&精密に書かないと彫金作業は失敗します(汗)

※写真では見えにくいですが、極細のラインが
無数にプラチナリングに描かれている状態です
太いラインを中心にして極細ラインが多数あります

指輪の彫金スタート!

いよいよ指輪の造形、彫金作業へ進みます(^ω^)
まずは2連のエタニティリングのフォルムを出す為に
2本分のリングの輪郭を糸ノコギリで刻んでいきます

深く糸ノコギリを入れ過ぎると、修正が効かないので
修正が効く程度の深さを保ちながらラインを刻みます

※大きな修正ではなくてコンマ単位の細かい修正です

2つのリングが重なって
交差して見えるように削り出す

糸ノコギリで刻んだ2連リングの輪郭を削り出します
ヤスリを使ってプラチナリングの側面を責めますよ!

計算通りにヤスリで削る事が1番大事になるのですが
計算した以外にも肉眼で見るバランスも重要なんです

きちんと2連リングに見えるフォルムか注意しながら
ヤスリでリングの側面を計って削って目で確認します。

2連リングのフォルムが完成

ノギス(図る道具)と肉眼でコンマ単位で確認しながら
2連リングのフォルムが完成したら次の彫金へ進みます

平坦なプラチナリングを立体的に造形していきます
削ったり彫ったりしてリングに凹凸を出していきます

この彫金作業も、肉厚や幅が細かく左右してくるので
ノギスで計りながら目でも確認しながら削っていきます。

一部分だけを責め過ぎないで
バランス重視で全体的に削ります

指輪の全体バランスは凄く重要となります(^ω^)
一部のバランスが崩れるだけで完成度が下がります
完璧なバランスを求めるには全体を見て造形します

削るにしても一箇所を集中して削るのではなくて、
ここを少しけずったら次はここを削るという感じで
指輪全体を少しづつ削っていきながら作り上げます。

精密ヤスリで微調整

2連リングのフォルムを出すまでは目の荒いヤスリ
(荒目ヤスリと言います)で削っていきましたが

ある程度の形状が出来上がれば荒目ヤスリではなく
目が細かくて、小さい精密ヤスリで微調整をします

2連の重なっている部分の肉厚を全部同じに揃える
事で、本当に重なっているようにリアルに見えます
そんなデリケートな部分には精密ヤスリを使います。

立体感のある2連リング

彫金作業で2連リングの造形を出す事が出来ました
普通の平打ちリングから、ここまで出せるんですね
徹底的にバランス重視で削る事で出せる職人技です

2連リングの1本をエタニティリングに仕上げます
もう1つのリングは、このまま仕上げてダイヤなし

エタニティリングと普通のリングが交差するんです
という事は2本の指輪があるのと同じ構造ですよね

プラチナリングの角も2倍存在するという事なので
指に当たる確率も増えるので角を丁寧に落とします。

エタニティリングの着け心地を良く

エタニティリングを造形する前にする事があります
それは私が1番に重要視している「つけ心地」です

どんなデザインが良くても、着け心地が悪かったら
それだけで気分が悪くなって台無しですよね(汗)
長くつける指輪にはストレスを感じては駄目です!

ストレスを感じないほど優しくて滑らかな着け心地
そんな着け心地の良い指輪を私なら作れます(^ω^)
指の形に合うように、丸く削ってフィット感を演出。

プラチナリングの小傷を消す

小さいダイヤを沢山埋め込むエタニティリングは
繊細なのでリングに小傷が1つでもあってもNG

※ダイヤが小さくて留める爪も更に小さくなる為に
もし傷が残っていると爪を作る時に不具合が出ます

耐水性の紙ヤスリを使って、とことん傷を消します
耐水性なので水をつけながら擦ると、水と研磨砂が
混ざり合い小傷の奥まで染み込み消えやすくなります。

エタニティリングを造形します

紙ヤスリで擦りあげて小傷が完全に消えたリングに
ダイヤを入れる位置を計算して、下書きを描きます
下書きというよりも設計図と言ったほうが良いかな?

※ダイヤとダイヤの隙間がほとんど開かないように

隙間があり過ぎると下地金が見えすぎるので自分は
なるべくダイヤとダイヤの隙間を詰めて、ダイヤの
輝きが一直線に繋がるように石留めをします(^ω^)

※隙間を詰め過ぎるのもダイヤとダイヤが
重なってお互いのダイヤが欠ける恐れがあり

ダイヤの位置が決まったら
ドリルで穴開けとフチ作り

エタニティリングに入れるダイヤの位置と数が
が決まったらドリルで指輪に穴を開けていく作業

いきなりルースと同じサイズのドリルで開けると
ガバガバのスッカスカになる危険性があるので、
まずルースよりも小さいサイズのドリルで開けます

同時進行で、メレダイヤと爪を保護する為のフチを
メレダイヤを挟んで上下に細いフチを削り出します

※メレダイヤとは、小さいダイヤの事です

鏨(たがね)で彫金

ドリルを小さいサイズ(直径)から使っていって
最終的には写真のようにルースと同じサイズの穴に
なるまで穴を広げます(きつい感じが丁度良い)

ダイヤモンドをリングに石留めをするには爪も必要
これだけ細い所に小さなメレダイヤが沢山入るので
爪の数が必要ですし、爪の大きさも極小となります

細かい部分を彫る(彫刻)するには鏨という道具が
必要になります(彫刻刀の極小バージョンの感じ)

メレダイヤの彫り留め(ほりどめ)

鏨(たがね)でリングの地金を彫って彫刻して
ルースを石留めをする事を「彫り留め」と言います

鏨の先端はスパッと切れる彫刻刀と同じような刃で
先端の刃を地金に当てて、金槌で根元をコンコンと
叩きながら地金を彫っていくんです(ノミの感じ)

メレダイヤの穴を開けた時に、穴と穴の間の上下に
小さい三角のスペースが出来るのですが、その三角
のスペースを鏨で彫り出して爪を作っていくんです。

共有爪でメレダイヤの石留め

三角のスペースを真っ二つに割って、小さい爪を
2つ造る事も可能ですが(マイクロセッティング)
ここでは2つに割らずに共有して石留めをします

2ピースのメレダイヤを上下2ヵ所の爪を共有して
メレダイヤを2つ留めるという石留め方法となります

というのもマイクロセッティングは細かすぎるので
共有爪にしてミル鏨でミル打ちの石留めをする事で
爪が球体になり光るのでダイヤと一体化するんです!

1つ1つルースを石留めをするマイクロセッティング
と違って、共有爪の場合は2ピースづつ石留めを行う
のでメレダイヤの高さが2つ揃うようにするのがコツ

2ピースづつ石留めをして高さを揃えていきますが、
最終的に全てのメレダイヤの高さが揃うようにします
ダイヤモンドの高さが揃う事で、輝きが繋がるんです。

ミル打ちとダイヤの相性は抜群

メレダイヤをミル爪で石留めをするとこうなります
ダイヤモンド自体が反射して輝く性質をもっています
そこに鏡のような球体があると更に輝きが繋がります

ダイヤモンドと、ミル打ちが交互に配列されますので
何処まで行っても美しい輝きが続いて魅力的ですよね

マイクロセッティングで石留めをする事もあります
ダイヤモンドが大きければ爪も自ずと大きくなるので
爪を2つにしてミルでマイクロセッティングも可能です

※最初から小さいダイヤの場合はマイクロセッティング
で石留めをすると、爪が小さすぎて球体になりません

シリコンポインターで仕上げる

エタニティリングの石留めが完了すればほぼ完成
シリコンポインターという研磨ゴムで仕上げます

茶色のポインターは研磨材が含まれていて
研磨をしながら滑らかにしていくタイプです

水色のポインターは茶色のポインターの後に使うと
更に磨き面が滑らかになって、光沢が出てきます。

シリコンポインターの素材は主に2種類がメイン
しかし形状は本当に沢山ありますのでジュエリーの
デザインに合わせてポインターを選んで使用します

今回、2連のエタニティリングはメレダイヤの方は
ピッカピカの鏡面で、もう片側はマット加工です
鏡面に仕上げる側は徹底的に水色のゴムで仕上げます。

ダイヤモンドダストのように光る艶消し

光るマット加工、艶消しなのか光沢なのかどっちw
そう疑問に思う人がかなり多いかとおもいます(汗)

しかし本当にキラキラと粉雪のように輝いているのに
鏡面ではなくて、白い艶消しのマット加工なんですよ
ダイヤで仕上げるので、まさにダイヤモンドダスト!

粒子のように小さいダイヤモンドのバーで加工すると
写真のようにキラキラする珍しいマットになるんです
輝きからして本当にダイヤモンドダストに似ています

こちらの綺麗なマット加工の作業風景を
動画で撮りましたのでご覧ください(^ω^)
※デザインは違いますが作業工程は同じです

ダイヤを使ったマット加工はこれで完了となります
次は、光沢の部分を徹底的に磨けば完成となります

時間がないので、鏡面仕上げの作業の様子は
カットさせて頂きましたが簡単に説明をすると

まずシリコンポインターで磨いて光沢を出して
ヘラ掛けという鏡面を生み出す仕上げ工程をして
バフ掛けという磨き布で徹底的に磨いて完成です!

※結婚指輪の制作スケジュールが混みあっている為
慢性的に記事を書く時間が足りない状態です(;´Д`)

2連の珍しいエタニティリングの完成
鏡面加工とマット加工のコンビリング

2つの指輪が重なって交差して2連に見えます
重ね付けの指輪をしたようにも見えます(^ω^)

実際に2つのリングを作ってリアルに2連にする事も
可能なのですがダイヤの肉厚もあり着け心地が悪いし
サイズ直しなどのメンテナンスも難しいので作りません

なら1つの指輪から彫金をして2連に見せた方が正解
指輪の裏側も繋がっており着け心地も最高に良いです!
インフィニティにも見えるデザインですのでお洒落です

こちらの2連エタニティリングを動画で撮りました
色々な角度から見て頂きたいデザインです(*´ω`*)

 

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指輪作りの制作日記をご覧頂いて、工程に納得をしてから
私の結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです
真心をこめて1つ1つ手作りをする本物の結婚指輪ですよ

お気軽にお問い合わせOKですよ(^ω^)
こちらの「お問い合わせ」もしくはメールで
j_kouki_ring@yahoo.co.jp までお願い致します。

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