何と10mmの幅広エンゲージリング【透かし婚約指輪 ダイヤ 4点留め】

新潟のハンドメイドジュエリーの宝石店
ジュエリーコウキの池田潤と申します(^ω^)

指輪を作り続けて30年のジュエリーショップ
ジュエリー職人でもある同店2代目の池田が
指輪が完成するまでの工程をブログに書きます

本日ご紹介をさせて頂くハンドメイドリングは
ダイヤモンドがメインとなるエンゲージリング
リングの枠はプラチナを使って制作いたします

 

昔は誕生石を婚約指輪としてプレゼントをした
お客様も多いですが、ここ20年は婚約指輪と
いえばダイヤモンドというほど定番の宝石です

という事で人気のダイヤを使った婚約指輪です
そして指輪のデザインはインパクト満点です!
プラチナをがっつり使用した極太デザインです

インパクト満点で凄いデザインですよね!
フォルムはシンプルなのに凄味を感じます

透かし 婚約指輪

ダイヤを4点で留める透かしデザイン

写真のように4ヵ所でダイヤを留めます
上下左右で固定をするのでダイヤは外れません

透かし(すかし)というデザインの形ですが
通常の透かしとは異なりキレのある透かしです
ストレートなシンプルな空間を取り入れました

通常の透かしとは空かした面(空間)の面に
唐草模様など色々な模様を入れていくのですが
今回の透かしは、模様など一切入れないタイプ
こちらの指輪が完成するまでを記事にしました。

 

 

当店で造る指輪はすべて鍛造リング

鍛造リングとは鍛えて造る製法の事をいいます
具体的にいうと、婚約指輪の素材のプラチナを
鍛えて強度を上げながら作っていくという事です

どんなやり方で、プラチナを鍛えるのかというと
角床(金床)と呼ばれる鉄板台にプラチナを置き
ハンマーでガンガン叩いて絞め上げていくんです。

鍛造リングの作り方

鍛造リングのメカニズム

プラチナをハンマーで絞め上げて(叩き上げて)
炎で焼きナマシという作業を繰り返す事によって
プラチナに含まれてる微量な空気を放出させます

それだけではなく相乗効果で粒子が絞め上がって
プラチナの密度がぐんぐんと増していくんです!

密度が増したプラチナリングは粘り強くなるので
リングの変形に強くなりますし強度も上がります
具体的な作業の様子を動画でご覧ください(^ω^)

 

動画の鍛冶作業を、じっくりと続けていきながら
プラチナの塊をリングの形に作り上げていきます

大中小とある大きさのハンマーを使い分けて叩き
そして焼きナマシをしながら写真のようにします

※これから作るリングのデザインに合わせて成形

幅広リングの作り方

指輪のタイプは、平甲丸で月形

鍛冶作業で、プラチナの形を成形していきながら
これから作るリングのデザインの形状にしますが
今回のエンゲージリングのデザインは太いタイプ

しかし普通に太い指輪ではなくて、超極太です!
0.5カラットもあるダイヤを枠で包むような形で
指輪の1番広い箇所が約10mmもある幅広タイプ

平甲丸(ひらこうまる)というタイプの形状で、
真っ平な平打ちリングと、丸い甲丸リングの中間

そして月形タイプというダイヤを入れるセンター
の肉厚が厚くなって下の腕が薄くなるタイプです。

極太リング

板状のプラチナを丸めて
溶接で繋いでリングの完成

鍛冶で幅広のエンゲージリングの形を作りました
板状だったプラチナ板を丸めてリングの形に成形

かなりの幅の太さ、そして肉厚もあるので硬くて
プラチナ板を丸める作業が大変ですが金槌で叩き
少しづつでいいのでプレートからリングにします

一般的な細いエンゲージリングなら、丸棒という
鉄棒に板をあてて、金槌で叩くとすぐ丸まります

今回のエンゲージリングは極太&肉厚もあるので
丸棒ではなく万力で固定して金槌で叩いたりして
少しづつリングの形にしていく方法で丸めました。

幅広リングの溶接

溶接をロウ付け(共付け)と言います

指輪の形に丸めた時にできる隙間に、ロウという
溶けやすい薄い地金を挟み込んで炎で溶かします

普通のジュエリーは溶けやすいロウを使いますが
当店の場合は、溶けにくい硬いロウを使用します
リング本体と同じ地金で溶かす共付けという方法

※プラチナを溶かす溶解と変わらない融点です

これだけ指輪の幅が広くて、肉厚も厚いとなれば
溶けやすいロウで溶接をしても耐えられません
ロウ付けの箇所が割れたりして強度が弱いんです
なので当店はプラチナそのものを溶かす溶接です。

エンゲージリング 手作り

エンゲージリングの彫金開始

ロウ付けが完了して、幅広の婚約指輪の形が完成
婚約指輪の全体フォルムが出来たので次の工程へ

透かしと、ダイヤのルース枠を作る彫金作業です
ヤスリや先端工具などを使ってリングを削ります

指輪のデザインによっては、全体のフォルムから
攻めて(削って)形を作る場合も多々ありますが
今回は石枠があるのでパーツを1つづつ作ります。

エンゲージリングの石枠作り

透かしリングの作り方

先ほども説明をしましたが普通の透かしリングは
透かした部分に唐草が入るのが一般的な形ですが
今、作っている透かしは唐草ナシでスペースのみ

透かしは表面に穴を開けて削る方法もありますが
今回は、ダイヤの石枠も作るので切り離してから
ダイヤが入るセンターの細い部分から制作します

エンゲージリングの全体の幅の太さは約10ミリ
唐草模様を入れないシンプルな透かしデザインです
透かしスペースは削らずパーツを組み合わせて制作。

エンゲージリングの枠作り

ダイヤの石枠作り

エンゲージリングのメインでもあるダイヤモンド
今回は0.5カラットの大きいタイプの石ですが
ルースの大きさに関わらず、石枠は重要なんです

ダイヤモンドは、カットにより角度が違います
ダイヤをカットやリカットをする職人によって、
実際にダイヤの角度が微妙に違っているんですよ

ですのでダイヤが石枠にしっかりと収まるように
カタカタとダイヤが揺れたり斜めにならないよう
この石枠を作っている時点でしっかり固定します。

ダイヤの石枠作り

石枠を膨らましているのには理由が

ダイヤの石枠(土台)をよく見てみましょう
ダイヤモンドが入る石枠が膨らんでいますね

この膨らみを作らなくても石枠ができるのですが
膨らみがあるとダイヤが固定できるので安全です
細い枠になればなるほど外れるリスクがあります

もちろんルースが外れないように石留めはします

しかしお客様の使い方次第でリングが変形したり
強い衝撃が加わってルース自体がずれる可能性が
ある為、安全策をとって石枠を膨らましています。

エンゲージリング 石枠を横から見る

ダイヤ枠をVカット

ダイヤの石枠を真横から見てみましょう
石枠の土台がVにカットになっていますよね
Vカットになっているのにも理由があります

ダイヤモンドの角度と枠が比例しているんです
ダイヤと石枠が一致するようにしているんです

もう1つ、ダイヤ自体に脇から少しでも光が
通るように(入るように)しているんですね

ダイヤモンドは上からでも十分に反射するので
綺麗に光りますが横からの光でも光るんですね。

エンゲージリング 0.5カラット

0.5カラットのダイヤが完璧に固定

微調整を繰り返していたのでピッタリフィット!
0.5カラットの大きなダイヤが完璧に固定です
この時点で、センターに入るダイヤ枠の完成です

このまま細いエンゲージリングでもいけそうです
細いタイプの指輪が好みの人にはお勧め(^ω^)

今回は細いリングではなくて10ミリもある幅広
次の工程では、幅広リングの外枠の彫金作業です。

太い指輪

10ミリの極太透かし

エンゲージリングのダイヤ枠の次は外枠ですね
かなりのボリュームがあるフレームとなります

月形リングの3分の2をくり抜き、空間を制作
くり抜いた所に先程作ったダイヤ枠が入ります

1番広い所が約10ミリもある極太の幅ですが
月形リングのフォルムなので下部分は細くなり
透かしのスペースは細い部分には無くなります。

透かし幅広リング

デザインの完成イメージとしては、先程作った
細いエンゲージリングが太いフレームの真ん中
に入って、3本のストレートラインが出来ます

3本のプラチナ枠があるデザインになりますが
中心のダイヤが入るプラチナ枠は、両側の枠に
比べて、少し細くなっているタイプのデザイン

溶接の前に3本のプラチナ枠を仕上げていって
磨いて光らせます(溶接後は磨きにくくなる為)

極太エンゲージリング

ダイヤの石枠を切り離す

ダイヤの石枠作りのときはリングの形状でした

幅広のフレームに入れるのでダイヤ枠の半分を
切り離して外側のフレームにピッタリと収まる
ように長さを削りながら調節をして合わせます

石枠と外枠のサイズが一致するようにします
石枠が浮き過ぎたり沈みすぎたりしないように
どちらの枠もサイズにキッチリ合うように調整。

エンゲージリングのトップ

ロウ付けをして1つの指輪に

切り離したダイヤ枠と、極太の外枠を溶接
溶接の事をロウ付け(ろうづけ)と言います

幅広のエンゲージリングになりました(^ω^)
繊細な造りなのですが豪快さを感じますよね
こんなに幅広のダイヤリングはあまりないです

2ヵ所ある透かしの部分も唐草模様がないので
スッキリとしたスペースで見た目を軽くします
透かしスペースを2ヵ所とも同じ面積にします。

極太ダイヤリングの石枠

0.5ctのダイヤに4点留めをすれば完成

枠の4ヵ所でダイヤを留めるので難易度が高く
難しい石留め作業です(4ヵ所を同時に留める)

普通の四点留めは、同じ枠の中でする石留めや
4本の爪を使った石留めなんですが今回は別格

枠も異なれば爪もないという伏せ込タイプです
センターのダイヤ枠には伏せ込みをするフチ、
2つある外枠の内側にはミゾを彫って留めます

縁で2ヵ所、溝で2ヵ所を留めるという訳で
同時に違う石留めなので難易度が高いんですね。

透かし 幅広 婚約指輪

透かし&幅広 エンゲージリングの完成

このあとピカピカに磨く磨き作業がありますが
今回は記事を書く時間がないのでここまで(汗)
エンゲージリングが出来るまでをご覧頂きました

0.5ctもある大きいダイヤが入ると豪華ですね~
もちろん0.3ctでも0.4ctでも同じように作れます
ダイヤモンド自体をお客様が持ち込んでもokです

これだけ全体が大きいエンゲージリングになると
ごつく感じたりしますが、2ヵ所にある透かしが
効いていて、ごつさや重々しさを解消しています

今回は極太のエンゲージリングをご紹介しました
次回は、また違うデザインの指輪を制作しますね
最後まで記事を読んで下さり、御座いました!!

 

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指輪作りの制作日記をご覧頂いて、工程に納得をしてから
私の結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです
真心をこめて1つ1つ手作りをする本物の結婚指輪ですよ

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