結婚指輪の内側【国旗と地図のデザインを刻印】それぞれの母国愛の証

作りの結婚指輪専門店、ジュエリーコウキです
二代目で宝飾職人の私、池田が書く指輪作り日記

多くの皆様に見て頂いて本当にありがとうございます!
ブログにコメントを頂いたり、お問い合わせを頂いたり
指輪作りやリフォームのご依頼を頂いて本当に感謝感激。

他の宝石店では見ることの出来ない鍛造をしているので
全国各地から、お問い合わせやご依頼を頂いております
辛くても耐え続け伝統技法の鍛造を受け継いで良かった。

鍛造(たんぞう)とは、指輪の地金を鍛冶で鍛錬しながら
作るので鍛造と言って昔から伝わる伝統技法のことです。

宝飾職人

代々受け継ぐ技なので全国でも一部の宝飾職人だけしか
鍛造は出来ないので今現在、鍛造は絶滅の危機なんです
職人育成に膨大な手間がかかるので職人がいないんです。

私も鍛造を受け継いだ宝飾職人ですが跡継ぎがいません
職人歴25年、気がつけばもう45歳というおっさんです・・・
娘が3人いるので1人でも継いでくれれば(難しいかなw)

跡継ぎ問題は置いといて、昔から伝わるのこの凄い技術
鍛造を多くの人に知ってほしくてブログを書いてます!
本日のブログも鍛造の結婚指輪をご紹介させて頂きます。

 

リングの地金を鍛えるのでプラチナでもゴールドでもOK
ご紹介をする結婚指輪はk18ygで作った鍛造の結婚指輪

k18yg=k18イエローゴールド

こちらが完成したk18イエローゴールドの結婚指輪です
幅広い平打ちリングに打ち出しという模様を入れました。

ハンマーで叩き上げてタガネという鋼で叩き上げました
叩いて出るこの独特な模様は、和紙のように美しいです
お客様のご指定で男女で結婚指輪の幅を変えてあります。

結婚指輪 k18yg

めちゃくちゃお洒落で、かっこいい結婚指輪ですよね!
見た目に超こだわったデザインですが最大のこだわりは
結婚指輪の内側にある刻印、国旗のデザインの刻印です。

こちらの結婚指輪のご依頼をいただいたのは1年前です
制作スケジュールが忙しく記事に書けなかったのですが
いつか書きたいと思っててやっと書けたという感じです。

今も凄く印象に残っていますがご依頼を頂いたお客様が
日本とブラジルのハーフの方という事で、それぞれの
母国になる日本とブラジルの国旗を入れたいとのご要望。

ただ入れるだけではなくて男性と女性の指輪が重なると
日本とブラジルの国旗が重なるというLOVEなデザイン
こちらが2つの国旗をデザインしたオリジナル刻印です。

結婚指輪 国旗

国旗だけではなく地図も
結婚指輪に入っています

母国の国旗だけではなく、母国の地図も入っています
国旗と地図がうまく重なっている刻印のデザインです。

刻印のデザインがとってもお洒落で可愛く見えます!
指輪の裏側に絵を書いたかのようなデザインですよね。

こちらの刻印はレーザー刻印という技術を使ったもの
レーザーで彫るので細いラインや複雑なラインもOK!
ただ普通の刻印とは別物なので別途費用がかかります。

それでは、こちらのk18ygの結婚指輪が出来るまでを
記事に書いていきますので完成までご覧ください(^-^)

結婚指輪を作るのに必要な
ゴールドを計算して溶かす

金を溶かす

結婚指輪=ペアリングなので2本のリングを作るのに
必要となるゴールドを計算して溶解(ようかい)します
リングの幅、厚み、2本分のリングのサイズが必要です。

溶解皿にk18ygを乗せて、酸素バーナーの炎で溶かします
k18が溶ける温度、融点は900℃弱なので炎を調節します
あまり強すぎる炎だと金が枯れて駄目になるので要注意!

金を溶かすときは、各種バーナーがあるので便利ですが
昔の宝飾職人さんは炭で金を溶かしていたと聞きました
本当かどうか分かりませんが時間がかかりそうですよね。

金 鍛造

金の鍛錬、鍛造リングを作る

鍛造リングは、地金(プラチナや金)を鍛えてリングを
造るから鍛造リングと呼ばれていますが、実際にやり方
を知っている人は少ないので鍛造のやり方を説明します。

金床という鍛冶専用の鉄板台に、溶かした金を乗せます
ヤットコという掴む道具で金をしっかり掴んで固定して
大き目のハンマーで金を何度もじっくりと叩き上げます。

金 鍛冶

鍛造リング=密度が濃いリング

金をハンマーで繰り返して叩き上げて鍛錬をすることで
金に含まれた微量な空気(スと呼ぶ)が放出していきます
スが巣穴の原因や、ひび割れ、強度の弱さに繋がります。

そこで、金をハンマーで何度も叩いて金を締め上げると
スが放出されると同時に粒子も整って締まっていきます
そして金の密度がぐんぐん増して上がっていくんですね。

鍛造リングは、密度が増した濃いリングということです
金を鍛えていたのは密度を上げて強くする為なんですね。

金 鍛錬

鍛造リングは変形しにくい
キズなどのダメージに強い

鍛錬で鍛えた金は、密度が増して頑丈に育っています
出来合いの既製品リングよりも何倍も頑丈なんですよ。

リングが変形しにくくて曲がりにくい特徴があるのと
ダメージにも強くてキズや凹みが付きにくいんですね
それが鍛造リングの最大のメリットという事なんです。

鍛冶作業の流れですが、金槌で叩きながら伸ばします
結婚指輪の幅と厚みとサイズを考えながら伸ばします。

金のペアリングを作る

メンズ&レディース 異なるリング幅

メンズ ゴールドリング&レディース ゴールドリング
打ち出しのデザインは同じですが指輪の幅が違います。

ここまで鍛冶でメンズリングの幅と厚みになるように
ハンマーで叩いて金を伸ばしていましたが次の工程は
2枚にカットをしてレディースのリングの幅にします。

指輪の幅 狭くする

メンズリングの幅の広さ 6.5mm
レディースリングの幅は 5.5mm

男女のリング幅が1mmの違いがありますので縮めます
メンズリングの幅は6.5mmになっているのでそのまま
レディースリングの方だけ側面を叩いて幅を潰します。

どちらの結婚指輪の幅も一般的な結婚指輪に比べると
けっこう太くて幅広いので、かっこいい結婚指輪です

ちなみに、一般的によくある結婚指輪の平均的な幅は
2.5mmから3.5mmくらいが1番多く出回っています
今、手作りをしている結婚指輪は倍くらいの幅ですね。

結婚指輪 刻印

指輪の裏側にk18とjkの刻印を打ち込む

指輪の裏側(内側)になる面を決めて刻印を入れます
ここで入れる刻印というのは記事の冒頭で紹介をした
ブラジルと日本の国旗&地図ではなくて証明刻印です。

指輪の素材が18金なのでk18を証明するk18の刻印と
ジュエリーコウキで手作りをした証明のjkの刻印です。

ちなみにですが日本とブラジルの国旗&地図の刻印は
結婚指輪が全て完成した後にレーザーで刻印をします
k18とjk 刻印は”押し刻印”といい叩いて打ち込みます。

金の指輪 丸める

金の板をリングに丸める

いよいよ金の板が金のリング、ゴールドリングに!
ここまで幅広い地金板を丸めるのは一苦労なんですが
丸棒という道具と木製の木槌を使って丸めていきます。

鉄製のハンマー、金槌でもいいのですがインパクト力
が強いので金板にキズや凹みがでるので木槌がベスト
丸棒に金板を巻き付ける要領で丸く丸めていきます。

金の板をリング状に丸めると繋ぎ目がでてきますので
繋ぎ目に隙間が出ないようにピッタリと合わせます。

金の指輪 ロウ付け

金の指輪 ロウ付け
黒く変色したら硫酸水

指輪の形になったk18ygの繋ぎ目を溶接で溶かします
ロウ地金という金を繋ぎ目に挟んで溶かして繋げます
地金を溶接する事をロウ付け(ろうずけ)といいます。

k18ygに限らず、金は火を当てると黒く変色をします
これは酸化膜といって金が酸化している状態なんです。

しかし安心して下さい!金の外側だけ黒くなっていて
硫酸水に黒くなった金の指輪を入れると元に戻ります。

この作業は黒くなった金の指輪に火を当てて硫酸水に
入れるので硫酸水が熱でバシュー!と跳ね上がるので
気を付けて作業をします(硫酸が飛び散るという事)

金の指輪 サイズ伸ばし

指輪を完璧な真円にしてサイズを伸ばす

ロウ付けが完了すれば完全なリングの出来上がりです
しかし丸棒で丸めただけなので真円ではないんですね
綺麗な真円にするには、丸棒に入れて金槌で叩きます。

さっきは木槌を使いましたが、今度は鉄製の金槌です
金槌のほうがインパクト力があるので真円になります
そのままお客様指定サイズ近くまで叩いて伸ばします。

指定サイズの近くまで伸ばすという事がポイントです
これから鏨(たがね)で叩く作業が始まりますので、
鏨で叩いてもサイズが少し伸びるという事なんですね。

鏨で指輪を叩く

鏨(たがね)で金の指輪を叩く

金槌で指輪を叩いて、真円にしながらサイズを伸ばす
そうする事でリング全体に鎚目(つちめ)が入ります。

鎚目とは、金槌(玄翁やハンマー)で叩いた模様です
普通に叩くだけではなくて、バランスを考えた模様に
なるように叩いて模様を揃えることがポイントです。

これから鏨で叩くので、鏨の打ち出し模様が綺麗に
出るように(見えるように)その下地として金槌で
叩いて鎚目模様を、金の指輪に敷き詰めた感じです。

指輪 叩き

鏨は使いやすいようにオリジナルで制作

鏨とは鋼でできた道具なのですが、これは私が自分で
使いやすいように作ったオリジナルのタガネなんです
宝飾職人は自作でオリジナル鏨を作る人が多いんです。

タガネの作り方は、鋼をハンマーで叩いて伸ばして
削って形を作り磨いて火で焼いて仕上げるという工程
刀を作っているような工程で鍛造と同じ流れなんです。

タガネの先端の形や強度で叩いた時の模様が違います
タガネの先端を指輪に当てて金槌でタガネを叩きます
リングに鏨で叩いた跡がでる打ち出し模様になります。

金の指輪 叩き出し

重ねて打ち込むことで模様に深みが出る

何度も何度も繰り返して、模様を重ねると変化します
打ち出し跡が重なり合って奥行というか深みが出ます。

打ち出し模様は、タガネの叩く位置や向き、角度など
他にも、金槌でタガネを叩く力加減で変わってきます
偶然が重なり合って出来る模様なので偶然の産物です。

よくお客様から言われる打ち出し模様の特徴ですが
和紙のように見えて繊細なのに凄く力強さを感じる

作り手の私も同じように考えて考案したデザインです
お客様に同じようなイメージが伝わり嬉しかったです!

指輪の幅を削る

結婚指輪の幅を削って指定に合わせる

打ち出しを入れたら次は、結婚指輪の幅を合わせます
男性が6.5mm 女性が5.5mm になるように削ります。

k18リングの両方の側面をヤスリで削って合わせます
擦り板という板にリングを固定してヤスリで削ります。

結婚指輪の表面は既に、打ち出しが完成しているので
ヤスリが当たらないよう注意しながら側面を削ります。

結婚指輪 角落とし

指輪の角落とし

こちらの結婚指輪は、平打ちリングがベースの形です
平打ちリングはどうしても角が出やすいので痛いです。

そして指輪の側面をヤスリで削るとバリという鋭利な
角も出てくるので、余計に角を落とす必要性が出ます。

実際に作りながら指に指輪を入れてみて、角の角度を
指で触れながら痛くならないよう角を削り落とします
平打ちリングは角がポイントなので削り過ぎは要注意!

指輪の裏側を丸くする

つけ心地の良い結婚指輪が最大のポイント

日常生活で長くする結婚指輪は付け心地がポイント!
しかも幅広い指輪となれば、付け心地が更に重要です
リング幅が広ければ裏側の面積も広くなるということ。

つけ心地を良くするためには指輪の裏側を丸くします
裏側の角を削り落としながら全体を滑らかに丸くして
内甲丸(うちこうまる)という楕円形に内側をします。

平打ち 内甲丸

指輪を内甲丸にするメリット

結婚指輪に限らず、リング全般に同じことが言えます
裏側を内甲丸にすることでメリットが多々あるんです。

○裏側が丸いので、指を曲げても痛くありません
○裏側が丸いので、きつい締め付け感がありません
○裏側が丸いので、水や汗などの水はけが良いです

主にこの3点が内甲丸の大きいメリットです
この他にも、細かいメリットは沢山あります

例えば水はけが良いので、皮膚がかぶれにくい
皮膚がふやけにくい、それらの事から衛生的に良い
基本的に付け心地の良さを感じるのが最大のメリット。

指輪の側面をマット加工

結婚指輪のサイドをマット加工

一般的な結婚指輪は、光った光沢仕上げが普通ですし
指輪のサイド(側面)は光っているのが普通ですよね。

しかし、手作りをしている結婚指輪はサイドがマット
しかも、ダイヤ付き先端工具でマット仕上げをします
ダイヤが含まれているので削るとキラキラ反射します。

k18ygを光沢ではなくダイヤで仕上げるとキラキラと
ダイヤモンドダストのように細かく反射するんです
隠れたお洒落というか、側面までこだわっております。

リング表面の打ち出し模様を、艶消しに仕上げるので
それに合わせるためにダイヤでマット加工をしました
普通の艶消しでもOKですが側面を強調した仕上げです。

金の指輪 磨く

シリコンポインターで滑らかに

シリコンポインター(研磨ゴム)で滑らかに仕上げます
高速回転させてk18ygを磨いて滑らかにしていきます。

こちらの作業はk18ygを光沢に光らせる部分にします
荒い研磨ゴムから滑らかな磨きゴムに変えて使います
表面の打ち出しは艶消し、側面はマットなので不要です。

k18 バフ掛け

バフ掛けでk18を鏡面に磨く

バフ掛けという研磨布を高速回転させてk18を磨きます
こちらも結婚指輪の裏側だけで良いので他は大丈夫です。

何回も磨き上げることでk18が光沢から鏡面になります
鏡のように反射度が増して映り込むので鏡面仕上げです。

今回の結婚指輪はマット仕上げをメインに使いましたが
同じように磨いていけば打ち出しを光沢にする事も可能。

結婚指輪 k18 幅広い

鍛造で作ったk18イエローゴールドの結婚指輪の完成
男性も女性も結婚指輪としては幅広いのでお洒落ですね
この後に、レーザー刻印で裏側に国旗と地図を入れます。

結婚指輪=細いというイメージは一昔前のイメージで
今は結婚指輪の幅も様々で好みで何でもOKの時代です!

もちろん細いものも人気がありますし人それぞれです
当店の場合は、太い結婚指輪に人気が集中しています
広い指輪を作るのが得意なので自然とそうなりましたw

指輪に国旗と地図の刻印

結婚指輪の内側にレーザー刻印を打ち込む
日本の国旗と地図、ブラジルの国旗と地図

ピカピカの鏡面になった結婚指輪の裏側にレーザーで
日本の国旗と地図、ブラジルの国旗と地図を入れます。

男女2本のリングを重ねると2つの模様が完成します
2本のリングで国旗も地図も半分づつ入っております
母国を愛する気持ちが、素敵で魅力的な刻印です(^-^)

※定番の刻印なら無料でリングに入れられます
例えばアルファベットや数字が当てはまります

レーザー刻印の場合、専門業者に外注になるので
結婚指輪の他にレーザー刻印の代金がかかります
その代わり、どんな文字や模様でも入れられます。

結婚指輪 地図 国旗

k18イエローゴールド
幅広い結婚指輪の詳細

○製造方法 鍛造(たんぞう)
○使用地金 k18イエローゴールド(k18)
○指輪の幅 女性5.5mm 男性6.5mm
○指輪の厚 2本ともに1.8mm
○仕上げ方 マット仕上げ(内側は鏡面仕上げ)
○デザイン 打ち出し・裏には国旗と地図の刻印

結婚指輪 国旗 地図

最後に結婚指輪の手作りのご依頼を頂いた
お客様からのお手紙をご紹介いたします(^-^)

なんと神奈川県のお客様からのご依頼だったんです
ネットでジュエリーコウキを探して見つけて頂いて
ご依頼を頂きまして本当にありがとう御座いました!

お仕事のお問い合わせやご依頼は→コチラ
私が作る鍛造の結婚指輪の一覧は→コチラ

===========お客様の声============

届きました!!!

ものすごく綺麗で、、、
感動しています!ありがとうございます!

でも本当に泣けるほど綺麗です(;_;)

母も一緒にいたのですが普通のと全然違う!!!
とびっくりしてました笑

本当に違いすぎるので、
その辺のブランドのでなくてよかったと心底思います!
ありがとうございました^^

=============================

鍛造で作る結婚指輪は、ごく稀で希少価値のある結婚指輪
世界中の全てのジュエリーのうち鍛造で作られたリングは
5パーセント未満と言われるほど鍛造リングは少ないです

その理由は、鍛造リングは地金を金槌で叩いて炎で焼いて
じっくりと時間をかけて地金密度を上げていくという製法
熟練された技術や知識を持った職人のみしか作れない技法
鍛造リングを作る為の専門工具や機材など設備も必要な為

伝統工芸と言われる鍛造リングは日本の宝だと思いますが
受け継ぐ職人が激減しており鍛造リングは衰退しています
だからこそ鍛造技術を受け継いだ私が広めたいと思います

指輪作りの制作日記をご覧頂いて、鍛造技術に納得をして
私の結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです。

お気軽にお問い合わせOKですよ(^ω^)
こちらの「お問い合わせ」もしくはメールで
j_kouki_ring@yahoo.co.jp までお願い致します。

結婚指輪の一覧です → ジュエリーコウキ 結婚指輪の一覧

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