鍛造リング専門店ジュエリーコウキです
私が工房で1つ1つ指輪を手作りします
鍛造(たんぞう)という製法は日本の伝統技法の1つ
鍛えて造るという意味で鍛錬しながら指輪を作ります。
この技術は昔から受け継がれてきた日本の伝統技術で
代々鍛造技術を継承してきた宝飾職人しか作れません。
近年、鍛造という製法が大注目されて鍛造のリングが
増えてきましたがほとんどは鍛造ではなく鍛造風です。
鍛造に似せて作る鍛造風は本物の鍛造と全く違います
昔から伝わる本物の鍛造は鍛冶で職人が手作りします。
ちなみに本物の鍛造で手作りした鍛造リングは全体の
リング市場1%以下しか存在しない特別なリングです。
当店は全国でも数少ない本物の鍛造リング専門店です。
こんにちは (*´Д`)
当店ジュエリーコウキの二代目で鍛造職人歴30年です。
私、池田が師匠である父から代々受け継がれてきた鍛造
という技術を継承して工房で1つ1つ手作りしています。
鍛造とは画像のように金槌で地金を叩いて鍛える鍛冶で
手間をかけながら指輪を手作りしていくという製法です。
鍛冶で鍛錬をされた指輪は、密度が増して頑丈な指輪に
育ちますので変形や歪みや傷や衝撃に耐えられるんです。
鍛えて造る指輪という意味で「鍛造リング」と言います。
今回、記事の内容は使わないアクセサリーをリフォーム
鍛造という技術を応用してリフォームもしているんです。
【ダイヤネックレス リフォーム】
本日の内容はダイヤネックレスを溶かして指輪を作ります
(ダイヤの石枠とネックレスとペンダントを溶かします)
どんな作業工程でネックレスが指輪に変わっていくのかを
画像を使いながら説明をしますので楽しみにご覧ください。
当店は鍛造リングをメインで手作りしている宝石店なので
工房の設備がしっかりとしているので、お客様の貴金属を
そのまま溶かして使ってリフォームをすることができます。
お預かりしたジュエリーを、そのまま溶かして使えるので
貴金属への想いはそのままで形を変えて生まれ変わります
思い出のアクセサリーや大切な形見などそのまま使えます。
【プラチナ ネックレス リフォーム】
リフォームする今回の貴金属の素材はプラチナになります
プラチナのネックレス チェーンが2本とダイヤが1ピース
更にはプラチナ製のコインのペンダントトップがあります
ご紹介をさせて頂くネックレスを指輪にリフォームをする
ご依頼主様は埼玉県のお客様です。ありがとうございます!
新潟県長岡市に店舗と工房がありますが、新潟県外の方も
多くご依頼を頂いておりますので、ご安心ください(^-^)
直接、ご来店を頂かなくてもメールのやり取りで出来ます。
まずは、こちらの2本のネックレスの画像をご覧ください
プラチナのネックレスが2本あります
2本のネックレスを溶かしてリメイク
1つ目は、PTネックレス PTコインのペンダント
2つ目は、PTネックレス PTダイヤのペンダント
この2本のネックレスを溶かして指輪にリメイクをします
コイン型のプラチナ製のペンダントも一緒に溶かして使用
お客様が大切にしていた思い入れのあるネックレスなので
作り手の私も、心をこめてリフォームをさせて頂きます!
【ダイヤも使ってリメイク】
もちろんダイヤモンドもリメイクに使って指輪に入れます
ダイヤのペンダントは、覆輪止めのペンダントから外して
ダイヤは指輪に埋め込んで、覆輪留めの石枠は溶かします。
今回の場合、古いダイヤは覆輪留めのペンダントでしたが
立て爪のダイヤペンダントでも同じようにリメイクが可能
基本的に立て爪でも覆輪留めでも溶かして使えるので安心。
【ダイヤネックレス リメイク】
お客様からお預かりした大切なptネックレスを溶かします
溶解皿(皿チョコとも言う)にネックレスやペンダントを
入れて酸素バーナーの強い炎で溶かして1つの塊にします。
今回は溶かす地金がプラチナですがゴールドでも同じです
お客様からお預かりした地金を溶かしてリメイクをします。
お客様が心から安心して頂けるように、地金を溶かす作業
をデジカメで撮影をしてメールに添付してお送り致します
ここまでするのは確かな技術と信頼があるからです(^-^)
ネックレスとペンダントを一緒に溶解
地金を溶かすことを溶解(ようかい)といいます
溶解皿に入れたプラチナのネックレス2本と、コイン型の
プラチナのペンダント、ダイヤを外したプラチナの石枠を
一緒に同時に溶かして1つのプラチナの塊に仕上げます。
いよいよお預かりをしたジュエリーをまとめて溶かします
溶解皿に入れた複数のジュエリーを溶かして1つにします。
お客様の貴金属を溶かしてリメイクする方法は3通り
(1)そのままの地金を溶かして目減りが出てもその
重さ内で作れる重さで溶かしてリングを作るリメイク
(2)目減りを計算するとある地金では足りないので
新しい地金を追加して増やして溶かしてするリメイク
(3)地金に不純物が混ざっていたり純度が低い場合
分析専門機関で分析を依頼して綺麗な地金に分析する
ネックレスの場合は溶接が多いので分析を推奨します
プラチナとゴールドのコンビも分析が必要になります
分析は専門機関しかできないので分析費用が必要です。
他にも分析をすれば18金を純金にすることも可能です
18金に含まれた銀と銅を不純物として取り出すんです
不純物の重さで結構な重さが減りますが魅力的ですね。
今回は(1)のリメイクでお客様が持ち込みの地金が
ダイヤを含めて複数あったので全部溶かせば足ります。
ファイヤアアアアアアアアー!!
酸素バーナーの強烈な炎でネックレスとペンダントを溶解
プラチナが溶ける融点(溶ける温度)は約1770度です。
肉眼で溶解作業は出来ないので(眩しいし飛び散って危険)
溶接ゴーグルをしながらプラチナが溶けるのを確認します。
2本のプラチナネックレスと2つのプラチナペンダントが
完璧に混ざり合って溶けて1つになるまで溶かし続けます。
地金を溶かすと必ず「目減り」が発生
プラチナやゴールドに限らず、地金を溶かしてリフォーム
をすると必ず目減りという地金が減る現象が発生します。
これはお客様の地金を使って直接リフォームをする証です
地金を溶かしたときに、地金が火花になって飛び散ったり
指輪の形にするときに削ったり彫ったりする彫金作業中に
細かい粉末になって飛び散ったり、指輪を研磨するときに
摩耗して消えたりというリフォームの工程上、必ずでます。
目減りをする重さは、溶かして作る貴金属の質や重さで
変わりますのでお手持ちの貴金属そのままの重さで完成を
するということは絶対にないですのでご了承くださいませ。
例えば、太くて重い指輪を作りたい、2本の指輪に必要な
結婚指輪を作りたいけれど、地金が足りないなどの場合は
新しい地金を追加して一緒に溶かして重さを増やします。
溶かしたプラチナを鍛える!
ネックレスやペンダントが溶けて1つの塊になりました
太陽のように真っ赤で眩しくてエネルギーを感じますね!
実際にめちゃくちゃ高温のプラチナ塊になっているので
火傷に注意をしながらハンマーで叩いて鍛えていきます。
溶解皿に入れてネックレスやペンダントを溶かしたので
皿底の形に丸くなって溶けているのでヤットコで掴んで
プラチナが飛ばないように固定してハンマーで叩きます!
画像を見て分かるかと思いますが、振りかざすハンマー
の勢いや、パワーが超凄まじいので画像がブレブレですw
鍛えて造る指輪=鍛造リング
ジュエリーリフォームで鍛造技術を使うのは珍しいです
伝統技法の鍛造製法を継承した宝飾職人が少ないからで
鍛造リングを作れる職人と店は、全国でほんの一部です。
ということは鍛造を極めた宝飾職人がするリフォームと
いうことになるので更に珍しい貴重なリフォームですね
鍛造指輪は、鍛えて造る指輪という事で人気があります
鍛造の作業は実にシンプルですが、シンプル故に難しく
金床に地金を乗せてハンマーで何度も叩いて締め上げる!
締め上げることで鍛錬して育って強くなっていくんです。
鍛冶は熟練された技術と体感が必要
先程もお伝えしたようにシンプルな作業ですが難しくて
プラチナを鍛える作業、鍛冶作業をマスターするのには
何年、何十年も修業して体に覚えさせるしかありません。
プラチナを叩いて締め上げて、プラチナがどんな感じで
育っていっているのか知る為にハンマーで叩いた感触や
ハンマーの音、振動など体に伝わる感覚があるんですね。
お客様からお預かりした貴金属が、確かなプラチナでも
プラチナにも個性があって、作られた年代や混ざっている
地金成分によって鍛冶の仕方が微妙に変わってくるんです。
ちなみに、今回のネックレスはプラチナ850なのですが
ネックレスを硬く丈夫にする為に、プラチナの他に違った
成分が少し入っているので凄く硬くて鍛冶に苦労しました。
今回はそのままネックレスを溶かしてリメイクをしますが
本音はネックレスを分析機関に分析の依頼をしてプラチナ
に含まれた不純物を取り除いて綺麗にした方がベストです。
不純物が含まれたプラチナは制作中にひび割れ等の不具合
が出る場合が多いので分析で綺麗にしたほうが安心ですし
分析をすればプラチナ900にも純プラチナにも出来ます。
微量な空気を地金内から出す
プラチナに限らずゴールドにも言えることなのですが、
地金には微量な空気が含まれています(これをスと言う)
このスという空気が地金内に含まれていると巣穴の原因
になったり陥没の原因になったり、ひび割れなどの原因
になったりして指輪に悪影響を起こしてしまいます(汗)
そこでハンマーで満遍なくプラチナを締め上げることで
地金内に含まれたスを地金外に放出をさせているんです。
そうすることで地金内の粒子も整って締まっていきます。
鍛造指輪は、密度の濃い指輪
じっくりと何回も鍛冶を繰り返していくと締まってきて
スが放出されて粒子も締まって最終的に密度が増します。
密度が濃く増した指輪を作る為に鍛冶をしているんです
それが鍛造リングの醍醐味で最大のポイントになります。
ちなみに出来合いの既製品は、すべて鋳造製法の品です
鋳造(ちゅうぞう)とは、溶かした地金をデザインの型、
原型に流し込んで作る製法で世の中のほとんどがこれです。
予め用意したデザインの型に流して固めて作る製法なので
地金密度も溶かしたままの状態ですし、スもそのままです
なので既製品には巣穴が多い製品が多いという事なんです。
焼きなまし
何度も繰り返してプラチナ塊を叩いて締め上げていくと
どんどんと密度が増してプラチナが硬くなっていきます。
そして硬くなりすぎると、ハンマーで叩いてもプラチナが
とても硬すぎてカキーンと跳ね返ってくるようになります。
ここまでプラチナ塊が硬くなってしまうと、いくら叩いて
締めようとしても反発力が強くて締め続けられないんです。
そこでプラチナ塊をバーナーの炎で真っ赤に焼き上げると
柔らかく戻るので、また更に叩いて締めていけるんですね
地道で地味な作業を繰り返してプラチナの密度を上げます。
ダイヤも使って指輪へ リフォーム
プラチナのネックレスとペンダントを溶かしてリメイクを
していますが、溶かしたプラチナ以外にダイヤもあります。
ダイヤペンダントのダイヤも、リフォームをするリングの
大切な素材の一部になってリングの中心に埋め込まれます
ということは、リングの中心部分の肉厚が厚くなるんです。
そこで、今、伸ばしているプラチナ塊もリングのサイズに
合わせて成形をしながら伸ばしていくことが重要になります。
リングの形に丸める
リメイク後のベースとなるプラチナプレートが完成したら
丸棒と木槌を使って、プラチナプレートを丸めていきます。
丸棒にプラチナプレートを当てて、プラチナプレートを
丸棒に巻き付けるイメージで木槌で叩いて丸めていきます。
今までの鍛冶作業のときは木製の木槌ではなく鉄製の金槌
を使って叩いていましたが、丸めるときはプラチナに傷や
凹みがつくので傷が付かない木槌を使って叩いて丸めます。
ファイヤアアアアアアアー!!
共付け(ともづけ)という指輪の溶接作業をします
共付けとは、リング本体と同じプラチナを薄く伸ばして
その薄く伸ばしたプラチナを、リングに丸めて合わせた
繋ぎ目に挟み込んで溶かすという難易度の高い溶接です。
結局、同じプラチナ同士を溶かして繋げる方法ですので
溶ける温度、融点も同じでリング本体も少し溶けますが
同じ地金同士で相性もよく強度も強いので安心できます。
指輪のサイズ調整
お客様の指のサイズになるようにサイズ調整をします
共付けが完了したリングを、再び丸棒に入れて叩きます
今度は木槌ではなくパワーが強い金槌を使って叩きます。
叩く間隔を狭くして、細かくリングを叩くようにします
間隔を狭く叩くことで綺麗な真円になりながら伸びます。
リフォームの全てが手作業で、サイズ調整も手作業です
細かく指輪を叩くことで細かくサイズが伸びていくので
1番単位だけでなく、半番単位のサイズ調整も可能です。
プラチナリング 幅を削って調整
次は、プラチナリングの幅をヤスリで削って調整します
指輪の1番広い場所の幅が4.3ミリなので合わせます
リングの両側面を同じだけ削ってバランスを合わせます。
ネックレスを溶かして指輪にリフォームをしていますが
その指輪のデザインは、二連で重なるデザインなんです
二連が重なって交差するところにダイヤを埋め込みます。
プラチナリング 肉厚を削って調整
リングの幅を削って調整が終わったら次は肉厚です!
ダイヤペンダントに使っていたダイヤを再利用するので
ダイヤを指輪に入れた時に、ダイヤの尖ったお尻が指輪
の内側から飛び出ないように厚くする必要性があります。
鍛冶作業の段階でリングの中心が厚くなるように叩いて
作っていましたが丸めてからも肉厚を削って調整します。
月形(つきがた)というリングのフォルムの名称です
リングを真横から見た時に、三日月型に見えるからです。
指輪のリフォーム デザイン
今回、リフォームをした指輪のデザインは2連タイプです
2本の細いリングがセンターで重なって交差するデザイン。
昔、バブルの時代に流行った三連リングがあるのですが
あれは本当にリングを3本使って知恵の輪のような感じで
3本のリングを絡めて作ったデザインが昔あったのですが、
実は・・・付け心地が凄く悪いリングなんですよね(汗)
3本のリングが絡まっているのでジャラジャラするし、
指の皮や、指の産毛がリングに挟まって痛かったんです。
リフォームで作り替えている指輪のデザインは2連ですが
2本のリングを、1本1本を作って絡ませるのではなくて
1本の平打ちリングを削って2連に見せるという手法です。
1本の平打ちリングを削って2連に見せているだけなので
指輪の内側も1本のまま 付け心地が良いので安心できます。
ダイヤを埋め込む穴を開ける
リフォームをする指輪のデザインは二連で交差するタイプ
その交差をする中心に、ペンダントで使っていたダイヤを
埋め込んで、ダイヤをセンターにして魅せるデザインです。
ダイヤモンドの直径と、厚みを確認しながら穴を開けます
ドリルで開ける穴の位置が少しでもずれてしまうとアウト
ダイヤがセンターから外れてしまうので真ん中に開けます。
プラチナリングの彫金
ダイヤを入れる穴を開けたら、ヤスリでリングを削ります
平打ち月形リングを、ヤスリで削って二連にする彫金です。
ヤスリは様々な形状がありますので、彫金する面に合わせ
ヤスリを選びながら交換しながら削って形を削り出します。
重なった二連リングに見えるように、片側を一段落として
もう片側を一段上げて、二連が交差するように削ります。
反対側も同じように二連にする
二連リングの反対側も、表と同じように二連に削ります
表と裏を合わせて同じように削ることで二連に見えます
指輪を裏返して見ても二連に見えるので完成度が増します。
ダイヤが入る表側だけを二連に見せる場合は表側だけでも
良いとは思いますが今回は指輪の反対側もこだわりました。
ダイヤが収まる石枠作り
ダイヤペンダントに使っていたダイヤを再利用しますが
先程はドリルで穴を開けていただけなので更に削ります。
ドリルだけでダイヤの石枠を精密に作ることが無理です
ここは精密な道具を使ってダイヤの石枠を削り出します。
リューターというペン型機械の先端に、細かくカットが
できる先端工具をセットして高速回転で回して使います
ダイヤがピッタリ落ち着くように微調整を繰り返します。
リフォーム後、リングの付け心地は重要!
ネックレスとペンダントを溶かしてリメイクという内容
今までペンダントで使っていた大切なジュエリーです!
指輪にリフォームをしたら付け心地が悪くなったとか
そんな悲しい事にならないように付け心地を良くします。
指輪の内側をヤスリで丸く滑らかになるように削ります
内甲丸(うちこうまる)という楕円形の形状に削ります。
この優しい滑らかさが内甲丸
リングの内側を内甲丸にするには、まずは内側の角を
ヤスリで削り落として、そのまま角を段階的に落として
指輪の内側を甲丸リングのように丸く滑らかにします。
指輪の内側が甲丸のように丸い事から内甲丸といいます
内甲丸にすることで滑らかになるので指と指輪が優しく
フィットするので付け心地が良くなっていきます(^-^)
他にもメリットがあって、指を曲げても痛くないですし
日常生活で指輪の内側に入ってくる水や汗などの水分の
水はけが良いので指がふやけにくくて衛生的に良いです!
ちなみに指輪の内側に見える刻印はジュエリーコウキで
鍛造製法でリフォームをした証明になるjk刻印マークと
ネックレスの素材がプラチナ850だったのでpt850です。
プラチナリングの傷消し
彫金作業で交差した二連リングのデザインになりました
これでネックレスから指輪へリフォームが大成功です!
リフォーム後のリングフォルムは完成したので次の工程
はヤスリの彫金で出来たキズを徹底的に消していきます。
耐水性のサンドペーパーを使って全面を擦っていきます
耐水性なので水を含ませながらリングを擦っていく事で
水と研磨砂が混ざってキズの奥まで浸透して消えやすく
なるので、耐水性のサンドペーパーを使って仕上げます
徹底的に擦ると画像のようにリングが真っ白になります。
ダイヤモンドの石留め
ダイヤペンダントから外したダイヤをリングに入れます
ペンダントネックレスから指輪になるのが不思議ですね。
石留めというルースを指輪に埋め込む工程になります
先端工具でダイヤモンドのサイズに合わせて調整をして
ダイヤモンドが綺麗に落ち着いたら鏨で叩いて留めます
鏨(たがね)という工具でプラチナ枠のフチを叩きます
ダイヤとプラチナ枠ギリギリを叩く事でプラチナに縁が
でてくるので、その縁でダイヤモンドを抑えて留めます。
ダイヤモンドの石留めが完了!
二連リングの交差して重なった中心に石が入りました!
ペンダントネックレスだったダイヤが指輪になりました。
お客様からお預かりした、大切なネックレスもダイヤも
ペンダントも全て使ってリメイクをする事が出来ました。
シリコンポインター(強)で磨く
耐水性のサンドペーパーを使って彫金キズを消しました
そして今度はサンドペーパーを使って擦った細かいキズ
を消していきます(このキズをヘアラインといいます)
シリコンポインターという研磨ゴムを使って消します
リューターの先端にセットしてガンガン回して使います。
まずはシリコンポインター(強)で滑らかに仕上げます
研磨材が含まれた研磨ゴムでヘアラインを全て消します。
シリコンポインター(弱)で磨く
研磨材がほとんど含まれていないシリコンポインターで
プラチナリングの全体を磨きながら光沢に仕上げます。
順を追って仕上げを進めるにつれて光沢になってきます
かなり光沢になってきましたが鏡のような鏡面ではなく
鏡面に仕上げるにはヘラ掛けという作業で鏡面にします。
鏡面仕上げ
プラチナ特有の鏡のように反射をする鏡面にするには
ヘラ掛け(へらがけ)という磨き作業で鏡面にします。
ヘラ掛けにはヘラ棒という道具を使って磨いていきます
ヘラ棒をプラチナの磨きたい面に押し当てて、表面を
ヘラ棒で押し潰すようにして滑らせると鏡面になります。
簡単に見える作業かもしれませんが、すごく難しいです
ヘラ棒で面を押し潰して磨くので、失敗をしてしまうと
表面がキズだらけになってしまうので技術が必要です
キズや凹みにならずにプラチナを鏡面に磨いていきます。
更に鏡面を仕上げる
ヘラ掛けをすると、プラチナが鏡面に仕上がりますが
更に反射度、鏡面度を上げるにはバフ掛けで磨きます。
バフ掛け(ばふがけ)とは、磨き布の塊で磨きます
リューターにセットをする小さいタイプのバフから
グラインダータイプの大きなバフまで様々あります。
小さい機械か、大きいパワフルな機械かを使い分けて
高速回転でバフを回してプラチナが徹底的に磨きます
磨き布でがっつりと磨かれたプラチナは反射をします。
二連リングの片側をマット仕上げ
ネックレスから指輪にリフォームをしたダイヤリングの
デザインは、二連リングが交差したデザインです(^-^)
そして、二連だということを強調したいので二連の片側
を艶消しのマット加工で、もう片側を光沢に仕上げます。
光沢になるほうは、すでに鏡面に仕上げてあるのでOK
もう片側をマット加工に仕上げてリングを2色にします。
ダイヤの先端工具を使用
マット加工に仕上げる方法は何パターンもあるのですが
今回はダイヤが入っている先端工具でマットにします。
普通のマット加工は、艶が一切消えて無くなりますが、
ダイヤの先端工具はダイヤで細かくカットをする方法で
キラキラとダイヤモンドダストのような輝きが特徴です。
マットと光沢のコンビ
ダイヤが入ったリングのほうは、ピカピカの光沢仕上げ
ダイヤが入っていないほうのリングはマット加工仕上げ。
交差した二連リングをイメージしたリングになりました
1本の指輪をヤスリで削り出した2連デザインですので
実質1本なので、指輪の裏側もツルツルで付け心地抜群。
ダイヤモンドも伏せ込みでガッチリと埋め込みました
毎日、日常生活で使って頂いても外れないので安心です
大切なネックレスが見事にリングに生まれ変わりました!
リフォームをした指輪が完成しました!
2本のネックレスと2つのペンダントを溶かして1つの
プラチナ塊にして鍛冶作業と彫金作業で指輪にしました
1つ1つの工程がすべて手作業、完全ハンドメイドです
思い入れのある大切なネックレス、ペンダント、ダイヤ
全てをきっちりと使って指輪にリフォームを致しました
形が変わっても同じ地金を使っているので安心です(^-^)
今回ご紹介をさせて頂いたお客様は、埼玉県の方です
当店はネット通販で、全国販売をしている会社ですので
全国どこからでもご依頼を承りますのでご安心ください。
リフォームの流れを見て、是非依頼をしたいけど遠いな
と思ってもメールでのやりとりだけでリフォームが可能
ですのでお気軽にメールを頂ければと思います(^-^)
リフォームをしたダイヤリングの詳細
○製造方法 鍛造(たんぞう)
○使用地金 プラチナ850(pt850)
○指輪の幅 1番広い部分が4.2ミリ
○仕上げ方 光沢&マット
○デザイン 二連リング
最後に、お客様からのお手紙を一部ご紹介いたします
ご依頼を頂きまして本当にありがとう御座いました!!
===========お客様の声============
埼玉県 K様より
今回はネックレスからリングへのリフォーム
本当にありがとうございました!
思い入れのあるネックレスだったので、
どうなるのか期待と少しの不安がありましたが、
すごく素敵な形になって手元に戻ってきたのを見て
お願いして良かったと心から思っております。
本当に綺麗で、付け心地も良く
想像以上の仕上がりにビックリしました。
アドバイスもいただき、
写真と共に細かく説明していただけて
安心して池田様にお任せする事ができました。
直接お会いしてお礼を言いたいです^_^
本当に本当にありがとうございました!
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新潟県長岡市渡場町2-7
株式会社ジュエリーコウキ
今までリメイクをした過去のリメイク記事が沢山あります
リメイクの参考にご覧下さいませ → 過去のリメイク記事
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鍛造で作る結婚指輪は、ごく稀で希少価値のある結婚指輪
世界中の全てのジュエリーのうち鍛造で作られたリングは
1パーセント未満と言われるほど鍛造リングは少ないです
その理由は、鍛造リングは地金を金槌で叩いて炎で焼いて
じっくりと時間をかけて地金密度を上げていくという製法
熟練された技術や知識を持った職人のみしか作れない技法
鍛造リングを作る為の専門工具や機材など設備も必要な為
伝統工芸と言われる鍛造リングは日本の宝だと思いますが
受け継ぐ職人が激減しており鍛造リングは衰退しています
だからこそ鍛造技術を受け継いだ私が広めたいと思います
指輪作りの制作日記をご覧頂いて、鍛造技術に納得をして
私の結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです。
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