24金を指輪にリメイク!純金を溶かして鍛造リングにリフォーム

鍛造リング専門店ジュエリーコウキです
私が工房で1つ1つ指輪を手作りします

鍛造(たんぞう)という製法は日本の伝統技法の1つ
鍛えて造るという意味で鍛錬しながら指輪を作ります。

この技術は昔から受け継がれてきた日本の伝統技術で
代々鍛造技術を継承してきた宝飾職人しか作れません。

近年、鍛造という製法が大注目されて鍛造のリングが
増えてきましたがほとんどは鍛造ではなく鍛造風です。

鍛造に似せて作る鍛造風は本物の鍛造と全く違います
昔から伝わる本物の鍛造は鍛冶で職人が手作りします。

ちなみに本物の鍛造で手作りした鍛造リングは全体の
リング市場1%以下しか存在しない特別なリングです。

当店は全国でも数少ない本物の鍛造リング専門店です。

ジュエリー職人

こんにちは (*´Д`)

当店ジュエリーコウキの二代目で鍛造職人歴30年です。

私、池田が師匠である父から代々受け継がれてきた鍛造
という技術を継承して工房で1つ1つ手作りしています。

鍛造とは画像のように金槌で地金を叩いて鍛える鍛冶で
手間をかけながら指輪を手作りしていくという製法です。

鍛冶で鍛錬をされた指輪は、密度が増して頑丈な指輪に
育ちますので変形や歪みや傷や衝撃に耐えられるんです。

鍛えて造る指輪という意味で「鍛造リング」と言います。

今回、記事の内容は使わないアクセサリーをリフォーム
鍛造という技術を応用してリフォームもしているんです。

 

さて、記事の本題に入りますが、当店は結婚指輪などの
鍛造リングをメインに作っておりますが、リフォームにも
力を入れています(お客様の地金で鍛造リングに作り替え)

本日のブログはお客様からお預かりした純金のメダルと
純金インゴットを溶かして2本の純金の指輪を作ります。

純金のメダルやコインやインゴットを
まとめて溶かしてリングにリフォーム

リフォームのご依頼を頂いたお客様は三重県のお客様です
当店は新潟県ですが圧倒的に新潟県外のお客様が多いです。

ネットでリフォームが出来るのか凄く不安だと思いますが
メールやお電話でのやりとりでリフォームができますので
お気軽にお問い合わせを頂ければ私がご対応をいたします。

お客様がお持ちの地金を、写メやカメラで撮影して頂いて
こんな指輪が作りたいという見本となる画像を添付をして
送っていただければリフォームの見積もり費用が出せます。

三重県のお客様から頂いたジュエリーリフォームの内容は
純金のメダル3枚(大中小)を一緒に溶かして1つにして
純金の月形甲丸を2本作るというリフォーム内容なんです。

24金 リフォーム

【純金 メダル コイン 指輪にリメイク】

また、お客様から純金(k24)のメダル3枚だけではなくて
ルース(角ダイヤとエメラルド)も一緒に預かっていまして
2本の月形甲丸リングにそれぞれのルースを埋め込みます。

リフォームに使う為に溶かす3枚の純金のメダルになります
大中小と3枚あるメダルを一緒に溶かして1つの塊にします
1番下に置いたメダルが一番大きく1番重いので敷きました。

お客様の地金を溶かしてリメイクする方法は3通り

(1)そのままの地金を溶かして目減りが出てもその
重さ内で作れる重さで溶かしてリングを作るリメイク

(2)目減りを計算するとある地金では足りないので
新しい地金を追加して増やして溶かしてするリメイク

(3)地金に不純物が混ざっていたり純度が低い場合
分析専門機関で分析を依頼して綺麗な地金に分析する

ネックレスの場合は溶接が多いので分析を推奨します
プラチナとゴールドのコンビも分析が必要になります
分析は専門機関しかできないので分析費用が必要です。

他にも分析をすれば18金を純金にすることも可能です
18金に含まれた銀と銅を不純物として取り出すんです
不純物の重さで結構な重さが減りますが魅力的ですね。

今回は(1)のリメイクでお客様が持ち込みの純金を
まとめて溶かして2本の鍛造リングにリメイクします。

24金 リメイク

ファイヤアアアアアアー!!

地金を溶かすための専用の溶解皿(皿ちょこ)にメダル3枚
入れてバーナーの炎でメダル3枚を全部一緒に溶かします
綺麗な金貨ですね~さすが純金だけあって黄金の輝きです。

当店は小さな宝石店&工房なので金を溶かす大きな溶解炉
でなくバーナーの炎を調節して金やプラチナを溶かします。

酸素バーナーのメリットは、炎の火加減を微調整ができて
それぞれの地金の融点に合わせられるのでとても便利です。

24金 リメイク

純金の溶ける温度、融点は1,064度

純金(k24)がドロドロに溶ける温度は1,100度弱です
約1,100度の火力があれば純金が溶けるということです。

3枚の純金のメダルがドロドロに溶けて混ざり合います
今回はメダルを溶かしましたがインゴットでもリングでも
同じ工程で溶かして1つの塊にしてからリフォームします。

※ここで溶かすリメイク製法に注意する点がございます

基本的にk18以上であれば溶かしてリメイクが出来ますが
通貨などのお金は溶かすことが出来ませんのでご注意を!

純金 溶かして リフォーム

思い出が詰まったジュエリー
溶かしてそのままリフォーム

他の宝石店ではお客様からお預かりした地金をどうやって
使ってリフォームをしているのか分からないと思いますが
当店の場合は間違いなく溶かして使うのでご安心ください!

画像のように、お客様からお預かりした地金を溶かす時は
デジカメで撮影してお客様が安心できるようにしています

お客様によってはお預かりしたゴールドやプラチナなどの
アクセサリーに特別な思い入れがあることがある為です!
例えば形見だったり、記念のものだったりと様々あります。

そのような大切な地金をそのまま使うことでお客様は安心
できますし、その地金を使う事に意味があるので重要です。

24金 溶かす リメイク

地金を溶かすと必ず”ヘリ”
という目減りが発生します

この目減りの現象は、純金に限らずプラチナも同様です

具体的には地金を溶かす溶解中に、地金が火花になって
飛び散ったり、指輪を彫金するときに細かい粉や粒子に

なって散ったり、磨きの研磨作業の時に地金が摩耗して
無くなったりというのが主な目減りの原因になります。

もともとある地金で作れる場合(リフォームをする場合)
目減りをしても作り替えますが、地金が少ない場合は、

新しい地金をプラスして作り替えるという事になります
その場合、新しく足した地金代が別途に必要になります。

逆に地金が沢山あって指輪を作っても地金が余った場合
余った地金の代金を工賃から引きますので安くなります。

24金 リメイク

純金を溶かしてリフォーム
純金の鍛造リングの作り方

溶かした純金を鍛冶で鍛錬しながら制作、これが鍛造です
金床(かなどこ)に純金を乗せてハンマーで叩いて締めます

金を締め上げることで金に含まれる微量な空気を出します

じっくりと何度も繰り返して金を鍛錬する事で放出します
この空気が、ひび割れや巣穴の原因になるので無くします。

鍛錬で絞め続けた金は、密度が上がって金が濃くなります
密度の増した金で作るリングは丈夫で強いということです。

いつもの記事はここから制作工程を詳しく書いていますが
めっちゃ忙しいので制作工程を省かせていただきます(汗)

リフォームで2本の月形リングになった画像をご覧下さい。

24金 指輪 リメイク

鍛造で作った純金の月形甲丸リング

金槌で叩いて純金を鍛錬しながら月形リングの形に作って
ヤスリでの彫金で削りながら月形甲丸を仕上げていきます。

今回は忙しくて作業工程を記事に書いておりませんが(汗)

画像の月形甲丸リングの中心に、穴が開いていますよね
この穴にお預かりした石(ダイヤとエメラルド)を入れます。

上の月形甲丸リングには、珍しい台形の角ダイヤを入れて
下の月形甲丸リングにはエメラルドを伏せ込みで入れます。

24金 指輪 リメイク

ルースに合わせて太めの月形甲丸を制作

今回のルースは角ダイヤとエメラルドですがどんな石でも
石に合わせて月形甲丸リングを作っていく必要があります。

ルースの幅(直径)と厚み以上のリングの幅と厚みが必要
お客様からルースをお預かりした時点で石のサイズを計り
どのくらいの大きさの指輪になるのか計算をして作ります。

角ダイヤが入る月形甲丸リングの大きさと(幅と厚み)
エメラルドが入る月形甲丸リングの大きさが違う理由は
ルースに合わせて作っているので指輪の大きさが違います。

24金 指輪 リフォーム

純金の月形甲丸リングが完成
純金のメダルからリフォーム

2本の純金の月形甲丸リングに石留めをすれば完成です!
角ダイヤと角エメラルドを伏せ込みで指輪に埋めました。

伏せ込みという石留め方法は、ルース全体を(縦も横も)
全面を指輪に埋め込む手法です(額縁のイメージです)

ルース全体を埋め込むので純金の重さも多く必要でしたが
伏せ込みでなくて細目の指輪を作った場合は、ここまでの
純金の重さは必要ないので石留めの方法で変わるんですよ。

しかし、純金をたっぷりと使って作る指輪は魅力的です!
純金は柔らかい金なので幅と厚みがあるほうが安全ですね
エメラルドの緑と純金の黄金色が素晴らしくマッチします。

24金 指輪 リフォーム

純金メダルを溶かしてリフォーム
工程の流れをお伝えいたしました

今回は純金のメダル3枚を溶かしてリングにリフォームを
しましたが、他にもインゴットやネックレス、ペンダント
でも溶かして作り替える事はできますのでご安心ください。

18金は(k18)純金の他に銀や銅などが含まれていますので
金が硬くなっていますが純金は18金に比べて柔らかくて
指輪が変形したりキズが付きやすかったりするのですが、

鍛えて造る鍛造となると、密度が増していますので普通の
純金の指輪よりは多少は強くなっているので変形しにくい
ので鍛造でリフォームができるのは魅力的だと思います!

 

記事の最後に、リフォームのご依頼を頂きました
三重県のお客様からのお手紙をご紹介いたします

ネットでジュエリーコウキを探していただいて
ご依頼をいただいて本当にありがとう御座いました

当店は宝飾職人の私がリフォームをする宝石店です
お手持ちの地金を間違いなく使って作り替えます!

リフォームに関してはお気軽にお問い合わせ下さい。

===========お客様の声============

ジュエリーコウキ 池田様

指輪 無事届きましたよ^^
とても 素晴らしい出来ですね^^

責任を持って 大切に、大切にします。
魂に響くものがありました

指輪もそうですが製作過程での
池田さんの丁寧なご対応に感動しました

また 是非是非お願いしたいと思いました≧∇≦o
この度は本当に素敵な刻を ありがとうございました

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メールやお電話でもご対応をしております

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○電話番号 0258-27-1771(日曜は定休日)
○メールアドレス j_kouki_ring@yahoo.co.jp

〒940-2003
新潟県長岡市渡場町2-7
株式会社ジュエリーコウキ

今までリメイクをした過去のリメイク記事が沢山あります
リメイクの参考にご覧下さいませ → 過去のリメイク記事

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鍛造で作る結婚指輪は、ごく稀で希少価値のある結婚指輪

世界中の全てのジュエリーのうち鍛造で作られたリングは
1パーセント未満と言われるほど鍛造リングは少ないです

その理由は、鍛造リングは地金を金槌で叩いて炎で焼いて
じっくりと時間をかけて地金密度を上げていくという製法

熟練された技術や知識を持った職人のみしか作れない技法
鍛造リングを作る為の専門工具や機材など設備も必要な為

伝統工芸と言われる鍛造リングは日本の宝だと思いますが
受け継ぐ職人が激減しており鍛造リングは衰退しています
だからこそ鍛造技術を受け継いだ私が広めたいと思います

指輪作りの制作日記をご覧頂いて、鍛造技術に納得をして
私の結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです。

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