女性限定製造 極太幅広プラチナ指輪 | 約10mm幅の指輪をヘアライン加工

ジュエリーコウキは新潟県長岡市に店舗&工房を構える宝石店
普通の宝石店とは違い鍛造という技術で製造販売をする店です

鍛造(たんぞう)とは、ジュエリーの素材になるプラチナや
ゴールドを鍛冶で鍛錬しながら形を作っていくという伝統技法
代々受け継がれる技術で全国でも一部の職人しか作れない製法

ニ代目の私、池田が父から受け継いだ鍛造でリングを作ります
鍛造で作るリングなので鍛造リング(鍛造指輪)と言われます
プラチナやゴールドの密度が増し変形しにくい特徴を持ちます

指輪作り

さて、本日ジュエリーコウキのブログでご紹介をするリングは
重厚感のある幅広リングが大好きな女性から頂いたご依頼です

女性は、細い指輪が好きだと思っていませんか?

指輪を作る職人から言わせて頂くと半分当たってて半分ハズレ
というのは細い指輪も、幅広の指輪も同じくらい作っています

もちろん幅が広いという認識が人によって変わってきますが
自分の中では5mmを超えると太い指輪の部類に入ってきます

これから制作をするプラチナリングの幅は何と9.5mmの太さ!
さすがに10mm近くの太さですと太いよりも極太の部類ですが
ごっつい極太の指輪を付けこなす女性は めっちゃ格好良いです

リングのデザインはシンプルな平打ちに縦のラインが入って
戦車のキャタピラーのようにも見えますし、屏風にも見えます
それでは約10mmの極太プラチナリングの制作工程を書きますね

幅広の指輪を作る為に
必要なプラチナを溶解

サイズにもよりますが、基本的に幅が広い指輪は重さが必要です
しかも今回のプラチナリングは9.5mmの太さなので結構必要です

サイズも合わせて計算しながらリングを手作りするために必要な
プラチナを用意してバーナーで溶かし塊にする作業からスタート

プラチナ 溶かす

プラチナがドロドロに綺麗に溶ける温度(融点)は約1770℃
かなりの火力がないとプラチナは綺麗に溶けないという事です

普通のバーナーの火力では溶かせないので酸素バーナーという
酸素と炎を融合させた半端ないエネルギーの火力で溶かします

そしてその凄い火力に耐えられる溶解皿も当然ですが必要です
溶解皿にプラチナを入れて酸素バーナーで溶かして塊にします

プラチナ 鍛造

溶かしたプラチナ塊を鍛錬する

いよいよジュエリーコウキが誇る「鍛造製法」が始まります!
文字通り「鍛えて造る」ことから鍛造と言われています(゚Д゚)ノ

溶かしたプラチナ塊をヤットコという工具でしっかり掴んで
強い衝撃にも耐えられる角床という鉄板台にプラチナ塊を乗せ
ハンマーで(金槌や玄翁とも言います)プラチナ塊を叩きます

早い話が鍛冶作業でプラチナを鍛錬していくという事なんです
地金を叩き上げる事を締める上げるとも職人の間では言います

鍛造 プラチナ

絞め上がったら焼きなまし

プラチナに限らずゴールドもそうなんですがハンマーで叩いて
締め上げていくと、地金が締まり過ぎて硬くなっていくんです

地金を絞めあげて地金の密度を上げていく事が目的の作業です
何度もハンマーで叩いて締め続けると硬くなって締まりません

そこで、酸素バーナーで地金が真っ赤になるまで焼きあげます
焼きなましという工程ですが、これをすると締まりが解けます

締まりが緩くなった地金は再び締め続ける事ができるんですね
叩いて締めて焼きなましの繰り返しで密度がどんどん増します

プラチナ 鍛錬

プラチナの密度が濃くなる理由

鍛冶でプラチナ塊を鍛錬していくと密度がぐんぐん増します
叩いて締めて焼いて、叩いて締めて焼いて、この繰り返しを
何度も時間をかける事でプラチナ塊に含まれる”ス”が抜けます

スとは、地金中に含まれる微量な空気の穴の事をそう言います
このスという空気穴がジュエリーの巣穴の原因になるんです!

既製品のジュエリーにポツポツと巣穴を目にするかと思います
これはス抜きをしていないのが原因で巣穴がそのまま残ります
既製品全般は鋳造という原型に流して固めて作るので残ります

鍛造は溶かしたプラチナを塊にして鍛冶で鍛錬して形にします
鍛錬するとスが抜けて締まり続けて粒子が整い密度が増します

平打ち指輪 作り方

約10mm 幅広い指輪の作り方

手作りしている幅広の指輪は完成形が9.5mmの指輪になります
という事はリングの形になる板状のこの段階で9.5mm以上の
広い幅にして、余裕を持って作ることになります(余分は必要)

金槌で叩きながらプラチナ板の幅を約10mmに広く伸ばします
完成形が9.5mmだからといってプラチナ板を9.5mmにすると
指輪の形にした時に側面を削って合わせる事が出来なくなるので
今回の幅広リングだけの時ではなくて全ての指輪作りがそうです

極太リングを丸める

幅広の板をリングの形に丸める

幅広の指輪を丸める作業は、普通サイズの指輪を丸めるよりも
幅が広ければ広いほど丸める作業の難易度が高くなっていきます

リングが幅広になればなるほど地金の面積が多くなる為なんです
リング幅の面積が広がれば板を丸めた時にしゃくれが出るんです
細い指輪を丸めるよりも太い指輪を丸めると歪むという事ですね

極太指輪 丸め方

丸棒と木槌を使って板を丸める

プラチナ板を丸めるやり方は、職人さんによって違ってきます
どの丸め方が正解!という訳ではないので職人さんで異なります

私の場合は丸棒という円錐の円柱の鉄棒と木製の木槌を使います
木槌を使う理由はプラチナ板が凹んだり傷つかないようにする為
そして木槌は大き目のタイプで板の全幅を叩ける程の大きさです

丸棒は綺麗な真円なので、板を丸棒に当てて沿わせて巻き付ける
要領で丸めながら木槌で叩くと綺麗なリングになって丸まります

分厚いリング

薄くて細い指輪は絶対にイヤ!
分厚くて幅広い指輪を作って欲しい!

手作りをしているプラチナリングは女性がする指輪なのですが
ご依頼主様から薄い指輪はイヤ!分厚い指輪にして欲しいです!
というご要望を承っていますので肉厚も分厚くしました(^-^)

女性がする極太の指輪で、ここまで分厚い指輪は珍しいですね
極太で分厚いという事はリングの総重量もけっこう重くなって
プラチナが重いという事は制作費用もそれなりに高くなります

しかし肉厚が分厚ければ、やはりリングが曲がりにくいですし
強度の面でも安心できますよね(鍛造なので更に頑丈に強化)
ここまでボリューム満点の指輪を女性がするのは格好良すぎる!

幅広リング ロウ付け

リングの繋ぎ目にロウ地金を挟み込む

幅広いプラチナ板を丸めて、繋ぎ目にロウ地金を挟み込みます

ロウ地金とはロウ付けという地金の溶接をする時に必要な地金
プラチナならプラチナロウ、金なら金ロウと呼ばれる地金です

リング状に丸めた繋ぎ目にロウを挟み込み溶かすという仕組み
繋ぎ目に隙間があるとロウ付けの溶接をした時に食い込んだり
割れたりと不具合が出るので隙間は完璧に無くして合わせます

幅広い プラチナリング

ジュエリーコウキでする指輪の溶接は
ロウ付けではなく難易度の高い共付け

プラチナリングの溶接ですが一般的なロウ付けではなく共付け
トモヅケという難易度の高い溶接でプラチナリングを繋ぎます

ロウ付けはリング本体より溶けやすいロウを使って溶かします
共付けはリング本体と同じ地金で溶かすので融点も全く同じで
溶接画像のように地金を溶解しているように真っ赤に溶けます

融点が同じ事から失敗するとリングが溶けてしまうという事で
難易度が高いですが成功すれば同じ地金なので頑丈なんです!
ジュエリーコウキでは指輪の強度にめっちゃこだわっています

幅広指輪 サイズ伸ばす

幅広い指輪のサイズ合わせ

プラチナリングの共付けが完了すれば完全なプラチナリング
幅広で分厚いプラチナリングのベースが完成したという事です

丸棒を使って丸めているので綺麗な円ですが真円ではないので
完璧な円、真円になるように再び丸棒に入れて金槌で叩きます
今度は木槌ではなく衝撃力の強い鉄製の金槌を使って叩きます!

プラチナリングの全面を万遍なく叩いてサイズを伸ばします
万遍なく叩いてサイズを伸ばす事で自然に真円にもなります
一定の箇所だけを叩くとリングの肉厚が変わるので要注意です

幅広い指輪 幅を削る

幅広リングを10mmから9.5mmに削る

余裕をもって約10mmの指輪に作り上げたプラチナリングですが
共付けとサイズ合わせが完了したら、余分なリング幅を削ります
ここでようやくリングの指定幅となる9.5mmに削って合わせます

擦り板(すりいた)という木製の板にプラチナリングを固定して
リングを回転させながらヤスリで両方の側面を削っていきます
側面を回しながらヤスリで削る事で、均等に削れるので回します

幅広 平打ち指輪

プラチナリングの表面を平に削る

手作りしている幅広プラチナリングのベースは平打ちリングです
フラットで真っ平になるようにプラチナリングの表面を削ります
幅が太い指輪は太ければ太いほど面積が多くて難易度が増します

金槌で叩いて真円にしたりサイズを伸ばしているので指輪の表面
が金槌の跡(槌目)になっているので槌目を削って平にします
槌目は日本の伝統柄なので槌目好きな人は槌目のまま仕上げます

今回の場合は、フラットな平打ちリングにしてラインを入れます
戦車のキャタピラのような感じになるように縦線を沢山入れます
どんなデザインの幅広リングになるのかが楽しみですよね(^-^)

幅広 平打ち指輪

ボリューム満点の極太 平打ちリング

さすがに10mm近い幅広の平打ちリングは見栄えが凄いですね!
男性用の平打ちリングでも約10mmとなればかなり広い部類です
それが女性用でこの極太幅となれば注目を集める事間違いなし

鍛造職人である私が得意なタイプのリングは幅広系の指輪です
ガツガツガシガシ叩いて削って作る指輪が大好きなんですね!
もちろん繊細な細い指輪を作るのも得意ですが好きなのは極太w

極太リングとなるとリングバランスが凄く重要になってきます
指輪が太くても肉厚が薄かったらバランスが台無しです(汗)
出来合いの既製品に多いのがこのバランスの悪さなんですよね
なので私が作る極太系はバランスと強度を考えて手作りします

幅広い 平打ちリング

平打ちリングに縦線を入れていく

平打ちリングの全面に縦線のラインを入れていくデザインです
見る人によってはキャタピラに見えるのでインパクトが抜群です

ラインとラインに挟まれた空間が屏風にも見えるので日本の景色
を感じる事もできます(表面一箇所にブルーダイヤを入れます)

縦線のラインの間隔がすべて揃うように計算をして線を入れます
今回は細いラインの並びになりますが、好みで太いラインでもOK
太いラインと細いラインは見栄えが全然違うので好みに合わせます

幅広 平打ちリング

平打ちリングの側面にもラインを入れる

平打ちリングの表だけではなく、側面にもラインを入れます!
表面と側面でラインが繋がる事によってデザインが繋がります
デザインが繋がるという事はリングに統一感が出るという事です

ラインは深すぎると汚れやゴミが溜まる原因になってしまうので
浅すぎず、深すぎず、ハッキリと見える絶妙な深さにするんです
これは深さがコンマ何ミリというよりも、長年の感覚で入れます

平打ちリング ダイヤを入れる

平打ち指輪にダイヤを入れ
ヘアライン加工に仕上げる

ラインとラインに挟まれた屏風のような面にダイヤを入れます
入れるダイヤは青色のブルーダイヤで縦に繋げて5個入れます

5ピースのブルーダイヤが繋がって入るように彫り留めの開始
先端工具や鏨(たがね)を使ってダイヤの石枠を彫り出します
一箇所だけの面にダイヤが入るので他の面は仕上げていきます

仕上げるというのはヘアラインという髪の毛のような細い線を
無数に重ねてデザインにする手法でヘアライン加工といいます
艶消しマット加工と似ていますが細い線を重ねて生み出します

※マット加工とヘアライン加工は似ていますが全くの別物です

平打ちリング 仕上げる

平打ちリングの全面を徹底的に仕上げる

幅広リングの手作り工程も終盤、完成間近となります(^ω^)
徹底的に仕上げますが、まずはラインの1本1本を磨きます

円盤型のシリコンポインターという先端工具で磨き上げます
ラインが光るとビシッ!と輝くので指輪全体に濃淡が出ます
強弱とも言いますが色の濃淡が出ると完成度が増すんですね!

そして指輪で1番重要と言ってもいいのが”指輪の付け心地”
平打ちリングの内側は、平で面積も広いのできつく感じます

そこで内側の角を落とし楕円形に内面を丸く削って滑らかに!
作業画像はありませんが指を曲げても痛くないようにします

指輪 ヘアライン

ブルーダイヤを5つ石留めしたら
再度ヘアラインで全体を仕上げる

ブルーダイヤモンドが5ピース縦に並んで入りました(^ω^)
ダイヤの青い光が繋がるとキラキラして川や海のようですね
または、青い空や滝など、地球の大自然を連想させてくれます

今回はブルーダイヤを入れましたがピンクダイヤでも可愛いし
ブラックダイヤで濃淡を強く出すのもお洒落だと思いますので
お客様のお好みで、好きな色の石をいれるのも全然ありですね

そしてリングのヘアラインの最終仕上げも同時にしていきます
耐水性の紙ヤスリを使ってヘアラインを出していくのですが、
荒い紙ヤスリから細かい紙ヤスリに変えながら擦っていきます

綺麗なヘアラインを出すには同じ向きに合わせて擦る事が重要
そして細かいラインを同じ向きで重ね続ける事もポイントです
耐水性の紙ヤスリなので水を含ませて擦るのも綺麗になります

平打ちリング ヘアライン仕上げ

レディース限定手作りの
超幅広い平打ちリング完成

ご依頼を頂きましたお客様には本当に感謝感激ですm(__)m
手作り指輪のご依頼を頂きまして誠にありがとう御座いました
気持ちがウキウキワクワクするような仕事をさせて頂きました

今回は1本で幅広の指輪を作りましたが結婚指輪やペアリング
として幅広の指輪を2本作るのも全然ありだと思います(^ω^)
こんなに極太のペアリングをしている2人も格好良すぎます!

女性限定で幅広リングを手作りしましたが、機会があれば今度は
男性限定やカップルさん限定などの指輪も手作りしてみたいです
記事を最後までご覧いただきまして誠にありがとう御座いました。

 

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鍛造で作る結婚指輪は、ごく稀で希少価値のある結婚指輪
世界中の全てのジュエリーのうち鍛造で作られたリングは
5パーセント未満と言われるほど鍛造リングは少ないです

その理由は、鍛造リングは地金を金槌で叩いて炎で焼いて
じっくりと時間をかけて地金密度を上げていくという製法
熟練された技術や知識を持った職人のみしか作れない技法
鍛造リングを作る為の専門工具や機材など設備も必要な為

伝統工芸と言われる鍛造リングは日本の宝だと思いますが
受け継ぐ職人が激減しており鍛造リングは衰退しています
だからこそ鍛造技術を受け継いだ私が広めたいと思います

指輪作りの制作日記をご覧頂いて、鍛造技術に納得をして
私の結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです。

お気軽にお問い合わせOKですよ(^ω^)
こちらの「お問い合わせ」もしくはメールで
j_kouki_ring@yahoo.co.jp までお願い致します。

結婚指輪の一覧です → ジュエリーコウキ 結婚指輪の一覧
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