ダイヤの婚約指輪 作り方【鍛造-彫金】月形甲丸のダイヤリングを手作り

婚約指輪の手作り専門店、ジュエリーコウキです
鍛造リングという伝統技法で作った婚約指輪です

鍛造リングとは、婚約指輪の素材となるプラチナを
ハンマーで叩き伸ばして鍛冶で鍛えながら作る製法で
鍛錬したリングは変形しにくく傷がつきにくいんです。

鍛造(たんぞう)は、日本の伝統技法で全国でも鍛造を
受け継いだ宝飾職人は少なく、鍛造で作る為の設備も
必要な事から一部の専門店しか製造販売ができません。

ジュエリーコウキの2代目で、宝飾職人歴が25年の
私、池田も鍛造を受け継いでいる宝飾職人の1人です
鍛造で婚約指輪や結婚指輪を1つ1つ手作りをします。

 

本日はエンゲージリングを紹介します
鍛造と彫金にこだわって作る婚約指輪

鍛造(たんぞう)とは簡単に説明すると、その言葉の
通りにプラチナを鍛えて作っていくというスタイルです。

一般的に、ジュエリーショップに並んでいる婚約指輪や
結婚指輪は鋳造(ちゅうぞう)という製法で大量生産です
世の中にあるジュエリーの95%以上が鋳造の製品です。

鍛造は大量生産が不可能で、1つ1つ手作りで作ります
宝飾職人がハンマーでプラチナを叩いて締め上げ鍛練し
ヤスリなどでプラチナを削る彫金技術で指輪を作ります。

 

【本日のブログは 鍛造で作る婚約指輪の作り方】

婚約指輪の作るデザインは、ダイヤを1ルース使用した
月形甲丸(つきがたこうまる)というシンプルバージョン
月形甲丸については後ほど詳しく説明をさせて頂きます。

プラチナを使ったシンプルな甲丸デザインは飽きがなく
昔からエンゲージリングでは、定番で大人気のデザイン
そんな定番で人気の婚約指輪を鍛造と彫金で制作します!

完成イメージとしてはこのようなエンゲージリングです
既にに途中まで制作が進んでいるので画像を見て下さい。

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上記の画像のデザインになるまでの様子をお伝えします
鍛造(たんぞう)でプラチナを育てて造るので必見です!

 

 

鍛造(たんぞう)で作ると言ってもイメージが沸かない
という方に簡単に説明すると、刀職人が鍛冶作業で刀を
作るようなそんなイメージです(超ざっくりですがw)

金槌と炎を使ってプラチナをガンガンと叩いて焼いて
このような作業工程で作ることを鍛造製法といいます
冒頭でもお伝えしましたが、鍛えて造るということです。

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プラチナを溶かす所から始まる 鍛造の指輪作り

上の写真がプラチナの塊で、溶かしたてホヤホヤです
太陽のように眩しく、力強く輝いているプラチナの姿。

このプラチナの塊を金槌で叩いて叩いて形を作ります
まず最初は、四角形になるようにプラチナを叩きます
四面からプラチナを満遍なく叩いていく事が大切です。

形を四角に整えるだけではなく鍛冶をする事によって
プラチナの密度が増して粘り強く育っていくんですね。

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地金を叩く=地金を締め上げる

金床(かなどこ)という台に地金を置いて金槌で叩く
この叩くという作業を、締め上げるとも表現をします
プラチナや金などの地金を締め上げて密度を上げます。

そして、地金が締まって固くなってきたら炎で焼いて
地金の粒子をリセットするという「焼きなまし」です
焼きなましの繰り返しで地金が上質に育っていきます

この鍛造の工程を、総称して鍛冶とも表現しています
まさに刀職人と似ているというのがこの鍛冶作業です。

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鍛造リングとは、密度の濃いリング

もちろん鍛冶で作っているのは刀ではなく婚約指輪
プラチナのエンゲージリングなので(当然ですがw)
婚約指輪の形になるように叩きながら成形をします。

叩いて叩いて焼いて、この作業をとにかく繰り返す
地道に地金を叩いて形を整えていく作業が続きます

鍛練を繰り返すことで地金中に含まれた微量の空気
が抜けて締って粒子が整って密度が増していきます
鍛造リングとはこういう流れで作っていく指輪です。

※地金に含まれた微量な空気が巣穴の原因なんです

巣穴があるとリングの強度が弱くなってもろくなり
変形したりシワが出たり巣穴の原因となりますので
地道に地金を締め上げて、密度を上げることが重要。

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月形甲丸リングとは?

月形甲丸の指輪を作っていきますが月形甲丸って何?

指輪の形でよく聞く言葉が甲丸(こうまる)ですが
甲丸は丸い指輪の形で、昔は蒲鉾とも言ってました
板に乗ったカマボコの形に指輪が似ているからです。

月形とは、三日月のような形になる指輪をいいます
三日月の形のように両端が細くて中心が太い形です。

リングを横から見たときに三日月に見えることから
月形(つきがた)と言われるようになったと言います
月形の形で丸くしたのが月形甲丸という形なんです。

DSCN5879

少しづつですが指輪が月形になってきました

エンゲージリングの中心となるセンターの部分が
厚くなっているのが写真を見て分かると思います。

これは中心に埋め込まれるダイヤモンドの厚みを
計算して伸ばしながらの中心のみ肉厚に造ります。

ダイヤモンドの厚み+アルファが必要になります
ダイヤモンドの尖ったお尻が婚約指輪の裏側から
飛び出たら痛くて絶対に駄目なので厚く作ります。

DSCN5881

ダイヤモンドを埋め込むアーム以外は
自然と細く薄くしてバランスを整える

ダイヤが埋め込まれるアーム部分だけ厚みが必要に
なりますが、他のアームは指輪のバランスを考えて
リングの幅を細く薄くして月形のフォルムにします。

鍛造で作るエンゲージリングは手間がかかりますが
1つ1つの作業の工程を見ると理由が分かりますね
これが本物のハンドメイドで作るリングになります。

シンプルなデザインといっても鍛造(たんぞう)に
限れば手間のかかる手作業の仕事の連続になります。

一般のジュエリーショップで鍛造リングを扱えない
理由というのがこれを見れば分かりますよね(汗)
鍛造リングを製造販売できるお店は一握りだけです。

DSCN5880

色々な形のハンマーを使い分けて
月形リングのベースを叩き出します

1種類のハンマーだけで月形の形を作っていくのは
作業の工程上、凄く難しいので何本ものハンマーを
使って上手に月形の形になるように叩いていきます。

婚約指輪の幅も厚みもセンターを中心に広くて厚く
下に行くにしたがって細く薄くバランス重視で叩く。

指輪を側面から見た時に、奇麗な月形になるように
まだ板の段階から計算して叩くことがポイントです
丸めたときのことを考えながら幅と厚みを作ります。

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月形リングのベースが出来上がりました

月形リングのベースがが出来たらいよいよ丸めます
丸棒という工具に、月形のプラチナ板をあてながら
ハンマーでプラチナ板を叩きながら丸めていきます。

イメージ的には丸棒に板を巻きつけるイメージです
月形なので中心の部分が厚くて丸めずらいのですが
肉厚が厚い部分、薄い部分、同じように丸めます。

月形の板を丸める作業も鍛造(たんぞう)ですね
あらゆる制作過程で、何度も何度も地金を叩きます。

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リングの形に丸めたときに繋ぎ目に
隙間が無いようにピッタリ合わせる

地金板をリング状に丸める方法はいくもありますが
自分が1番慣れていて自信のある丸棒を使いました
宝飾職人さんによって板の丸めかたが違うんですよ。

リングに丸めるとプラチナの端と端が合わさります
繋ぎ目にロウという薄いプラチナを隙間なく挟んで
酸素バーナーでロウ付けという溶接作業をします。

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ロウ付けをすれば繋ぎ目のないリングが完成

これで繋ぎ目のないリングが完成しました(^ω^)
こういう制作の流れでエンゲージリングを作ります。

ロウ付けが完了したらもう一度、丸棒に指輪を入れ
金槌でガンガン叩いて綺麗なリングの円を作ります
同時に、指定のサイズまで叩いて伸ばしていきます。

指輪を奇麗に丸める、婚約指輪のサイズに合わせる
もう1つ、月形リングの肉厚も叩いて合わせます
月形を横から見たサイドのアームの厚みを揃えます。

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鍛造(たんぞう)の作業がずっと続いていましたが
とりあえずここの工程で金槌を使う作業は終了です
指輪作り終盤にダイヤの石留め作業まで使いません。

しかし、鍛造ってかなりの手間がかかりますよね
でも良いんです!手間をかけて育てた地金で作った
婚約指輪は、自信をもって皆様にお勧めできます!

鍛造が完了したら次は彫金(ちょうきん)作業です

ここからの彫金作業で1番上のトップ画像のような
エンゲージリング(婚約指輪)を作りだします(^^)

DSCN5889

彫金で月形リングを整える

ヤスリや、先端工具や、タガネなど使って指輪作り
プラチナを削ったり、彫ったりする彫金に進みます。

まず最初は、鍛造で何度も叩いたプラチナリングの
リング幅が広がっているので指定の幅まで削ります。

プラチナリングを擦り板に固定して、指輪の側面を
ヤスリで削って、月形リングのバランスを整えます
横から見たときに奇麗な三日月になるようにします。

次はメインのダイヤが埋め込まれる部分を作ります

時間がないので作業の工程をかなり短縮しましたが
下記のようなダイヤの入るスペースを彫り出します。

DSCN0806

ダイヤモンドの石枠づくり

彫金の進め方を、順を追って説明させて頂きますと
ヤスリでダイヤの直径と厚みに近い位まで削ります。

そして、リューター機というペン型の機材の先端に
小さい先端工具をセットして、高速回転で削ります
更に細い刃物のタガネという工具で彫刻をします。

写真で使用している工具が鏨(タガネ)と言います
タガネの説明を簡単にすれば極細の彫刻刀です(^^)

このタガネの先端をプラチナの彫る部分にあてて
上から小さな金槌でトントンと叩いて彫刻をします
大工さんのノミで木を彫るような作業工程ですね。

DSCN0716

月形甲丸は、略して月甲とも言う

ダイヤを埋め込む石枠のスペース作りが完成したら
次はシンプルで丸いエンゲージリングになるように
婚約指輪の角を落として甲丸(こうまる)にします。

月形リングが丸いと「月形甲丸リング」と言います
これを略して月甲(つきこう)と言ったりもします。

逆に月形リング表面が平内だと月形平内と言います
紹介をしている月形リングの画像はまだ平面なので
今現在の月形リングの形は、月形平内リングです。

彫金がまだ続いていきますが本日はここまでm(__)m
作業の続きが見たい方は下記からご覧いただけます。

 

作業工程のつづきを読む

 

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鍛造で作る結婚指輪は、ごく稀で希少価値のある結婚指輪
世界中の全てのジュエリーのうち鍛造で作られたリングは
5パーセント未満と言われるほど鍛造リングは少ないです

その理由は、鍛造リングは地金を金槌で叩いて炎で焼いて
じっくりと時間をかけて地金密度を上げていくという製法
熟練された技術や知識を持った職人のみしか作れない技法
鍛造リングを作る為の専門工具や機材など設備も必要な為

伝統工芸と言われる鍛造リングは日本の宝だと思いますが
受け継ぐ職人が激減しており鍛造リングは衰退しています
だからこそ鍛造技術を受け継いだ私が広めたいと思います

指輪作りの制作日記をご覧頂いて、鍛造技術に納得をして
私の結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです。

お気軽にお問い合わせOKですよ(^ω^)
こちらの「お問い合わせ」もしくはメールで
j_kouki_ring@yahoo.co.jp までお願い致します。

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