アンティークなアメジストの指輪 | 昔のデザインの指輪も新鮮に感じる理由

新潟県長岡市の宝石店、ジュエリーコウキと申します
宝石店は宝石店でも普通のジュエリーショップではなく
手作りに特化したハンドメイドのジュエリーショップです

手作りというと今流行っているロウワックスを使って原型を
作って溶かした地金を原型の型に流して固めて作る手作りと
全く違っていて溶かした地金をハンマーで叩いて鍛錬をして
形を作っていく鍛造(たんぞう)と言われる伝統技法の事です

鍛冶でジュエリー素材(プラチナやゴールド)を鍛錬しながら
作っていく事で地金の密度が増して濃くなって強くなります
密度がました地金で作るリングは変形しにくい特性を得ます

鍛造という代々受け継がれた技術は一部の職人のみ継承して
いるので全世界でも数%しかないという製造方法になります

さて、今回ジュエリーコウキのブログでご紹介をする内容は
宝石にまつわるエピソードをお伺いしたお客様のお話しです
アメジストのお話しになりますので最後までご覧下さいませ

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ずっと気になっていたアンティークショップ

わたしが学生の頃に面白い店構えが気になって
覗くようになったアンティークショップがありました。

アンティークショップ店主のご夫婦は高齢で、
私が就職してその街を去り数年経った頃には残念ながら
お店そのものが閉店してしまった、ということでしたが。

掘り出し物の硝子の綺麗なアクセサリーなどは
学生のお小遣いでも買うことが出来たりしました。

ヨーロッパで買い付けをしてきたという
古いエルメスのスカーフなどはバブル絶頂期のそのころの
派手な流行色よりも少しくすんだ色使いがむしろ素敵で、
ときどき覗いては掘り出し物を探すようになっていました。

 

アンティークジュエリーに興味津々

そんなあるとき、アンティークショップにある
アンティークジュエリーが収まった鍵付きのBOX
おもにアンティークジュエリーが並べて飾ってある
木枠のガラスケースが賑やかになったことがありました。

なんでも知り合いのおばあちゃまが亡くなったのだそうで、
おばあちゃまの息子さんが『自分には価値が判らないので、
アンティークジュエリーが欲しい人がいたら橋渡しをしてほしい』
とのことで、玉石混交のままで買い取ったというお話だったのです。

戦前のものだというアンティークなダイヤリングは
さすがに10万円を超えた値段が付いていましたが。

昭和の匂い、とでもいいましょうか。
洗練されているとはいいがたいデザインではあっても、
なんだか親しみの湧くものが多かったのを覚えています。

 

アンティークなアメジストリングとの出会い

そのなかで、ことに魅力的だと思ったのが、
細長いアメジストの石が付いた指輪でした。

かなり大きい宝石だというのに、5000円と言う値札がついた
その指輪は18金の細い指輪にクラシックなスリットを入れた台座
まさにアンティークなデザインですが掘り出し物だと思いました。

惜しむらくは、そのおばあちゃまがとても小柄であったとかで
私の手だとピンキーリングにしかならない、というものでしたが。

アンティーク アメジストリング

『そのアメジストリングはリフォームの
材料くらいにしかならないからね、良かったらどうぞ』
アンティークショップ店主のおじさんはそう言いました。

いや、逆にこの味のある土台のデザインのリングは
今の時代にはむしろ作れないデザインなんじゃない?

しかもこれ、ペンダントにしたらなんだか凡庸だろうし、
むしろ、指輪として着けたらアメジストが指からすこし浮いて
光をちゃんと通して魅力的な指輪に見えるんじゃないんだろうか?

これはこれで味があってアメジストリングの全体がすごく可愛いし
アンティークな雰囲気が魅力的だからリフォームなんてもったいない!
そんなことが私の頭の中にぶわーっと浮かんでしまったのです。

その様子を見ていたショップ店主のおじさんが
『少しオマケしてあげる』と言ってくれて、
さらにバイト代が入るまでの取り置きを約束してくれたのです。

当時まだ学生だった私にとっては、
3パーセントの消費税分のオマケでも、
大変にありがたいものだったのです。

そんなこんなで、このアメジストに縁を感じたというか
やっと私のところに来たアンティークなアメジストの指輪でした。

 

アメジストリングの汚れを落として
リングの隅済みまで綺麗にしたい!

アパートにそのアメジストリングを持って帰って、
アメジストを蛍光灯に透かして見ると年月を経てきた
くすみや汚れがそのままになっていたのが見えました。

それを物理的に磨くには、台座のスリットが細すぎて、
ブラシもクロスも入らないという厄介な作りだったのです。

さて、どうするか、と考えたときに、
実家に会った入れ歯の洗浄剤を思い出しました。

ジュエリーではありませんでしたが、腕時計の金属製の
ベルトなどを洗うのに使っていたのを思い出したのです
シルバーなどの地金には使えないという知識はありましたが。

 

アメジストリングの地金は18金です

うん、大丈夫だ、これはきっとK18には使えるはず!
と思って早速ドラッグストアで買ってきたその洗浄剤の
タブレットと指輪をグラスに入れてぬるま湯を注ぐと、
ぶわーーっと凄い勢いでアメジストの指輪が発泡しました。

泡が治まると、アメジストを支える爪の間にあったくすみや、
磨けなかった部分の汚れでが剥がれるようにクリアになったのです
まるで新品同様、まさにピカピカのアメジストリング!でした。

嬉しくなってアメジストリングを観察していると、
台座のスリットや繊細な指輪の部分の細さに比べると
なんだかアメジスト本体のカットが微妙にラフと言うか

素朴な感じが宝石ににじみ出ていて、そのアメジストと
リングのアンバランスさがむしろ好ましいものに見えました
なんというか『アメジストに味』がある、そんな感覚になりました。

 

昔の古いアメジストリングには
その独特な雰囲気の魅力がある

アメジストは、光によっては少し青みがかって見えたり
大きめのトップの平らな部分は光をそのまま反射して白っぽく光ったり
まるで生き物の瞳のようにくるくるとアメジストが表情を変えるのです。

このアメジストリングをリフォームするなんてとんでもない。
このままの形が『最も美しくてかわいいんだ』と思うようになったのです。

『理想のアメジストに出会ってしまった』、まさにそんな感じ
それ以来、私のとっておき、お気に入りのひとつになったのです。

 

そのころからパソコンのキーボードを日常的に叩く生活をしているので、
小指にアメジストリングをつけていると石が当たって傷が付きそうなので
本当に身につけるのはたまのお出かけの時などに限られてしまうのですが。

ドレスアップした時でも、Tシャツにジーンズのスタイルに合わせても
しっくりと馴染むので、このリングは私の大切なアイテムになりました。

若いころから何と30年もこのアメジストの指輪を着け続けていて
今は少し指が太くなった小指にぴったりのそのアメジストの指輪。

自分もそこそこ年齢を重ねた今、出来ることなら前のオーナーだった
というおばあちゃまと話がしてみたかったなぁ、と時々思うのです。

 

アメジストから伝わる昔の思い出
アメジストにまつわるエピソード

もしかしたら、このアメジストの指輪にはなにか
ドラマチックな由来があったんじゃないだろうか、とか。

おばあちゃんはこのアメジストの指輪を
どんな装いの時につけるのが好きだったのか、とか。

ほぼ妄想に近いことではありますが
この指輪には、そんな気持ちが湧き上がってくるのです。
やっぱり、アメジストの指輪をリフォームしなくてよかった

そのままの昔からの形を保ったからこそ、出会った時のままの
新鮮な指輪に対する気持ちが薄れることもなくのこっているのです
それはもう『恋』のような何か、だったのかもしれません。

 

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記事を最後までご覧頂きまして誠にありがとう御座いました
そしてこちらの記事をご投稿して頂いたお客様には感謝です!

私はジュエリーを作るプロ職人としてリフォームのご依頼も
受けておりますので、昔の古くなったジュエリーをリフォーム
する事をお勧めをしている立場ではありますが今回のお話しを
聞くとリフォームをするだけが全てじゃないと思いましたね~

昔のままの形だからこそ、その時代背景などが思い出されたり
昔のデザインだからこその良さを再確認したりも出来ますので
古くなったジュエリーの良さも大切にしたいと思いました(^-^)

そして、ちょっと話が記事内容に戻りますがアメジストなどの
宝石を入れ歯洗浄で洗うのは宝石の種類によってはダメージを
受ける場合もありますので基本的にはしない方が賢明です(汗)

宝石が入ったジュエリーを綺麗に掃除をしたいな~と思ったら
プロがいる宝石店に洗浄の依頼を出した方が間違いないですね
大切な宝石にヒビが入ったり割れたりする恐れがあるからです
指輪の素材、リングアームよりも宝石が心配という事なんです

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鍛造で作る結婚指輪は、ごく稀で希少価値のある結婚指輪
世界中の全てのジュエリーのうち鍛造で作られたリングは
5パーセント未満と言われるほど鍛造リングは少ないです

その理由は、鍛造リングは地金を金槌で叩いて炎で焼いて
じっくりと時間をかけて地金密度を上げていくという製法
熟練された技術や知識を持った職人のみしか作れない技法
鍛造リングを作る為の専門工具や機材など設備も必要な為

伝統工芸と言われる鍛造リングは日本の宝だと思いますが
受け継ぐ職人が激減しており鍛造リングは衰退しています
だからこそ鍛造技術を受け継いだ私が広めたいと思います

指輪作りの制作日記をご覧頂いて、鍛造技術に納得をして
私の結婚指輪をご購入して頂けると作り手として幸せです。

お気軽にお問い合わせOKですよ(^ω^)
こちらの「お問い合わせ」もしくはメールで
j_kouki_ring@yahoo.co.jp までお願い致します。

結婚指輪の一覧です → ジュエリーコウキ 結婚指輪の一覧
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